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【PS Partner Awards】『eFootball』統括P・田谷氏が語る30周年―「遊戯王」コラボの反響から「タイトル名の変更」まで

『eFootball』プロデューサー・田谷淳一郎氏

ゲーム イベント
【PS Partner Awards】『eFootball』統括P・田谷氏が語る30周年―「遊戯王」コラボの反響から「タイトル名の変更」まで
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写真右:田谷淳一氏

ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は12月3日、「PlayStation Partner Awards 2025 Japan Asia」を開催しました。本イベントにて、コナミデジタルエンタテインメントの『eFootball』が、ここ1年の売上が特に大きかったタイトルに贈られる最高賞「GRAND AWARD」を受賞しました。

授賞式後に行われたメディア合同インタビューには、統括プロデューサーの田谷淳一氏が登壇。シリーズ30周年を迎えた心境や「遊戯王」コラボの反響、リブランディング当初の「失敗」に対する率直な思いなど、多岐にわたる質問に答えていました。本稿では、その質疑応答の様子をお届けします。

◆30年の歴史と、サービス継続型への転換

――まずは30周年、そして今回の受賞についての感想を教えてください

田谷氏:30年にわたり遊び続けていただいた皆さんに、まず心から感謝したいですね。初代PlayStationの『ウイニングイレブン』から始まり、PlayStationというハードで育てていただいたシリーズでもあります。サッカーゲームとしてのアクション、直感的な操作感と現実のサッカーをどうゲームに落とし込んでいくか、それを磨き続けた30年間でした。

――サービス継続型ゲームとしてGRAND AWARDを受賞されましたが、特に力を入れた取り組みはありますか。

田谷氏:世界中のお客様に「継続的に遊び続けていただく」という点に注力しました。グローバルでの大型アップデートを最適化するとともに、各国の祭りにちなんだイベントや、ローカルのレジェンド選手の登場、eスポーツ大会の開催などを通じて、以前遊んでいたユーザーの方も戻ってきたくなるような施策を展開した1年でした。

――直近のシーズンアップデート(Ver.5.0.0)の反響はいかがですか。

田谷氏:シリーズ30周年の大型アップデートとして、全体的にポジティブな評価をいただけている印象です。新要素の「リンクアップ」やスライディングタックルの改善により、1対1の駆け引きがより面白くなったという声もありました。また、スタジアムを好みにカスタムできる機能など、対戦相手に見える部分のカスタマイズに力を入れたことで、遊ぶ目的や目標が明確になったという感想もいただいています。

ちなみに、ちょうど明日(12月4日)、最新のアップデート「Ver.5.2.0」を配信する予定です。今日の20時から公式YouTubeの『eFootball Connect』で詳細をお伝えしますので、ぜひ楽しみにしていただければと思います。

――『遊戯王』とのコラボで、ネイマール選手を起用したプロモーションが大きな話題になりました。

田谷氏:反響自体は非常に手応えがありました。「遊戯王」と「ネイマール選手」という異色の組み合わせで、賛否もあるかなと少し懸念していたのですが、そのインパクトの強さのおかげでタイムラインに『eFootball』の話題が多く出ましたし、「久しぶりに起動した」という声も多く頂きました。

ゲーム内でのコラボカード配信をきっかけに復帰された方や、遊戯王ユーザーの方が『eFootball』を手に取ってくださるきっかけにもなりました。30周年のタイミングで、ゲームの枠を超えた「お祭り感」を創出できた、とても象徴的なキャンペーンになったと感じています。

◆「ウイイレ」を捨てた決断と、初期の「失敗」

――2021年にタイトル名を変更するなど大胆な対応を行っていますが、なぜドラスティックな変革ができたのでしょうか。

田谷氏:『ウイニングイレブン』としてスタートしたタイトルですので、30年続いてきたシリーズ名を変えることは、正直とても大きな決断でした。パッケージ中心からサービス型へ、オフラインからオンライン・マルチプラットフォームへとサッカーゲームの在り方が大きく変わる中で、「現実のサッカーとデジタルを繋ぐプラットフォーム」というのが『eFootball』の一番ありたい姿です。そこに進化するため、名前を含めてゼロベースで考え直す判断をしました。

田谷氏:その変化を支えているのは、過去の成功に甘えないこと、そしてお客様と一緒にゲームを育てていこうという考え方です。チャレンジは常に成功するわけではありません。3、4年前にリブランディングした時は、正直「失敗した」とと思っており。ユーザーさんからも非常に厳しいお声をいただき「本当にこのまま継続できるのか」と心配もされたと思います。

――長年にわたって、世界のサッカーのリアルな動向をゲームに反映しているかと思います。どのように情報を得て、どんな基準でゲームに落とし込んでいるのでしょうか。

田谷氏:各国リーグのデータやスタッツに加え、パートナー契約を結んでいる欧州クラブや、メッシ選手・ネイマール選手といったアンバサダー選手とのコミュニケーション、専門家からの助言など、情報源は多岐にわたります。その上で、「ゲームに入れて面白くなるのか」「プレイして違和感が出ないか」というあたりを考慮し、能力や戦術、モーションなどに反映して制作しています。

そういった危機においても、お客様からの声に真摯に耳を傾けて、地道にアップデートしていくことで、より良い形になり、受け入れられつつある。それが『eFootball』というシリーズらしさなのだと思います。

――最後に、開発中とされている「マスターリーグ」の進捗を教えてください。楽しみにしているユーザーも多いと思います。

田谷氏:お客様から「マスターリーグ」を望まれる声があることは、もちろん私たちも認識しています。ただ、申し訳ないのですが、現時点では新しくお伝えできる情報はございませんので、ご了承いただければと思います。


『eFootball』は、PS5/PS4/Xbox X|S/Xbox One/PC(Windows/Steam)/スマホ(iOS/Android)向けに配信中です。


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《編集部》
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