ドット絵と3DCGを融合した「HD-2D」が想像力を刺激し、主人公たちの様々な生き様や冒険譚がプレイ意欲を加速させたRPG『オクトパストラベラー』。その前作の魅力を受け継ぎ、新たな世界を描くナンバリング最新作『オクトパストラベラーII』の発売が迫りました。
8人の主人公を含め、物語から舞台まで一新されているので、前作のファンだけでなく、シリーズ未経験のユーザーもなんら問題なく本作を楽しめます。ですが、多くのユーザーが最初に悩むであろうポイントは、主人公の選択。前作に引き続き今回も、性格や職業、戦いの得手不得手が異なる8人の主人公が用意されており、この中からひとりを決めて旅立たなければなりません。
主人公に選ばなかったキャラクターも、後に冒険の仲間として加えることが可能。また、誰を主人公にしても、8人全員の物語を味わえるので、その意味では誰を選んでも問題ありません。
ですが、戦闘面では少々事情が異なります。この8人の中から最大4人を選んでパーティを構成しますが、最初に選んだ主人公は外せません。前作のように一定の条件をクリアした後に自由な編成が可能になるかもしれませんが、長い付き合いになるのは間違いないでしょう。
一目見て気に入ったキャラがいれば、悩む必要はありません。しかし、誰にするか決めかねているのであれば、戦闘での活躍度合いを中心に考えてみるのもアリです。今回はその一助として、独断で3人のお勧めしたい主人公をチョイスしました。よければ参考にしてください。なお、序盤体験版をプレイした範囲でのお勧めとなります。
■「捕獲」でブレイクしやすいオーシュット
戦闘での“お役立ち度”を重視すると、最も推したいお勧めは狩人の「オーシュット」。本作のバトルは、敵の弱点をつく攻撃「ブレイク」が非常に重要な位置を占めます。
敵は、剣や槍、火、風など特定の弱点を持ち、弱点をつくとシールドの値が減少。これが0まで減ったら「ブレイク」となり、一時的にこちらが与えるダメージが跳ね上がります。いかにこの「ブレイク」に持ち込むかが、バトルの基本と言えるでしょう。
オーシュットは「斧」と「弓矢」が使えるので、2つの弱点属性を狙えます。1種類の武器しか装備できない主人公もいるので、この点だけでもかなり有利です。武器装備の幅が少ないキャラは魔法などで別の属性攻撃が可能だったりもしますが、オーシュットは雷属性のアビリティも最初期から所持。そのため彼女は、プレイ開始の時点で3つの属性をカバーできます。
しかも、弱ったモンスターを捕まえるアビリティ「捕獲」を持っています。「捕獲」すると、以降の戦闘でそのモンスターの使役（「けしかける」）が可能に。7体まで使役でき、各モンスターを使役する回数に制限はなし。モンスターの攻撃にも属性があるので、「けしかける」だけで最大7属性に対処できるのは、かなり大きな強みです。
また、「けしかける」でHPを回復してくれるモンスターもいるので、攻撃だけに偏らせず回復役なども加えておくと、より広い状況に対処できるでしょう。ちなみに、捕獲したモンスターは「加工」してアイテムにもできるので、枠以上に掴まえても無駄なく役立ってくれます。
■BPの扱いに長ける名サポーター、パルテティオ
オーシュットとは全く違う方向性でお勧めしたいのが、商人の「パルテティオ」。その職業柄、お金関係で得する立ち回りが得意なので、武具やアイテムの購入などがやりやすくなります。武具の買い替えは戦力の向上に繋がるので、決して侮れません。
また、本作のバトルで「ブレイク」と並ぶほど重要なのが、「ブースト」の存在です。行動順が来るたびにBPがひとつずつ溜まり、このBPを消費すると各コマンド（攻撃やアビリティなど）が強化されます。これを活用することで、ブレイクしやすくなったり、集中的に大ダメージを与えたりと、戦局を有利に展開できること間違いなし。
パルテティオは、このBPの扱いが得意なキャラ。BPはターンの経過で溜めるのが基本ですが、パルテティオのアビリティ「BPパサー」を使うと、味方単体のBPを回復させることが可能。例えば、アタッカーが攻撃する直前に「BPパサー」でBPを増やせば、さらに強力な攻撃を繰り出せる──といった立ち回りができます。
また、各キャラは切り札に相当する「底力」を持っており、それぞれ多彩な活躍ができます。パルテティオの場合は、底力の「気合」。これを使うとBPを一気に最大まで溜められるので、自身が攻撃役に回るもよし、「BPパサー」などと併用して協力なサポートに回るもよしと、まさしく名サポーターな活躍が望めます。
物語上だけでも、手ごわいボスが数多く潜んでいるため、特に有効なアタッカーはその都度変わります。ですが、「BPパサー」のサポート力は相手を選ばず、誰であっても力強く支援してくれるでしょう。
■複数の雑魚から強力なボスまで広く活躍できるアタッカー、オズバルド
今回お勧めする最後のひとりは、学者の「オズバルド」です。ブレイクに欠かせないのが弱点への攻撃ですが、どの属性に弱いのかは攻撃してみるまで分かりません。弱点にせよ、違うにせよ、攻撃すれば一目で分かるものの、未知の相手だと弱点探しに一手間かかります。
ですがオズバルドは、初見の相手でも敵の弱点をひとつ、2回目以降ならふたつの弱点を自動的に判別する固有アクション「予習」を持っているので、彼がいれば戦闘の立ち上がりが実にスムーズ。この世界の弱点を全て暴くまでは、彼の「予習」がずっと役立ちます。
また、攻撃魔法系のアビリティを覚えられるので、火・氷・雷の弱点をつけるのも有利な点のひとつ。しかも全体攻撃なので、同じ弱点を持つ複数の敵が現れた時、まとめてブレイクするのもお手の物。また、相手がブレイク状態の時に、BPで強化した全体魔法を食らわせるのも有効です。
「全体攻撃ばかりだと、ボス戦で辛くない？」と不安に思う人もいるでしょう。しかしこの不安は、オズバルドの底力「魔法収束化」がカバーします。この底力を使うと、全体対象の魔法を単体に収束し、さらに威力を上昇させる効果が発動。もちろんブーストも乗るので、手ごわいボス戦でもアタッカーとして遜色ない活躍を見せてくれます。
様々な弱点に対応可能な上、「捕獲」で戦力の向上も狙えるオーシュット。商才豊かで、BPの扱いに長けているパルテティオ。弱点を看破し、全体・単体を問わず強力な攻撃魔法を繰り出せるオズバルド。
いずれも、戦闘での活躍が大いに見込める面々なので、主人公選びに悩んだ際は、この中から選ぶのも一興でしょう。そして、『オクトパストラベラーII』で出会う新たな冒険を、心行くまでお楽しみください。
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