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話題となった『ペルソナ4』リメイク、実際どうなる? 待望されていた『ペルソナ3』とは異なる事情と状況

『ペルソナ4』リメイクの噂が盛り上がりましたが、リメイク版『ペルソナ3』とはやや状況が異なる面もあり、リメイクには厳しい道のりが待っているのかもしれません。

ゲーム 特集
話題となった『ペルソナ4』リメイク、実際どうなる? 待望されていた『ペルソナ3』とは異なる事情と状況
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2025年3月21日、Xにて「『ペルソナ4』リメイク」のワードが飛び交い、一時期トレンド入りするほどの勢いを見せました。

『ペルソナ4』は、アトラスの代表的な作品のひとつ『ペルソナ』シリーズに名を連ねるゲームです。オリジナル版はPS2向けの作品で、2008年7月に発売されたもの。16年以上も前の作品なので、リメイクされてもおかしくありません。

ただし、今回話題となった「『ペルソナ4』リメイク」というワードは、アトラスの発表に基づくものではなく、「P4RE.JP」というドメインの発見をYouTuberのFaz氏がX上で報告し、そこから『ペルソナ4』がリメイクされるのでは、といった憶測が広まったものです。

『ペルソナ』シリーズはかつて、ドメイン「P5R.JP」の登録後に『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』が発表されたほか、昨年リリースされたリメイク作『ペルソナ3 リロード』も「P3RE.JP」が登録されてから発表という流れでした。

そのため、話題沸騰の「『ペルソナ4』リメイク」は正式な決定ではなく、あくまで噂レベルの話に過ぎません。それでもこれだけ盛り上がるのは、『ペルソナ4』人気の根強さを裏付ける証左とすら言えます。

しかし、『ペルソナ4』リメイクの噂で盛り上がるとともに、一部では懸念の声も上がっていました。というのも、『ペルソナ3』もリメイク化を果たしましたが、『ペルソナ3』と『ペルソナ4』では事情や背景がやや異なっています。

■『ペルソナ3』のリメイクが強く要望されていた理由とは

リメイクの多くは、前世代~数世代前に人気を博した作品が、現行機で遊べるように改めて作り直したものです。リマスターとの明確な線引きは難しいところですが、リマスターは手を入れて調整したもの、リメイクは全般的に作り直したものになります。

『ペルソナ3』のオリジナル版は、PS2ソフトとして2006年7月に登場しました。今から数えて19年以上も前の作品なので、リメイクされるのも当然……と即座に結論付けるには尚早で、『ペルソナ3』は少々複雑な経緯を持つタイトルです。

2024年にリメイク作の『ペルソナ3 リロード』が発売されましたが、実はすでに一度、『ペルソナ3』はリメイクされています。それは、2009年11月に発売されたPSPソフト『ペルソナ3 ポータブル』です。

『ペルソナ3 ポータブル』はPSP向けにリリースされたタイトルで、移植やリマスターではなく、リメイクされた作品となります。ただし、ハードの性能に合わせて再構成する意味でのリメイク作だったため、3Dモデルによる動きのある演出など、全般的に表現がシンプルな形に調整されています。

また、女性主人公の追加など『ペルソナ3 ポータブル』にしかないシステムもありますが、PS2版『ペルソナ』に新要素を加える追加ディスク『ペルソナ3 フェス』(両要素を含めたバージョンも販売)で実装された新シナリオ「Episode Aegis」をはじめ、いくつもの要素が『ペルソナ3 ポータブル』では省かれています。

『ペルソナ3 ポータブル』は、リメイク作に多くある“パワーアップした作り直し”ではなく、PSPの性能を踏まえて“整え直す”といったリメイクで、実情としてはアレンジやバージョン違いといった側面もありました。

そのため、『ペルソナ3 ポータブル』は新たなプレイ環境で楽しめる作品となった一方で、『ペルソナ3 フェス』を含めたPS2版全般の要素を引き継ぐものではなく、「Episode Aegis」もオリジナル以外で遊ぶことは叶いません。

後に『ペルソナ3 ポータブル』は、スイッチやPS4、Xbox SeriesシリーズにSteamと、幅広いプラットフォームに向けたリマスター展開を実現。現役のユーザー層も『ペルソナ3』に触れやすくなりました。

しかし「Episode Aegis」など一部の要素は、リマスター版『ペルソナ3 ポータブル』では楽しめず、令和に入っても「Episode Aegis」はPS2で遊ぶ以外に楽しむ方法はないままだったのです。

こうした事情があるため、『ペルソナ3 ポータブル』を楽しむ一方で、「Episode Aegis」も楽しめる『ペルソナ3 』リメイクの要望は長く続きました。アトラスが行った配信番組「【アトラスファン全員集合!】アトラスアンケート調査2022開票特番」で発表されたリメイク希望作品ランキングでも、『ペルソナ3』が堂々の第1位を飾ったほどです。

リマスター版があっても、埋めて欲しい“穴”があり、その充足を求めてリメイク版が欲されていた『ペルソナ3』。そのため、『ペルソナ3 リロード』はまさしくファン待望の1作でした。関心が集まっていた「Episode Aegis」も有料ながら追加DLCで実装され、PS2版以外で初めてプレイ可能となり、ようやく遊べた人も少なくないでしょう。

アトラス史上最速で、全世界累計販売本数が100万本を突破した『ペルソナ3 リロード』。この数字からも、リメイクが強く望まれていたことが分かります。



《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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