
ニューヨーク州のレティシア・ジェームズ司法長官は2026年2月25日、Valveを提訴しました。同社の人気タイトルに含まれる「ルートボックス」が、違法なギャンブル提供にあたると主張しています。
スロットマシンに類似した演出とアイテムの換金性を指摘

ニューヨーク州司法長官事務所(OAG)が提出した訴状によると、Valveが運営するプラットフォーム「Steam」で配信中の『Counter-Strike 2』『Team Fortress 2』『Dota 2』といった作品が、ギャンブルを助長していると指摘されています。
問題視されているのは「ルートボックス」と呼ばれる仕組み。これは、ユーザーがリアルマネーを支払い、ランダムに武器やキャラクターのスキンを入手するもので、いわゆる「ガチャ」に相当します。


訴状では、特に『Counter-Strike 2』における演出がスロットマシンの回転ホイールに類似しており、希少なアイテムを当てる期待感を煽っていると述べられています。州側は、これが単なるゲームの演出ではなく、ニューヨーク州法が禁じる「価値のあるものを賭け、運によって利益を得ようとする賭博」そのものであると主張しています。
入手できるアイテムはゲーム内での性能を強化するものではありませんが、Valve独自の市場や外部サイトを通じて転売が可能。OAGによると、2025年3月時点でその市場規模は43億ドル(約6,450億円)を超えていると報じられています。

一方で、今回の訴訟で争点となっているスキンの市場価値については、Valveが2025年10月23日に行った「ミニアップデート」によって、希少性が担保されていた高額スキンの価値が急落。アップデート後わずか38時間でスキン市場の総額から約30億ドル(約4,500億円/市場全体の約49%)が消失したとされています。
若年層のギャンブル依存や犯罪被害への懸念

ジェームズ司法長官は、Valveが子供やティーンエイジャーをターゲットにして、違法なギャンブルを通じて数十億ドルの利益を得ていると批判しています。12歳までにギャンブルに触れた子供は、将来的に深刻な依存症を抱える可能性が4倍高くなるという研究結果を引用し、若年層への悪影響を強調しました。
また、Valveの行為がニューヨーク州法における「第1級賭博促進罪」等にあたるとし、ギャンブル提供の永久停止、不当に得た利益の返還、および制裁金の支払いを求めています。
海外メディアロイターが本件についてValveにコメントを求めましたが、現時点で同社からの返答は得られていません。












