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もっとも大切なのは「クリア体験で得られる達成感」…エンディングのあるゲームの良さを改めて実感した『都市伝説解体センター』のヒットの秘密を開発者が語る【IDC2025レポート】

難しすぎるゲームが溢れる時代、あえて「誰でもクリアできるゲーム」でヒットした『都市伝説解体センター』。その“プレイヤーを気持ちよくさせるゲームデザイン”にはさまざまな工夫がありました。

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もっとも大切なのは「クリア体験で得られる達成感」…エンディングのあるゲームの良さを改めて実感した『都市伝説解体センター』のヒットの秘密を開発者が語る【IDC2025レポート】
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「突然ですが、最近のインディーゲームでクリアできたものはいくつありますか?」

そのような問いかけからスタートした本セッション。セッションのタイトルは「『都市伝説解体センターは“ゲームクリア”の夢を見るか?』─ 脱落ゼロを目指した“やさしいゲームデザイン”の挑戦と結果 ─」

2025年11月15日(土)にesports 銀座 studioで開催されたインディーゲーム開発者向けカンファレンス「Indie Developers Conference 2025」(以下「IDC2025」)のひと幕です。

登壇者はインディーゲーム開発チーム「墓場文庫」のグラフィッカー・デザイナーの「ハフハフ・おでーん」氏、プログラマーの「モチキン」氏。なおシナリオ・キャラデザインを担当した「きっきゃわー」氏と、BGM・SE担当の「あだP」氏は出席しておらず、墓場文庫設立前からコンビで開発に取り組んでいた「ハフハフ・おでーん」氏と「モチキン」氏の2人での講演となります。

インディーゲーム開発チーム「墓場文庫」の「モチキン」氏(左)と「ハフハフ・おでーん」氏(右)。


失敗は成功の母

リリース3か月で30万本を突破するなど大ヒットを記録した『都市伝説解体センター』は、「絶対にクリアできるアドベンチャーゲーム」をめざして開発をスタートさせたそうです。それではなぜ、そこが開発テーマになったのか? 実践した結果、ユーザーの反応はどうだったのか? そこから得た“回答”とは? 本講演ではその部分を紐解くべく、まずは墓場文庫結成前まで話をさかのぼりました。

「スカシウマラボ」のサークル名で活動していた「ハフハフ・おでーん」氏と「モチキン」氏は、その場の勢いで『サムライ地獄』というゲームを作ろうとしたものの見事に頓挫。ゲームのリリースは叶わず夢は泡となって消えました。

頓挫した理由は簡単。もともとゲーム開発会社に勤務した経験がなかった2人は、開発の進め方も作り方もわからず「どうやって開発を終わらせればいいのか」と悩んだそうです。京都で毎年開催されている日本最大級のインディーゲームの祭典「BitSummit」に出たい一心でゲーム開発をスタートしたわけですが、根性論だけではどうにもなりませんでした。

リリースまで辿り着けなかった『サムライ地獄』。

その後、このままではだめだと思い再起を決意。2019年にリリースしたのが『和階堂真の事件簿』でした。今回は完成させることを目標にしていたので、ゲームのボリュームも1時間ほどでクリアできる範囲に限定することに。盛り込みたい要素もありましたが、完成までの工数を考慮して、あえて切り捨てた部分もあったと振り返ります。

もちろんすべて思い通りに開発できたということではありません。当初想定していた1ヶ月の開発スケジュールは結果的に3ヶ月に。2人体制ではどうにもならず、新規スタッフを迎えて現在の4人体制になりました。

開発中は意図した要素ではなかったものの、「作りきれる範囲のボリューム」で着地したことで得られたものがあったそうです。それが「誰も脱落しないゲーム」であり「誰でもクリアできるゲーム」でした。

つまり「クリア体験」こそ現代のゲームファンが求めている要素だったのではないかと気付いたわけです。

「墓場文庫」のデビュー作となった『和階堂真の事件簿』。こちらは完成しリリースすることができました。
『和階堂真の事件簿』で得た学びを振り返ります。

“気づき”を活かした『都市伝説解体センター』

『和階堂真の事件簿』をリリースしたことで「ハフハフ・おでーん」氏は「リリースしないと分からないことがある」ことに気づきます。ゲーム開発の作業中はボリューム不足やシステムのシンプルさに不満があり、半信半疑のまま、とりあえず完成させることを目標に全力で走り切りました。


《気賀沢 昌志》
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