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『Days Gone』一匹狼とバイクの過酷な旅にロマンはあるか─崩壊した世界の生存術を学べ!【先行プレイレポ】

「パンデミック」により崩壊した世界を生き抜く『Days Gone』のメディア向け先行体験会プレイレポート!ただの「感染者ゲー」と侮るなかれ。一匹狼にも社会性が必要なんです!

ソニー PS4
『Days Gone』一匹狼とバイクの過酷な旅にロマンはあるか─崩壊した世界の生存術を学べ!
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株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントが送る『Days Gone』2019年4月26日の発売に先駆けて、メディア向けの先行体験会が開催されました。

現代のアメリカ西海岸北西部を舞台とした本作は、一見すると「いわゆるゾンビ崩壊モノ」といった印象を受けるかもしれません。それは確かに『Days Gone』の大きな特徴ではあるものの、実際のゲームプレイを通して考えてみると、むしろ「名脇役」的な要素であるとさえ感じられました。

主人公ディーコン・セントジョンは、そんな崩壊した世界を生き残った数少ない人間です。理性を失った危険なフリーカーという存在が世界を埋め尽くす中、わずかな生存者達は様々な形で生活を模索しています。ディーコンは重要なライフラインであるバイクを駆り、賞金稼ぎとして日々の糊口をしのぎつつ、アクの強い各地のキャンプと利害関係を築いていきます。

荒廃した危険なオープンワールドをバイクで走り抜けるとき、プレイの中で覚えた寂寥感はパニック映画のそれではありませんでした。ディーコンの持つ悲しみと、今を生き抜くためのしたたかさが同居したかのような「ロマン」とも言うべきものだったのです。本稿ではそんな『Days Gone』の、気になるプレイフィール……大量に襲い来るフリーカーとの戦いはどうするのか?ゲームプレイの中心はどこにあるのか?などについて、視点を絞ってお届けします。

悲しみ背負う優しき男「ディーコン・セントジョン」



体験会では「何らかの原因でパニック状態の街中」という冒頭から始まります。火災や混乱によって破壊された街中から脱出しようとするものの、その途中でディーコンの妻である「サラ」が重傷を負うことに。ディーコンの相棒である「ブーザー」も必死にサポートしてくれますが、手負いとなってしまいます。

何とか救援ヘリの元までたどり着いた一行でしたが、乗せられる人員は二名まで……傷つきながらも二人をサポートしていたブーザーをひとり残していくことはできず、ディーコンはサラだけをヘリに乗せ、自身はブーザーと共に残ることにしたのです。

その二年後から本編がスタート。どのようにして「パンデミック」の混乱を生き残ったのかまでは描かれませんでしたが……ブーザーと共にバイクを走らせるディーコンは、より荒々しい姿になっていました。


ディーコンは「その時」を忘れられず、亡くなったサラとの思い出を噛みしめています。しかし、過酷な世界を生き抜くその強さに違わず、何者をも恐れない度胸を持っているのです。

口が悪く、血の気が多いといった欠点があるものの、交渉の場面や上下関係では簡単に左右されない「くえない」性格によって、各地の生存者からも一目置かれているという強みを備えています。

そんなディーコンですが、悲しみにスレているばかりではありません。心を許した相手をとことん大切にする面を持ち、困っている人物を見過ごせないタイプでもあります。何を隠そう、エンストで立ち往生しているところを手助けしたことが、サラとの出会いのきっかけだったのです。

日々、賞金を稼いでバイクを直そう!



崩壊した世界ではフリーカーが至る所を徘徊しています。フリーカーは自我を失った野獣のような人型の怪物です。人間を見つけるとものすごい勢いで襲い掛かってきます。

生存者達は「キャンプ」を設営し、壁を築いて寄り集まり助け合って生活しています。しかしながら、必要な資材の確保といった問題の為には引きこもってばかりもいられません。ディーコンはそうした需要の間を縫うようにして賞金を稼いでいるのです。

体験会では大きなクエストとして「バイクを直して北へ旅立つ」といった目標が提示されます。限られた時間では、残念ながらこの目標の到達には遠く及びませんでしたが、ディーコンが賞金稼ぎとして各地を巡る理由としては無理のない動機と言えるでしょう。

動物を狩ってキャンプへ持ち帰ったり、様々なロケーションで拾った資材を売ったり……そんな日々の生活を楽しむような遊び方もできるようです。フリーカーも単なる邪魔者ではなく、倒していけば僅かながらも収入につながっていきます。


