人生にゲームをプラスするメディア

ゲーム19XX~20XX第14回:『バーチャファイター』『DOOM』が登場、3Dゲーム時代の幕開けを告げた1993年のゲームをプレイバック!

今回は話題作『シェンムーIII』の発売を記念して、『シェンムー』シリーズの生みの親である鈴木裕氏が『バーチャファイター』を世に送り出した1993年のゲームを紹介していきます。

その他 全般
ゲーム19XX~20XX第14回:『バーチャファイター』『DOOM』が登場、3Dゲーム時代の幕開けを告げた1993年のゲームをプレイバック!
  • ゲーム19XX~20XX第14回:『バーチャファイター』『DOOM』が登場、3Dゲーム時代の幕開けを告げた1993年のゲームをプレイバック!
  • ゲーム19XX~20XX第14回:『バーチャファイター』『DOOM』が登場、3Dゲーム時代の幕開けを告げた1993年のゲームをプレイバック!
  • ゲーム19XX~20XX第14回:『バーチャファイター』『DOOM』が登場、3Dゲーム時代の幕開けを告げた1993年のゲームをプレイバック!
  • ゲーム19XX~20XX第14回:『バーチャファイター』『DOOM』が登場、3Dゲーム時代の幕開けを告げた1993年のゲームをプレイバック!
  • ゲーム19XX~20XX第14回:『バーチャファイター』『DOOM』が登場、3Dゲーム時代の幕開けを告げた1993年のゲームをプレイバック!
  • ゲーム19XX~20XX第14回:『バーチャファイター』『DOOM』が登場、3Dゲーム時代の幕開けを告げた1993年のゲームをプレイバック!
  • ゲーム19XX~20XX第14回:『バーチャファイター』『DOOM』が登場、3Dゲーム時代の幕開けを告げた1993年のゲームをプレイバック!
  • ゲーム19XX~20XX第14回:『バーチャファイター』『DOOM』が登場、3Dゲーム時代の幕開けを告げた1993年のゲームをプレイバック!

DOOM(ドゥーム)


発売日:1993年12月10日
機種:PC
販売元:イド・ソフトウェア


FPSというジャンルを確立したことで知られる一人称視点の3Dガンシューティングです。宇宙海兵隊員の生き残りとなって、襲い来るモンスターたちと戦うというもので、3Dのマップ内を走り回りながら、銃をぶっ放してグロテスクなモンスターを撃ち倒していくバトルは爽快感抜群。撃たれた敵が血みどろになって倒れるなどのゴア表現も見応えがあり、「血沸き肉躍る」を地でいくゲームだったと言えます。

本作をさらに魅力的なものにしていたのがマルチプレイモードの存在です。パソコン同士をネットワークで接続することによって最大4人での同時プレイが可能になっており、特にプレイヤー同士が殺し合う「デスマッチ」はスリル満点。北米を中心に絶大な人気を獲得し、同タイプのゲームが「DOOM系」と呼ばれるようになるなどFPSを人気ジャンルへと押し上げました。

「MOD文化」の火付け役となったことも見逃せません。本作の開発者であるジョン・ロメロ氏らはプラグラムのソースコードを一般に公開。ユーザーが自由にマップやアイテムなどを作成できるようにしました。こうしてゲームファンたちによってさまざまな改変・改造がなされたことも長く愛された一因と言えるでしょう。

残念ながら日本ではさほど人気にはなりませんでしたが、本作が残した功績は絶大でした。ゲーム史にその名を残す名作中の名作で、現在でもニンテンドースイッチなどでプレイ可能になっています。


ニンテンドースイッチで配信中の初代『DOOM』(画像はMy Nintendo Storeより)。

トルネコの大冒険 不思議のダンジョン


発売日:1993年9月19日
機種:スーパーファミコン
販売元:チュンソフト


3Dゲーム以外のタイトルも紹介しておきましょう。『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』に登場したキャラクター・トルネコを主人公にしたダンジョンRPGです。サウンドノベルシリーズなどを生み出したことで知られる中村光一氏が手がけた作品で、「1000回遊べるRPG」と銘打たれていました。このキャッチコピーに本作の面白さが集約されていたと言えるでしょう。

ダンジョンの地下深くに眠るアイテムを取って来るという、いたってシンプルなゲームなのですが、入るたびにダンジョンの内容がさまざまに変化。しかも、途中で力尽きると入手したアイテムや経験値などがすべて失われ、またレベル1からチャレンジしなければなりません。わずかなミスが命取りとなるだけに緊張感は格別。敵の動きを読みながら進めていく思考ゲーム的な要素も楽しく、そこには将棋やチェスのような面白さがありました。ゆえにゲームとしてはけっこうシビアで敷居は低くないのですが、超人気シリーズである『ドラクエ』の世界観がベースになっているので親しみやすく、多くのプレイヤーがハマりまくりました。

ちなみにゲームファンならご存知でしょうが、このシステムはコンピュータ黎明期に制作された古典的名作『ローグ』を下敷きにしたもので、「ローグライク」という言葉が生まれるきっかけとなりました。知る人ぞ知る存在だった「ローグ」の面白さを広く一般のファンに伝えた功績は非常に大きく、本作もまたマイルストーンとなった1本と言えるでしょう。



