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【実験企画】『ドラクエV』ビアンカを選んだのは息子が超サイヤ人っぽくなるから?―セーブデータからプレイヤー像を推理する

『ドラクエV』でプレイヤーが選択できるのは花嫁だけではありませんでした。

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カセットやメモリーカードに記録されたセーブデータには、プレイヤーの様々な痕跡があります。その痕跡を辿っていけば、持ち主のプレイスタイルのみならず、性格や趣味まで読み解けるのではないでしょうか……?


セーブデータ探偵」は、ゲームのセーブデータから持ち主がどのような人物なのか、Game*Spark公式ディスコードサーバーに参加する読者と一緒に推理する実験企画です。今回は、1992年に発売されたスーパーファミコン版『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』に残されていたセーブデータを取り上げます。


なお、本記事には『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』の重要なネタバレが多数含まれているので、閲覧にはご注意ください。


持ち主は未来少年と名探偵のどちらが好き?


ゲームを起動してみると、3つのセーブデータがありました。


1つ目のレベル45の「しょうた」は、ラストダンジョンであるエビルマウンテンを攻略する手前でセーブをしていました。2つ目のレベル46の「しょうた」は、1つ目のセーブデータと同じものと思われます。こちらはすでに本編をクリアしており、クリア後の開放要素であるエスタークが眠る謎の洞窟に行けるようになっていました。


そして、3つ目の「パパス」の進行度はゼロ。冒頭で登場するパパスに今日からおまえの名はパパスだ!とシュールな台詞を言わせたかっただけなのでしょう。お茶目ですね。


2つ目のセーブデータを読み込んですぐにわかったのは、持ち主は主人公の花嫁にビアンカを選んだことでした。


筆者の小学生時代、周りの友人達は、花嫁をビアンカにするのは「子供が『ドラゴンボール』の超サイヤ人みたいな外見になるから」という理由をあげる人が圧倒的に多かったです。当時の心理として小学生の男子が恋愛について語るのは、気恥ずかしさがあったと思われます。ただ、「結婚相手は、自分に一目惚れした金持ちのお嬢様か、昔から自分のことを知っている幼馴染か」という点で婚約者を選択することは、子供でもどこかで意識して行っていたのではないでしょうか。


ビアンカとフローラには子供の外見が変わる以外に、能力差がありますし、覚える呪文や起きるイベントも異なります。しかし、最終的にはキャラクターの能力より、「結婚相手は人間としてどちらが良いか」という点で選ぶことになります(少なくとも筆者は)。


もちろん、1周目はビアンカ、2周目はフローラを選択する人もいると思います。ただ、3つ目のセーブデータ「パパス」をみる限り、持ち主は2周目をプレイする気はなかったのかもしれませんね。


さて、超サイヤ人の外見になった子供たちの名前は、娘が「ブルマ」で、息子が「コナン」でした……ってコナン?


持ち主は、娘に悟空の友人であるブルマの名前を使うほど「ドラゴンボール」に多大な影響を受けているはずなのに、なぜ息子の名前をゴハンではなく、コナンにしたのでしょうか。そもそもコナンとは「未来少年」の方なのか、「名探偵」の方なのかわかりません。



本作が発売された年代から「名探偵コナン」の方が可能性が高いとは思います。しかし、「未来少年コナン」は、1978年に放送された作品ではあるものの、これまで幾度となく再放送が行われていますし、リアルタイム世代ではない筆者も小学時代の夏休みに鑑賞した覚えがあるのでその影響がないとは言い切れません。なお、「他にも『コナン・ザ・グレート』があるだろ!」と突っ込みたい人もいると思いますが、持ち主が洋画ファンでない限り可能性としては低いと考えました。とはいえ「ドラゴンボール」が好きなら少なくともアニメや漫画は嗜んでいるはず。そうなると名探偵か未来少年のほうが濃厚でしょう。


ただ、名探偵にしろ未来少年にしろシュワちゃんにしろ……持ち主は、息子に「ゴクウ」や「ゴハン」という名前は付けたくなかったことが伝わります。もしかすると周りの友人たちがそういった類の名前をつけていて、持ち主は、その人達と同じことをするのは嫌だったのかもしれませんね。


持ち主はどんなプレイスタイルだったのか


持ち主のさくせんは「ガンガンいこうぜ」で、主人公のしょうた以外、行動を指定できないようになっていました。さらに、持ち主は、敵全体に攻撃するイオラの効果がある「ばくだんいし」を仲間全員に持たせていました。おそらく、雑魚敵を一気に殲滅させるために使っていたのでしょう。


筆者の場合、さくせんを「めいれいさせろ」に設定して、仲間全員の行動を指定して戦闘を楽しむタイプなのですが、持ち主は、最小限の操作でさっさと戦闘を終わらせるタイプのようです。もちろん、このばくだんいしには、ボス戦までMPを温存する目的もあったのだと思います。


仲間は、レベル36のビアンカを除いてレベル40以上でした。なお、ビアンカは、仲間になるタイミングが他のキャラクターより遅いためレベルが低いままだと考えました


持ち主がレベルを平均的に上げていたのは、おそらくラスボス戦に向けてどんな状況が待ち受けていても対応できるように備えていたからだと推理しました。例えば、スクウェアの『ファイナルファンタジーVI』のラストダンジョンでは、複数のパーティーメンバーに分かれて攻略する形になっていました。このようなシチュエーションも視野に入れていたのかもしれません。


持ち主が2つのセーブデータを用意していたのは、取り返しがつかない出来事が起きた場合のための保険と考えます。これらのことから持ち主が用心深い性格で、RPGのプレイ経験が豊富であることがうかがえます。


また、仲間にしたモンスターや集めた小さなメダルも多くありません。さらに、様々なミニゲームを楽しめるカジノで遊んだ形跡もありませんでした。


どうやら持ち主は、何よりもストーリーを優先して進めていたようでした。


そして、前述した謎の洞窟を調べてみると、ダンジョン内の宝箱は一切開けられていなかったので、持ち主は「謎の洞窟」に踏み込んでいないことがわかりました。持ち主が攻略情報を全くみていなかったとすれば、エスタークの存在を知らずにゲームから離れた可能性があります。


しかし、本編クリア後に開放されるものは、あくまでやりこみ要素。持ち主がストーリーだけを楽しむタイプならばエスタークの存在を知っていても謎の洞窟に踏み込まなかった可能性もあります。




ドラゴンクエストV 天空の花嫁』は、ビアンカ・フローラの花嫁選びがあるとはいえ、プレイヤーが選択できる行動は限られています。しかし、こうやってセーブデータを調べてみると色々わかってしまうものです。


持ち主は、何か取り返しがつかない出来事が起きた時のためにセーブデータを複数残したり、RPGで起こりうるあらゆるシチュエーションを想定して主要メンバー以外の仲間のレベルを一定数上げたり、ばくだんいしでMPの消耗を避けていたりしているところから、かなり用心深い性格でRPGのプレイ経験が豊富であることが読み取れました。さらに、RPGにおいてストーリーを優先するタイプのようです。


結局、「コナン」がどの作品を指すものなのかはわかりませんでしたが、持ち主は少なくとも「ドラゴンボール」が好きなのはわかりました。


この企画を通じて、自分のプレイスタイルが他人と全然違うことに気がつけるいい機会でした。ただ、本企画はあくまで試験的に行われたものです。これが連載になるかどうかは読者の皆さんの反応や閲覧数などを考慮して判断しようと思います。本稿や今後の企画の方向性にご意見があればぜひコメント欄やGame*Spark公式ディスコードサーバーでお知らせください。

《真ゲマ》
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