キャンプでは睡眠もとれるので、昼夜の切り替えといった機能的な意味も含め、ロールプレイ的な楽しみ方が可能です。広いマップ内にはいくつかのキャンプがあり、弾薬やバイク燃料の補充、バイク修理、クエストの受注など、セーフハウスのような運用となるでしょう。

更にキャンプではバイクのアップグレードが可能です。恐らく、これが「バイクを直して北へ旅立つクエスト」に繋がっていくのだと思います(このあたりは最後まで追い切れませんでした)。

バイクは弾薬などのアイテムを保管できるので、攻略地域のどの位置に駐車するかによっては、補給地点としても活用できます。ディーコンのリスポーンポイントとしても働くため、単なる移動手段では終わりません。

しかしながら、バイクのアップグレードにはそれなりのコストがかかります。むやみに移動し続けていると、燃料代も大変なことになっていくので、行動には計画性が求められるでしょう。

『Days Gone』のスクリーンショットでは、とにかく大量のフリーカーに追い回されるイメージが先行してしまいがちなのですが……体験会で受けた印象としてはむしろ、賞金を稼ぐための様々な行動によって、キャンプを行き来する生活感の方がプレイの中心となるのではないかと感じました。

意外と戦える!……けど油断は禁物



パッケージやイメージ画像に示されている通り……『Days Gone』では、これでもかという程の数のフリーカーに襲われる場面が珍しくありません。主人公ディーコンの操作感覚を知ってしまうと「ゲーム的」な視点から、一瞬「この数はどうせ背景か、イベントでしょ?」と考えてしまうほどです。

残念ながら、表示されているすべてのフリーカーはオブジェクトとして有効です!(つまり容赦なく襲われます……)フリーカーは野生化した動物に等しい存在なので、動きも機敏ですし、執拗です。

体験会では、余程このインパクトを知って欲しかったのか「マップのこの地点にある洞窟へ入ってみてくださいね」と、フリーカーが大量に潜んでいる場所を示される始末。実際にちょっと刺激を与えると、大量にうごめくほぼ全てのフリーカーが一気に全力疾走してきました。慌ててバイクに戻って一目散に逃げるも、流石の勢いに圧倒されて「うおおっ!」とつい声が出てしまった程です。

終了後の質問会でも、各メディアから「あの大量のフリーカーはどうやって攻略したらいいのか?」と質問が飛び出すほど。無策で突っ込むだけでは攻略は叶わないようです。


大量のフリーカーが集結している地域はマップ上で示されており、システム的な意味でもチャレンジなものとしてうまく切り分けられている印象でした。一部の地域を攻略すると、ファストトラベルの解禁につながるなど、プレイヤーへのリターンも設定されています。

ディーコンは銃や近接武器だけではなく、様々な投げモノや罠を利用できます。フリーカーにも性質があるので、よく観察して作戦を練れば、必ず活路が見出せるはずです。ただし、それ相応のコストは覚悟する必要があります。

実際のところ、フリーカー3~4体までならば、近接攻撃でなんとか倒せるような機動力を発揮できます。その上、フリーカーにも「ステルス攻撃」を仕掛けられますので、クエストの内容やステージによっては、また別のゲームを遊んでいるかのような幅の広さがあります。

※本画像はPS4 Proからキャプチャした映像によるものです。ゲーム本編を4Kで表示する際には、PS4 Proおよび4Kディスプレイが必要です。

荒廃した世界では、生存者と言えども善人ばかりではありません。収奪を繰り返す悪党も珍しくはなく、クエストの中には「厄介なアイツをこらしめてくれ!」なんてのもあります。

人間との戦闘は、大量のフリーカーに相対する程のインパクトは無いにしても、最も油断できない場面でもあります。当然のように銃や爆発物で応酬してきますし、スナイパーライフルで遠距離から正確に狙撃されてしまうこともあります。

うまく忍び込めればステルスによる攻略も可能なので、また更に異なる戦闘スタイルを楽しめます。弾薬に余裕があれば強気のランボースタイルもいいでしょう。双眼鏡を使って敵を丁寧にマーキングしてから戦略的に挑むのも楽しいものです。

主人公の性能に変化を持たせずに、これほど幅のある戦闘体験を用意したのは素直に凄いと感じました。どれも中途半端な調整ではなく、最新のAAAタイトルとして申し分のない快適な戦いを楽しめます。

