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【アナログゲーム決死圏】第20回:絶版だった中世クトゥルフ神話TRPG『クトゥルフ・ダークエイジ』ついに再版!初心者向けプレイレポをお届け

今回はそんな『クトゥルフ神話TRPG』のスピンオフ的な位置づけで、中世ヨーロッパを舞台に遊ぶことに特化したTRPG『クトゥルフ・ダークエイジ』(新紀元社刊)を実際に遊んでみます。

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■シナリオ開始

『クトゥルフ・ダークエイジ』のルールブックには、「墓所」という長編シナリオが収録されていますが、今回は単発で終わらせる内容にするということもあり、オリジナルのものを作成し使用しました。



探索者は、左からフェリックス、イヴ、ジャン。『クトゥルフ・ダークエイジ』は、ゲームをする上でミニチュアを使う必要はまったくないのですが、戦闘でのイメージをつかみやすくする目的と、私の個人的趣味でミニチュアやジオラマを使用しました。中世暗黒時代の戦士のミニチュアは沢山持っているので使いたくってしょうがなかったのですよ!

時は1043年。北海最強と謳われ、北欧の各地を荒らしてきたヴァイキングの傭兵軍団「ヨーム戦士団」を滅ぼすために、善王として知られるノルウェーの王マグナス一世が挙兵。戦の臭いを嗅ぎつけたノルマン人の傭兵団はマグナス一世側に参加するために準備を進めた。

こんな感じの導入でシナリオを開始。傭兵団の野営地で訓練をするシーンからはじめ、デジタルゲームのRPGではよくあるチュートリアル戦闘的なものを行い、戦闘のルールの確認を行いました。『クトゥルフ・ダークエイジ』の戦闘は、剣が盾に刺さったりするルールがあったりとこの時代らしい泥臭い戦闘っぽさを持たせつつ、複雑ではないので遊びやすいのがいいところ。

戦の準備を終えたフェリックスとイヴは使い慣れたクロスボウを手に、副団長のジャンの船に乗り込み、傭兵団の他の船と共に、ヨーム戦士団の基地があるデンマークのヨムズボルグに向け出港。それから数日は平穏無事な航海だったが、ある日の朝、突如として船の回りに怪しい霧が立ち込め始め、そこからまた数日の間霧の中を進む羽目となった……。

まず、他の乗員たちが霧を恐れパニックを起こしたので、ジャンが技能を使い「説得」に挑戦。しかし、出目が悪く失敗。逆にパニックに飲まれたかどうかを判定するために、ここで「正気度」を使ってダイスを振り、判定に成功。ジャンはなんとか平静でいることができましたが、もしここで判定に失敗していたら、「正気度ポイント」を失って、精神的なダメージを負っていたいたことでしょう。

そして、フェリックスとイヴは、進路を定めて進んでいくための技能「ナビゲート」を使用し、霧の中、目的地に向け船を進めることに挑戦。ところが、またしても出目に恵まれず二人とも判定に失敗してしまうのでした。

霧の中で航路を完全に見失ってしまった船は完全に遭難してしまった。そして今度は嵐が起こり、船は転覆し、一行は溺れて気絶。目を覚ますと、三人は霧がかった浜に打ち上げられており、あたり一面には仲間の死体が転がっていた。

ここでは、仲間の溺死体を見ての「正気度」の判定や、濡れた身体を乾かすために焚き火を作るための判定などを挟みました。ちなみに、火を起こすことに失敗したため、寒さで耐久力がほんの少しだけ減ってしましました。

『クトゥルフ・ダークエイジ』には、寒さの他にも飢えや疲労、病気などを再現するためのルールが揃っています。これらを使って過酷な環境を生み出すのも面白いでしょう。

船の転覆から生還した三人は浜で火を焚かずに一夜を過ごした。そして明くる日の朝、霧が少し晴れた時を見計らい周囲を捜索。すると、小さな漁村を発見。自分たちが一体どこに流されたのかを知り、当座の宿を確保するためその村へと向った。

人気のない怪しい村でしたが、奇跡的に第一村人発見。端正な顔立ちの副団長が、村の老人と交渉の末、なんとか泊まれる場所を提供してもらうことに成功。さらに、この村がヨムズボルグからそう遠くはない場所にあることも判明。時代が時代なので、3人で寒村の略奪に挑戦するという選択も想定していたのですが、平和なルートを進むこととなりました。

老人は彼らを助けた礼の代わりに、彼らに、この村からほど近い森を超えた村に住んでいる娘夫婦と孫のビヨルンの様子を見に行ってもらえないかと頼んできた。なんでも、最近その辺りで略奪があったという噂を聞き心配なのだという。

村の周囲には未だ霧がかかっており、老人には森を越える体力もなければ勇気もない。ヨムズボルグへ向かう道からそれほど外れた場所でもないということで、老人は傭兵たちに頼み込むのであった。

とにかく怪しい村の妙に優しい老人からのお願いではあるものの、かつて最愛の息子を略奪によって失ったという過去を持つフェリックスは、老人の頼みを聞き入れ彼らは森のなかの村を目指すこととなりました。こういった怪しいものに自ら首を突っ込んでいくというのが非常に探索者らしい行動ですね。



森を抜けると、老人の話通りそこには村があった。そこには慎ましい家々が並んでいるのだが、老人が恐れていた通り、略奪の形跡があり、道や家の中には多くの死体が横たわっていた。その多くは村人なのだが、奇妙なことに重武装の戦士の死体も含まれているのであった。

