人生にゲームをプラスするメディア

『遊戯王OCG』約9年間も禁止されていた「魔導書の神判」が制限復帰へ!かつて、デュエリストを激震させた「征竜魔導」環境とは

もはや二度と使えるようにはならないと思ったのに……!

その他 カードゲーム
『遊戯王OCG』約9年間も禁止されていた「魔導書の神判」が制限復帰へ!かつて、デュエリストを激震させた「征竜魔導」環境とは
  • 『遊戯王OCG』約9年間も禁止されていた「魔導書の神判」が制限復帰へ!かつて、デュエリストを激震させた「征竜魔導」環境とは
  • 『遊戯王OCG』約9年間も禁止されていた「魔導書の神判」が制限復帰へ!かつて、デュエリストを激震させた「征竜魔導」環境とは
  • 『遊戯王OCG』約9年間も禁止されていた「魔導書の神判」が制限復帰へ!かつて、デュエリストを激震させた「征竜魔導」環境とは
  • 『遊戯王OCG』約9年間も禁止されていた「魔導書の神判」が制限復帰へ!かつて、デュエリストを激震させた「征竜魔導」環境とは
  • 『遊戯王OCG』約9年間も禁止されていた「魔導書の神判」が制限復帰へ!かつて、デュエリストを激震させた「征竜魔導」環境とは
  • 『遊戯王OCG』約9年間も禁止されていた「魔導書の神判」が制限復帰へ!かつて、デュエリストを激震させた「征竜魔導」環境とは
  • 『遊戯王OCG』約9年間も禁止されていた「魔導書の神判」が制限復帰へ!かつて、デュエリストを激震させた「征竜魔導」環境とは
  • 『遊戯王OCG』約9年間も禁止されていた「魔導書の神判」が制限復帰へ!かつて、デュエリストを激震させた「征竜魔導」環境とは

◆登場と同時に「魔導」が一瞬で環境に

遊戯王において、手札と場の充実度は基本的に反比例の関係にあります。特に2013年は、今ほど強力なカードは少なく、その傾向が顕著でした。

そのため盤面を大きく動かそうとすれば、その分手札のリソースは枯渇して当然です。逆に「毎ターン、展開しながらサーチやリクルート」のできる「水精鱗」「3軸炎星」などが強力テーマとして、Tier1扱いだったのです。

「神判」前にはまだ炎星と炎舞のコンボが猛威を振るっていました

しかし、そんな時代に「神判」は“好きな時に発動でき”“他の魔法カードをつかうだけで”“複数のサーチと特殊召喚を行える”という、何をどう考えても狂気としか思えないカードパワーを持っていました。「デッキからカードを引く」というようなランダム性さえなく、もはやリストバンドにカードを仕込む行為さえ可愛く見えるほどです。

しかも「魔導」は飛び抜けてこそいませんが、「魔導書」をサーチする「グリモの魔導書」や、墓地コストを使ってカードを除外する「ゲーテの魔導書」といった、優秀なカードを多く持っています。

一応「神判」が初手に来ない可能性もありますが、「魔導」には「グリモの魔導書」に加え、召喚・リバース時に「魔導書」魔法カードをサーチする「魔導書士 バテル」もあり、先行1ターン目から「神判」をサーチできるカードを6枚も持っていました。ちなみに「灰流うらら」はまだありません。

手札誘発の妨害カードもまだ少ない時代でした

この結果、「魔導」はほぼ1ターン目から、大量にモンスターや魔法・罠を展開しつつ、無尽蔵に手札を充実させるデッキへ変貌しました。当然こんなデッキが弱いわけがなく、パック発売初日の大会で即優勝。遊戯王のデッキを「魔導」と「それ以外」に分裂させました。

とはいえ「神判」のすさまじさは発売前から知れ渡っており、プレイヤーからは「やっぱりな……」という雰囲気さえ漂っていました。わからなかったのは「なぜこれが刷られたか」という点です。

しかしさらに驚きだったのは、同じパックに「魔導」と互角以上に戦える「征竜」がいたことでしょう。詳しい事は省きますが、「征竜」と名の付く8種類のカード全てが1度は禁止カードになっていると言えば、その恐ろしさが伝わるかと思います。

◆突如注目が集まった「トゥーンのもくじ」

発売後、そんな「征竜」に対抗するため、「神判」を活用する方法が研究されました。

個人的に一番面白かったのが、「トゥーン」カードをサーチできる「トゥーンのもくじ」を使い、「トゥーンのもくじ」から「トゥーンのもくじ」をサーチし魔法カードの使用回数を増やす方法です。このコンボによって、それまでほとんど需要のなかった「トゥーンのもくじ」が急にカードショップのケースに入って売られ始めました。

