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【アナログゲーム決死圏】第13回:リプレイは見るけど…という人に贈る新作TRPG『ガーデンオーダー』『アマデウス』をレポート

日本で最も売れたTRPGとして名高い『ソード・ワールドRPG』で知られるKADOKAWAのレーベル「富士見ドラゴンブック」がその30周年の節目に新作TRPG発表会を開催しました。

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◆『ガーデンオーダー』体験会





ゲームマスターはデザイナーの久保田さんで、プレイヤーは筆者を含め3名。まず最初に、キャラクター作成。今回は体験セッションということで、すでに作成済みのキャラクターに、背景設定をつけていく形式を選択。ダイスを振ってキャラクターの生い立ちや前職などをダイスを振ってランダムで決める形式。そこで選ばれたバックグラウンドによって、ロールプレイの指針になるだけでなく能力にボーナスがあったりします。初めて遊ぶときはこの形式が非常にやりやすそう。もちろん、全要素をカスタマイズして作ることもできるそうですよ。

筋肉第一主義である筆者は、剣で戦う肉弾系のキャラクターを選択。特性能力は、物質を変化させることで武器を強化、物を液化・気化・プラズマ化させたりできる「物質転移」を持つキャラクター。



ダイスを振った結果、医者のキャラクターということになったので、「ドクター・プラズマ」(大槻教授とは関係ないよ)というコールサインを付けてみた。なんかX-MENというよりヴィランっぽい名前に。

他のお二方のキャラクターは、光を操り目潰ししたり電波も傍受する「光波干渉」を持つ「レイ・オブ・コマンド」と、五感を研ぎ澄まし素早く移動したり予知ができる「感覚強化」を持つ「シャープナー」。

筆者のドクターはレイとバディを組むことに。シャープナーはソロ。関係をランダムで決めたところ、ドクターはレイに嫉妬し、ドクターはシャープナーの命の恩人であるということに。こういうロールプレイの補助になりそうなところも、TRPG初心者にはきっとやりやすいはず。



キャラが決定したところで「トレイラー」が公開。いわゆる予告編で、今回のシナリオがどんなものであるかの事前情報語られるというもの。今回は、ネフィリムを討伐するシナリオであることが語られた。

つづいてオープニング。製薬会社の研究所に出現したネフィリムを討伐するようガーデンの支部長から命令を受け、敵が口から火を噴くタイプのネフィリム「アメミット」であるを教わり、出動!本来はここから情報収集をするフェイズがあるとのことだが、今回は体験セッションということで、省略されたものをプレイ。この遊び方は、こういったデモで使えるのはもちろん、戦闘をガンガンやりたいプレイヤーが集まるのであれば楽しいスタイルかも。

そして、現場に到着した一行の前に「アメミット」と芋虫のような雑魚ネフィリム「クロウラー」が出現し戦闘開始!戦闘はラウンド制で、各ラウンドの最初にボーナス効果等を発生させる特性能力が使えるセットアップ・フェイズがあります。自己を強化するだけでなく、バディがいる場合はそのバディを強化することもできます。

最初のラウンドでは筆者のドクターとレイは互いの攻撃能力を強化。早速、パワーアップしたドクターはプラズマ攻撃を行い、命中の判定に成功し、ダメージもなかなかいい目を出すことに成功。ところがあまり有効打にはならず。プラズマは灼熱属性の攻撃で、火を噴く「アメミット」はもちろん火に強かったのです! ほんの少し前に聞いた話を早速忘れるという、筆者自身の脳筋ぶりが早速露呈。やはり己の筋肉を信じてひたすらに殴るべきだったのか……!灼熱以外にも、切断や衝撃、銃弾など攻撃には様々な属性が有り、敵の種類によって有効なものとそうではないものがあるんだとか。さらに、ある程度のダメージを与えると属性に応じて流血だったり、気絶だったりと相手に不利な効果を与えることもあります。