1993年はRPGの人気作・話題作も多数登場しています。自由度の高いシナリオが人気の『ロマサガ』シリーズ第2弾『ロマンシング サガ2』(スクウェア:現スクウェア・エニックス)がミリオンヒットを記録。『ドラゴンクエスト』と『ドラゴンクエストII』をスーファミ向けにリメイクした『ドラゴンクエストI・II』(エニックス:現スクウェア・エニックス)もビッグヒットとなりました。そのほか『新桃太郎伝説』(ハドソン)、『ブレス オブ ファイア~竜の戦士~』(カプコン)といった多彩なRPGが発売。PCエンジンでも『天外魔境 風雲カブキ伝』(ハドソン)などが人気となりました。

映像が大幅に強化されたリマスター版『ロマンシング サガ2』(画像はPlayStation Storeより)。

『ブレス オブ ファイア~竜の戦士~』

RPG以外では歴代の『マリオ』シリーズ4作品を1本にまとめた『スーパーマリオコレクション』(任天堂)がダブルミリオンを達成。超人気落ちゲー『ぷよぷよ』のスーパーファミコン版『す~ぱ~ぷよぷよ』(バンプレスト)、シリーズ第2弾となる『聖剣伝説2』(スクウェア)も累計出荷本数100万本以上を記録しています。

また、リアルタイムシミュレーションの傑作『伝説のオウガバトル』(クエスト)、シリーズの人気を確立した『第3次スーパーロボット大戦』(バンプレスト)、ゲームボーイ向けに発売された『ゼルダの伝説 夢を見る島』(任天堂)、『カービィのピンボール』(任天堂)などもスマッシュヒット。メガドライブではメガCD向けの実写ゲーム『ナイトトラップ』、「バーチャルシネマ」と銘打たれた3Dアドベンチャーゲーム『夢見館の物語』といったタイトルが話題となりました。

『伝説のオウガバトル』(画像はWiiUバーチャルコンソールより)

『第3次スーパーロボット大戦』(画像はスーパーファミコン版。プレイステーション向けに発売されたリメイク版がPlayStation Storeにて配信中)

パソコンゲームでは3Dで描かれた美麗な背景と歯応えのある謎解きが魅力のアドベンチャーゲーム『MYST(ミスト)』(Cyan)が海外で絶大な人気を獲得。本作はのちにプレイステーションやセガサターンに移植され、日本のファンにも強烈なインパクトを与えました。アーケードでは3Dレースゲーム『リッジレーサー』(ナムコ:現バンダイナムコエンターテインメント)がヒット。高速でコーナーを突っ切っていくドリフト走行をはじめとする爽快感抜群のドライビングが話題を呼びました。

『MYST』(画像はPlayStation Storeより)

最後にそのほかのゲーム業界のおもな出来事も簡単に振り返っておきます。以下を見てのとおり、1993年は次世代マシン戦争の熱が高まり始めた時期で任天堂やセガが新ハードの情報を次々に公開。ソニーもハードメーカーとしての参入を表明し、いよいよ次代の覇権争いの幕が切って落とされることになります。

【そのほかのゲーム業界の出来事】
3月25日:PCエンジンDuo-R(NEC)が発売
4月23日:メガドライブ2、メガCD-2(セガ)が発売
8月24日:任天堂が64ビットマシンの開発計画を発表
10月1日:次世代マシン3DO-REALがアメリカで発売
10月27日:ソニーがCD-ROMを媒体とする32ビットマシンを発表
11月1日:NECが32ビットマシンの開発を発表
11月23日:世界初の64ビットマシンである「Atari Jaguar」がアメリカで発売
12月1日:AV仕様のファミリーコンピュータ(通称ニューファミコン)が発売

余談ですが、この年『スーパーマリオブラザーズ』の実写映画『スーパーマリオ魔界帝国の女神』が公開されています。名優デニス・ホッパーがクッパを演じていたり、ルイージが全然似ていなかったり、ヨッシーがリアルな恐竜の姿をしていたりとネタ満載の怪作で、興行収入は大コケでしたが、現在でも一部でカルト的人気を得ているようです。あまり強くはおすすめしませんが、興味がある人は見てみてはいかがでしょう。ただし、あとで「カネ返せ」とは言わないでくださいね。
《仁志睦》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

その他 アクセスランキング

  1. 公式Xが投稿の『ポケモン』を信楽焼で表現した作品がすごすぎる!リザードンやロコンなど、ほのおタイプのポケモンが温かみと迫力のある造形に

    公式Xが投稿の『ポケモン』を信楽焼で表現した作品がすごすぎる!リザードンやロコンなど、ほのおタイプのポケモンが温かみと迫力のある造形に

  2. 神秘的な海のロマンあふれるおすすめゲーム5選―美しくも厳しい海中世界を大冒険しよう!

    神秘的な海のロマンあふれるおすすめゲーム5選―美しくも厳しい海中世界を大冒険しよう!

  3. 総勢22名のキャラクターを育成できる!「名探偵コナン」×『たまごっち』発表―怪盗キッドと江戸川コナンをイメージのカラーがかわいい

アクセスランキングをもっと見る