そして研究の結果、7月から新たに禁止となる「虚無空間」を内蔵したモンスター「昇霊術師 ジョウゲン」などを特殊召喚する戦法などが確立。もはや「征竜」以外のデッキでは何をしても無意味となり、遊戯王は「征竜魔導」環境と呼ばれる時代に突入しました。

無論、こんな状況が許されるはずもありません。「神判」は登場から197日後の制限改定で禁止指定を受けます。当時、制限改定は半年に1回しかなく、神判発売後の直近の制限改定は2週間後の3月1日だったため、考え得る限り最速での禁止カード行きとなりました。

また「征竜」からも4枚のカードが禁止となりました。そのため合計5枚の無制限カードがいきなり禁止になった事になります。相当の異常事態ですが、当時の環境は異常事態というレベルではなかったので、妥当というしかありません。

◆「魔導書の神判」はどうなる?

しかし、この規制後も2年近く環境に居座り続けた「征竜」に対し、魔導は「神判」のみの規制で、一瞬で環境から姿を消しました。逆に言えば、魔導はほとんど「神判」の力だけで環境にいたのです。

その後も、筆者は強力な新規カードを何枚も見てきましたが、「神判」ほどの衝撃を受けたカードは“ほぼ”ありません。

数少ない例外がこちら

そういうわけで個人的に「神判」は、宿儺の指2,000本くらいの特級呪物であり、未来永劫禁止カードの中に閉じ込められてしかるべき1枚だったので、正直、制限復帰には困惑しています。

一応、近年の新規テーマのおかげで「魔導」のカードパワーは相対的に下がっており、1枚だけで環境に返り咲くのは、まず難しいと思います。今は「うらら」などの手札誘発もありますし、かなりの確率で妨害されるでしょう。

ただ、それでも全盛期の世紀末っぷりが目に焼き付いているだけに、「神判」を使えるという事態その物が信じられないんですよね……。実際、「神判」は「魔法使い族」サポートとしても十分使えると思うので、うまく「ドラグマ」や「召喚師アレイスター」と組み合わさった場合、何が起きるのか想像もしたくありません。

何はともあれ「魔導書の神判」、せめて10月の制限改定をクリアして、2022年を乗り切ってくれるのを切に願っています。


遊戯王OCG デュエルモンスターズ ANIMATION CHRONICLE 2022 BOX CG1810
¥2,540
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
遊戯王OCGデュエルモンスターズ WORLD PREMIERE PACK 2022 BOX CG1834
¥2,964
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
《鈴木伊玖馬》

ゲームと乗り物の記事を書いてる 鈴木伊玖馬

名古屋県生まれ。幼少期に『スターフォックス64』でゲームにハマり、学生時代に『CoD:MW』でFPSにハマり、そのままゲームから卒業できず今に至る。ここ数年でRPGにも手を出し、最近『ドラクエ6』をクリアした。中日ファン、犬派、後ゲームはオフラインでやるタイプ。デカい航空機にはロマンを感じる。

+ 続きを読む
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

その他 アクセスランキング

  1. 公式Xが投稿の『ポケモン』を信楽焼で表現した作品がすごすぎる!リザードンやロコンなど、ほのおタイプのポケモンが温かみと迫力のある造形に

    公式Xが投稿の『ポケモン』を信楽焼で表現した作品がすごすぎる!リザードンやロコンなど、ほのおタイプのポケモンが温かみと迫力のある造形に

  2. 『遊戯王』“封印の黄金櫃”がティッシュケースに!?瞳のデザインや輝く金色まで再現、ゲームセンター用プライズで登場

    『遊戯王』“封印の黄金櫃”がティッシュケースに!?瞳のデザインや輝く金色まで再現、ゲームセンター用プライズで登場

  3. 神秘的な海のロマンあふれるおすすめゲーム5選―美しくも厳しい海中世界を大冒険しよう!

    神秘的な海のロマンあふれるおすすめゲーム5選―美しくも厳しい海中世界を大冒険しよう!

  4. 純白ドレスに眩しい水着!『アズレン』×「DMMかりゆし水族館」コラボが決定ー等身大スタンディ展示や「饅頭」によるキャラクターグリーディングなど盛りだくさん

  5. 【特集】ゲームを遊びながら食べるのにピッタリなお菓子11選、最強の“ゲームおやつ”は…!

  6. 『ポケカ』新弾「Pokémon GO」に驚きの仕掛け―表面のシールを剥がせば…「メタモン」だー!

アクセスランキングをもっと見る