ここでイヴが得意とする技能「応急手当」の判定に成功し、戦士たちの死体の傷を見て、彼らが村人の反撃ではなく、仲間割れによって死んでいることを知ることができました。キーパー(マスター)の独自の裁定でシチュエーションに合わせてこうやって技能を応用するというのも、TRPGではよくあることです。

また、彼ら戦士がこの旅の本来の目標である「ヨーム戦士団」のメンバーらしいということもわかり、謎は深まるばかり。

死体だらけの村の中を、小さな人影が動く。一行が話しかけると、それは老人の孫のビヨルンであった。彼に詳しい様子を聞くと、やはり彼の村はヴァイキングに襲撃を受け、彼の両親はどこかへ連れ去られてしまったが、彼は物陰に隠れる事で難を逃れたのだという。



辺りも暗くなり、彼の家で一晩過ごすことに決めた一行だったが、なんと家の回りにヴァイキングの一団が現れた。気づかぬ間に完全に囲まれており、三人では到底太刀打ち出来ない。するとビヨルン少年がこの家には、地下道に続く入り口があることを語り出す。こうして一行は、危機を脱するため少年の言葉を信じ、その地下道を進むことにしたのであった……。

いつのまにかビヨルン少年が消えてしまい、地下道を進んでいくと、そこには遺跡が広がっていた……という感じで、ここからダンジョン探索開始。『クトゥルフ・ダークエイジ』はRPGで定番のダンジョン探索をすることもできるのです。

脱出路を探ながら遺跡の中を進むと、大きな部屋につきあたった。そこにはラテン語で書かれた本が台の上に置かれており、部屋の壁には頭が狼のおぞましい姿をした人間の絵がルーン文字やまんじと共に描かれていた。

絵のグロさに正気度を減らしていきながら、高度な教育を受けて育ったジャンはラテン語が読めるということで、本の読解に挑戦。出目が悪く殆ど読めなかったけど、自らをアーマネンと称するカルトによって書かれた本であることが判明しました。

アーマネンは、ルールブックの中に説明のある白人至上主義のゲルマン人によるオールド・ワン(ヨグ・ソトースに仕えるスピリット)のカルト。自らの象徴としてまんじのマークを使うという設定なのですが……要するに、後世のナチを彷彿とさせる組織となっています。歴史との繋がりをこういう風に描かれるのも『クトゥルフ・ダークエイジ』の面白いところ。

出口を探し求めてアーマネンという謎の集団の遺跡を更に進む一行に、恐ろしい罠の数々が襲いかかる……!

落とし穴や、蝙蝠の群れ、惨殺死体の山などなど技能&正気度判定を強いる試練の数々が登場。このようなおもてなし要素もダンジョン探索の楽しみですね。



一行は祭壇のある部屋に突き当たる。そこには、狼の毛皮を被ったシャーマンと、目の虚ろなヴァイキング戦士が武器を手に待ち構えていた。そして年老いたシャーマンは「ヴァルキューレ! この偉大な戦士たちを、父なる神オーディンのもとへお導きください!」と叫び、ヴァイキングたちをけしかけるのであった。

遺跡の中の数々の罠を抜けられるほどの優秀な戦士同士を呪文で操り戦わせ、彼らの信仰するヴァルキューレ=オールド・ワンを呼び出すということが、この老シャーマンの目的だったわけですが……とにかく戦闘開始。途中シャーマンにイヴが「狼の呪い」をかけられ狂戦士化した後、気絶するという危機的事態に陥りながらも、なんとかヴァイキングを撃退。

ヴァイキングを切り伏せ、老人に止めを刺したところに、遺跡の中で見失ってしまった少年が姿を現す。一行が少年に言葉をかけようとするやいなや、少年は骨が砕けたときのような痛々しい音を立てながら、半人半獣の化物へと変身を遂げる。先ほど見たばかりの狼男の絵が目の前で現実となったのだ!

常人ならば、この恐るべき光景に発狂していたことだろう。しかし、勇猛なノルマン人の二人はなんとか正気を保ちながら、傷だらけの身体から最後の力を振り絞り、倒れたイヴを抱え狼男から逃れようと出口へと走りだす。

すると、先ほどのヨーム戦士団の追手が現れる。死を覚悟するノルマン人たちだったが、ヨーム戦士団は彼らを無視し狼男と戦い始めるばかりか、ノルマン人たちを遺跡から助け出してくれるのであった。

ノルマン人の傭兵たちは自分たちの素性を隠しながら、今までの旅の成行きを話し、ヨーム戦士団の一人に詳しい話を聞いてみる。その話しによれば、ヨーム戦士団は長きに渡り、少年の姿に化けた狼男とその背後にいるカルト教団を追っており、その住処と思しき場所に斥候を送り出したが消息を断ったため、探しに来たのだという。

「浜辺の漁村? そこは数年前に襲われて無くなったはずだが、一体何の話をしているんだ」

生き延びたノルマン人の傭兵たちは、自分たちが一夜を過ごした村が幻影であることを知り背筋が寒くなった(正気度ポイントが減った)後、その傷が癒えるまでヨーム戦士団と共に行動することを決めた……といったところで今回のセッションは終了。だいたいこれで4時間ほどのボリュームとなりました。

《傭兵ペンギン》
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