海外旅行にもゲームは必須です。
今の時代、ゲームは単なる暇つぶし道具を越えて世界各地の人と交流するのに必要不可欠なツール。ニンテンドースイッチニンテンドースイッチがそこにあるかないかで、海外旅行の経験にも大きな「質の差」が出てしまうはずです。
ただ、現実問題としてニンテンドースイッチは、かさばるもの。これを海外に持っていくとなると、ちょっとした苦労が伴います。この記事では、年に数度は海外へ渡航する筆者の経験から「ニンテンドースイッチの持ち運び方」について解説したいと思います。
◆ニンテンドースイッチは、海外旅行の“必需品”
筆者の生業はフリーランスライターです。
インサイド以外にも、様々なメディアで筆を執って報酬を得ています。なかには世界各国のスタートアップを紹介するというのもあり、その関係で取材目的の海外渡航をすることもよくあります。
「海外に行ってまでゲームなのか！？」と日本の年配の人に言われたことがありますが、今現在の有望スタートアップの経営者は1984年生まれの筆者より遥かに年下という場合も珍しくありません。
東南アジアやインドを中心とした南アジアでは、社会問題の解決を目指した様々なスタートアップが登場しています。これらの国々を単に「途上国」と呼んでしまうのは、もはや気が引けるほど。実際に訪れてみると、変化のスピードが極めて早いことに誰しもが驚くはずです。
ですが、現地スタートアップのCEOたちから話を聞いてみると、かなりの確率で「イノベーションの原点は日本製のゲームにある」という言葉が返ってきます。
彼らは物心ついた頃からコントローラーを手にしています（そうでなければ、テクノロジー分野のスタートアップなど起業できません）。中には「任天堂があるから今の自分がある！」と堂々主張している人もいて、ゲームの影響力というものをまざまざと思い知らされます。
そういう人とコミュニケーションを取るには、レトロゲームが一番！という背景もあり、ニンテンドースイッチは絶対に必需品となってくるのです。
◆ドックもケーブルも結構かさばる！
ところが冒頭に書いたように、いざ持ち運ぼうとするとニンテンドースイッチは結構かさばります。
まず一番の原因はドックです。これは長方形のスペースを余分に取ってしまう上、荷物に入れている最中は横からの圧力に注意したい代物。構造からして、あまり丈夫とは言えません。
もちろん、ニンテンドースイッチは必ずしもドックを必要とするものではなく、その気になれば省くことができます。しかし、充電ケーブルだけは必ず持っていかなければなりません。これが案外スペースを取るんだ！
この「ケーブル問題」が、海外旅行者を悩ませるのです。
ケーブルを複数本収納しているといつの間にかこんがらがってしまいがち。ただそうしたことを加味しても、必ず任天堂純正ACアダプター付きケーブルを持っていくべきです。「いつもスマホを充電しているケーブルでいいや！」という考えを起こしてしまうと、いざという時にニンテンドースイッチをちゃんと充電できなかった……という事態に遭遇してしまいます。
ですが、いかんせんACアダプターですから決して小さいものではありません。うーん、やっぱりかさばる！
◆専用の収納ケースを用意しよう！
左右にJoy-Conを装着した状態のニンテンドースイッチも、収納の際は極力プレッシャーをかけたくありません。任天堂の製品ですからそんなにヤワではないはずなのですが、ここは念を入れて大事にしまっておきたいところ。
筆者の場合、ニンテンドースイッチ専用となる四角型の収納ケースに入れています。
このケースの容量なら、本体もドックも充電ケーブルも収まります。それぞれに仕切りのクッションが内蔵されているため、あまり乱暴に扱わなければ中身がメチャクチャになることもありません。
だけど、このケース自体が結構大きい……。
◆預入荷物ではなく、手荷物として
筆者は若い時から、移動のストレージはキャリーバッグではなく背負式のバックパックを使っています。ただ、どちらを選ぶにしろニンテンドースイッチを入れたケースは変なふうにスペースを専有してしまいます。
また、ニンテンドースイッチは飛行機の預入荷物ではなく、手荷物として持っているのが基本です。
これは「機内でもゲームをする」という意味だけでなく、「精密機器はなるべく預入荷物にしない」という旅の鉄則に基づく考え方。
成田空港の公式サイトを見る限り、電子機器本体に内蔵のリチウムイオン電池は160Wh以下なら預入荷物にしてもいいという説明があります。この基準に照らし合わせれば、ニンテンドースイッチは余裕で合格。ただ、空港によっては乗客の預入荷物を荒々しく扱うということもあるそうで、それを考慮するとやはりニンテンドースイッチはは手荷物として持っておいたほうがベターのようです。
◆ゲームがもたらす人脈
海外の人と友情を築く。これは人生において、極めて重大な意味を帯びることがあります。実はこの記事を書いている最中に、筆者はものすごい出来事に遭遇してしまいました。
COVID-19によるパンデミックの前、筆者はインドネシアに長期滞在していました。これは「沈没」と表現すべき有様だったのですが、そんな生活の中で知り合った当時大学生の青年と親友になりました。
一緒にメシ食いに行ったり、格闘技の練習をしたり、筆者がインドネシアに持ち込んだゲームで遊んだり。
そんな彼がパンデミックを経て大企業に就職した……かと思いきや、何と自分でスタートアップを立ち上げてしまいました。彼の会社はほんの数日前に巨額の資金調達を実現し、世界各国の経済メディアにその話題が堂々と掲載されています。そして今、筆者はとあるスタートアップ紹介メディアの記者として彼に取材しています。
「共通の趣味や楽しみがある」ということは、このような意外な人脈につながったりもします。
また、今年1月にApex Legendsの新シーズンの記者発表会のためにロサンゼルスを訪れた時、任天堂マニアのUber運転手と仲良くなったという出来事がありました。これについてはGame*Sparkで記事にしていますが、Uber運転手のオルデッタさんはニンテンドースイッチのゲーム実況動画をYouTubeで配信しています。
やはり、ゲームは「世界共通言語」です。
◆海外での故障は「保証対象外」
ですが、ニンテンドースイッチを海外に持ち出す上でひとつ注意しておきたいことも。日本国内で購入したニンテンドースイッチが海外で故障した場合、これは保証の対象外になってしまうようです。任天堂の公式サイトには、
海外での本体の故障や不具合、その他に生じるいかなる損害についても、保証やサービスをお受けになることはできませんので、あらかじめご了承ください。
という、ちょっと厳しめの文言が……。
ただ、筆者の今までの経験から言うとホテルのWiFiには難なく接続できますし、渡航先のコンセント差込口に対応するACアダプターも家電量販店に行けば販売されています。「このままじゃ故障するかも」という嫌な予感を感じたことは一度もなく、むしろ任天堂製品の堅牢さを実感した場面に幾度も遭遇したほど。
ともかく、こうした「ニンテンドースイッチ持ち運び術」を身に着けると、アナタの海外旅行は「観光」の括りを越えて世界の人々と対話する一世一代の旅路となるはずです！