ちなみに、ダメージを与えると、その数値に対応する表があり、そこには特殊効果に加えて、「相手は凍った」とか「切り傷から大量出血というような」など、一体どんな感じでダメージを与えたかという様子が書かれているので、マスターはそれを読み上げて戦闘を盛り上げることができます。これはイメージがつかみやすくて楽しい!今回の攻撃では灼熱のダメージで大爆発が起こって、相手のダメージを与えるだけでなく、一瞬気絶させることに成功。大したダメージではなかったけど、とりあえず爆発したから筆者は大満足。

その後、反撃で爆発が起こったり、ドクターとレイのコンビは互いを強化しながら何ラウンドか戦いを続けるのですが、そんな中で光っていたのはシャープナー。実は彼はバックグラウンドを決める段階で、銃火器を接近戦で使えるガン=カタめいた技をボーナスで習得していて、強力なスナイパーライフルを至近距離で使い、さらに特性能力でスピードアップすることで、雑魚を一瞬で片付け、アメミットに大ダメージをあたえていました。超カッコイイぜ!

ゲームシステムの説明を聞いた時は、やはりバディが強力なのかと想像していたのですが、ソロはソロで自己の能力を大きく強化できるので、そちらも楽しそうでしたね。特性能力は使用するたびに「疲労」が蓄積されていくというシステムなのですが、さらに自分に軽いダメージを与えることで、特性能力の効果を強化することができるというルール。負傷と疲労というリソースを上手に使うことで戦闘を有利に進めるという面白さも有り、また強力な技を血を流しながら使うというのは、超能力バトルあるあるな感じでロールプレイ的に熱い。

そして最後のトドメに、レイの攻撃がクリティカルヒット。そしてここで各シナリオで1回しか使えない大技「オーバーブースト」を発動。重傷を受ける代わりに、敵に与えるダイス目を操作したり、ダメージを大きく増やすという超必殺攻撃のようなもの。ちなみにこのタイミングでバディはそのダメージを肩代わりすることも可能なんだとか。ここはぜひかっこよく自らを犠牲にするロールプレイをしてみたいところ。

最終的に「アメミット」は失血死。任務を無事終えた我々一行は、報告に戻るのであった……という感じで今回の体験は終了。本来はここから経験値が入り、キャラを成長させるという流れになるようです。

今回は主に戦闘を体験しましたが、直感的にサクサク遊べるという軽い印象ながら、ダメージの演出によって派手さが増し、壮絶な戦いをしている雰囲気が味わえました。個人的には地味で泥臭い戦闘も好きなのですが、こういうケレン味あふれる戦闘も楽しいですね。一つの売りとされていたバディもシンプルながら面白く、バディの組み合わせによって有効な能力も変わっていくはずなので、遊んでいきながらいろんなパターンを試してみるのもよさそうでした。

今回はネフィリムとの戦闘でしたが、特性能力を持つ敵対組織や企業の勢力と戦うということもできるとのこと。より超能力バトルものっぽくなって、そっちも面白そうですね。戦闘の面白さはもちろん、ロールプレイをしやすくする工夫がこの短い時間の体験でも随所で感じられることができたのもよかった。全体的にTRPG初心者を意識してデザインされているかんじでしたね。これは最初の一本として手に取りやすいタイトルになってくれそうですよ!

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

30周年という記念すべき年に、日本のアナログゲームの業界ではちょっと珍しい会見とプレス向け体験会という形で新作を発表した富士見ドラゴンブック。こういった形式の情報発信は、すごく面白かったのでぜひ続けていって欲しいところ。その意気込みをしっかり感じることができたので、今後の展開が非常に楽しみです!


■傭兵ペンギン
フリーライターとして働く傍ら、時々アナログゲームの翻訳をしております。アナログゲームと筋肉映画が大好物。最近はホビージャパンのテーブルゲームチャンネルでTRPG『ウォーハンマーRPG』のプレイ風景を生配信する番組に出演中。アーカイブ動画もありますので、是非チェックしてみてね!
Twitter:@Sir_Motor
《傭兵ペンギン》
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