ただし、操作に慣れてしまえば主人公は強すぎるかなとも思います。そうした意味でも、機知の勝負を要する「大量のフリーカーへのチャレンジ」が、意識的に分けて用意されているのは、レベルデザインのメリハリとして適切なものだと感じます。

生活・戦闘・探索から生まれる「やりくり」



バイクにはアップグレードによる修理・改造とは別に、日常使用の中のダメージという要素があります。転倒や敵からの攻撃などが重なると、バイクの性能が下がっていくのです。そんなときは、各地で入手できるスクラップを使用して修理する必要があります。

ただでさえ燃料にもコストがかかるのに!という思いはありますが、クエストの攻略などで「向かっている途中」から作戦がはじまるという面白さを生んでいます。いくらでも簡単にリペアできる移動手段であれば、敵地へ強引にバイクを突撃させてしまうなど、雑なプレイで終わってしまうでしょう。

ギリギリ敵に見つからない範囲、バイクに戻って弾薬を補充するのに手間取らない距離、などの戦略が生まれるのではないでしょうか。弾薬を手に入れるのにもコストが必要なので、常に「今は慎重にいくべきか否か」とスタイルを模索し続けるような遊び方となります。


体力ひとつ取ってみても、実はキャンプの睡眠では回復できません。キャンプの寝床はあくまでも時間経過にしか利用できないのです。素材を集めて回復薬をクラフトするか、キャンプで購入しなければなりません。

戦闘や移動では確実にコストが掛かります。場合によっては、資材を集める目的に集中して探索をする場面も出てくるでしょう。戦闘の幅は広いと紹介しましたが、それは「その手段が取れるだけの資材があるならば」という条件をクリアする必要があるのです。

体験会の限られた時間では、全体を通したバランスを見渡すことはできませんでしたが、こうした「やりくり」に関わるコストの感覚としては、厳しすぎない塩梅となっているように感じました。

さっさとメインクエストを進めてしまいたい!というスタイルには厳しいのかもしれませんが、一匹狼がバイクでアメリカを疾走するというロマンから滲む「時間感覚」に乗った楽しみ方もまた、味のある体験となるだろうと思います。

こだわられた豪華ボリュームのローカライズ



体験会の最後には質問会の場が設けられ、ローカライズプロデューサーの浦野圭さん、ローカライズスペシャリストの立山斉さんが登壇されました。

浦野さんによれば、メインミッションとして30時間、サブミッションを含めて100時間程度のプレイボリュームを想定しているとのことです。

『Days Gone』の世界には、生存者でありながらフリーカーを信仰対象とする「リッパー」という狂信集団が存在しています。立山さんの関わられた中で、リッパーが戦闘中に叫ぶ不穏なセリフの数々が特にお気に入りとのことでした。

ディーコンは探索や戦闘中に色々と独り言を挟んでおり、かなり細かい部分のローカライズまで力を入れている印象を感じられました。キャンプを歩き回れば、挨拶や憎まれ口を細かく挟む場面が見られ、雰囲気作りの大きな一助となっています。


『Days Gone』体験会を通して、プレイフィールの中心となるであろう要素に注目してお届けしました。本作は単なる「崩壊モノ」の枠組みを超えた、一人の男の生きざまを追いかけるような渋みのあるタイトルだと思います。

「パンデミック」とは何なのか、崩壊後の世界がどのように向かっていくのか、ディーコンが過去とどう相対していくのか……気になる部分はたくさんありますが、ここから先は製品版を楽しみに待ちましょう。



『Days Gone』はPlayStation4にて2019年4月26日、「通常版」と「デジタルデラックス版」の二種のエディションが発売予定です。詳しい内容につきましては、公式サイトおよび下記製品情報をご覧ください。

『Days Gone』製品情報


発売日: 2019年4月26日
CERO: 審査中 ※Z(18歳以上)を想定
◆通常版
価格(パッケージ版): 6,900円(税抜)
価格(ダウンロード版): 7,452円(税込)
◆デジタルデラックス版
価格(ダウンロード版専売): 8,532円(税込)
内容: ゲーム本編/ デジタルサウンドトラック/ デジタルミニアートブック/ スパナマスター(早期アンロック)/ ドリフターバイクスキン×3/ PS4用プレミアムテーマ

『Days Gone』一匹狼とバイクの過酷な旅にロマンはあるか─崩壊した世界の生存術を学べ!

《Trasque》
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