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原作者不在のまま…『ヴァンガードプリンセス』の正当な著作権者をeigoMANGAが自称―日本の裁定制度を根拠に?文化庁も困惑の色「著作権を申請者に移転させる制度ではない」

裁定制度を根拠に正当な著作権者を主張?文化庁への問い合わせ結果も掲載

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原作者不在のまま…『ヴァンガードプリンセス』の正当な著作権者をeigoMANGAが自称―日本の裁定制度を根拠に?文化庁も困惑の色「著作権を申請者に移転させる制度ではない」
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eigoMANGAは、格闘ゲーム『ヴァンガードプリンセス』の米国・日本における“正式な知的財産権保有”を主張する文言を公開しました。

裁定制度を根拠に正当な著作権者を主張?

原作『ヴァンガードプリンセス』より。

『ヴァンガードプリンセス』とは、2009年にスゲノトモアキ(SUGE9)氏が公開した対戦格闘ゲームです。同氏は新作『ヴァンガードプリンセス プライム(仮)』を発表するも、2011年8月からブログの更新が途絶えていました。

そして2012年10月、eigoMANGAが本作を原作に英語対応の『Vanguard Princess』を販売開始。同社は原作者スゲノ氏に利益を分配している旨などを説明していましたが、明確に許可を得ている証拠は無く、その他にも様々な疑惑が生じていた状況です。

また、2024年5月にはeigoMANGAが『ヴァンガードプリンセス』著作権者の連絡先の関する情報を募集し、同社がスゲノ氏とコンタクトを取れない立場にあることが察せられたものの、今回、SNSなどでの発表を通じて日本と米国における「唯一の正当な権利者およびライセンサー」を自称しました。

発表によると、eigoMANGAは『Vanguard Princess』に関して「アメリカ合衆国内における商標権および著作権を独占的に保有し、さらに日本国内でもその所有権が正式に認められている」とのこと。アメリカ合衆国特許商標庁 (USPTO)において、『Vanguard Princess』の商標を正式に登録しており、日本国内では「文化庁による登録および裁定により、eigoMANGAの所有権が認められており、正当な著作権者」として確立されたとしました。

一方で、文化庁では裁定制度について「権利者の許諾を得る代わりに文化庁長官の裁定を受け,通常の使用料額に相当する補償金を供託することにより,適法に利用することができる」と説明してしています。

文化庁「著作権を申請者に移転させる制度ではない」

弊誌Game*Sparkでは今回の事態を受け、文化庁に直接問い合わせましたが、「裁定制度を通じて著作権の利用が許可された場合でも、著作権が申請者に移転する、というような仕組みではない」との回答でした。そのため、eigoMANGAがなぜ裁定制度を根拠に「正当な著作権者」を主張しているのかは不明です。

また、同社は日本国外・アメリカ合衆国内において「許可のない『Vanguard Princess』の使用、改変、配布に対する法的措置を示唆しています。実際にUSPTOで同社による商標が確認できるほか、アメリカ合衆国政府のサイトでは同社が『Vanguard Princess』の著作権者として登録。日本文化庁の裁定実績データベースでも同社が記載されています。



「未管理著作物裁定制度」にさっそく怪しい雲行き…かも

なお、文化庁では裁定制度を2026年より「未管理著作物裁定制度」として、より広範に、容易に利用できるような仕組みづくりを進めています。5月20日には制度の詳細が公開され、6月19日まではパブリックコメントの募集も行われています。また、すでに裁定制度を用い、適切な形でレトロゲームの復刻販売が行われている例も多数あります。

そんな矢先の今回のケースは、どのような影響を与えるのか、事態の進展に注目が集まります。

※UPDATE(2025/05/21 14:26):eigoMANGAが主張する権利などについて、米国・日本の正式なサイトで確認できる旨を追記しました。

《ケシノ》
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