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【特集】「LINE MUSIC」「AWA」を比較!アニソン・ゲーム音楽・ボカロ曲を聞くならどっち?

世界では「Spotify」や「Tidal」など、オンライン音楽配信の新しい形態として一般的なものとなっている「オンデマンド音楽ストリーミング」。その波がいよいよ日本にもやってきています。

その他 音楽
AWA
  • AWA
  • LINE MUSIC
  • 「AWA」ジャンル検索「ANIMATION / VOCALOID」
  • 「LINE MUSIC」テーマ&ジャンル「アニメ」
  • 「AWA」のボカロ曲ラインナップは少し寂しい感じ
  • 「LINE MUSIC」はクリプトン・フューチャー・メディア参加で充実(写真は筆者ステマ!)
世界では「Spotify」や「Tidal」など、オンライン音楽配信の新しい形態として一般的なものとなっている「オンデマンド音楽ストリーミング」。その波がいよいよ日本にもやってきています。

「オンデマンド音楽ストリーミング」は、各サービスが用意したオンライン上にある音楽を、プレイリストを作ったり、ほかのユーザーと共有したりしながら、定額で聴き放題できるサービスを指します。ネット接続環境があれば、ストリーミングでいつでも好きな音楽を再生でき、スマートフォンなどの本体ストレージを消費しなくて済むことが利点ですが、逆にネット接続環境がない場所で利用できないのが不利点と言えます。

日本では都市部を中心にフリーのWi-Fiなどの環境が整ってきており、スマートフォンでこのようなサービスを利用するのもかなり現実的になってきました。そのため、各社が「オンデマンド音楽ストリーミング」サービスを開始しつつあり、国内の先駆者とも言える「AWA」や、6月11日にサービスインした「LINE MUSIC」などもこれに該当します。また、Appleも同様のサービスとして「Apple Music」を準備していることを公表し話題となりました。


さて、ここで気になるのは、各サービスで配信されている音楽のジャンル。国内外の有名アーティストの音楽はどのサービスでもなかなかの充実ぶりを見せているようですが、例えば「ゲーム音楽」や「アニメソング」はどのような状況になっているのでしょうか。

今回は、「AWA」と「LINE MUSIC」において、「ゲーム音楽」や「アニメソング」といったサブカルチャー系音楽の配信状況を調査。現時点(2015年6月11日時点)では、どのような感じになっているのかお伝えしていきます。


◆ゲーム音楽の配信は残念ながらほとんどなし


まずは、両サービスの参加企業をチェックしてみましょう。

■AWA(2015年5月27日時点)
【レーベル】(18社)
・KADOKAWA
・キングレコード
・クリムゾンテクノロジー
・JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント
・スペースシャワーネットワーク
・ソニー・ミュージックエンタテインメント
・テイチクエンタテインメント
・徳間ジャパンコミュニケーションズ
・ドリーミュージック・
・日本クラウン
・日本コロムビア
・バップ
・フォーライフ ミュージックエンタテイメント
・ポニーキャニオン
・ミュージックマイン
・ユニバーサル ミュージック
・ワーナーミュージック・ジャパン
・エイベックス・ミュージック・クリエイティヴ

【プロダクション】(5社)
・OORONG-SHA
・AKS
・テレビ朝日ミュージック
・日音
・FROG


■LINE MUSIC(2015年6月11日時点)
【レーベル】(23社)
・インパートメント
・エイベックス・ミュージック・クリエイティヴ
・KADOKAWA
・キングレコード
・クリプトン・フューチャー・メディア
・スペースシャワーネットワーク
・ソニー・ミュージックエンタテインメント
・トイズファクトリー
・チューンコアジャパン
・テイチクエンタテインメント
・徳間ジャパンコミュニケーションズ
・ドリーミュージック・
・日本クラウン
・日本コロムビア
・バップ
・ファイルレコード
・フォーライフミュージックエンタテイメント
・ポニーキャニオン
・ミュージックマイン
・ユーケープロジェクト
・ユニバーサル ミュージック
・ランブリング・レコーズ
・ワーナーミュージック・ジャパン

【プロダクション】(5社)
・AKS
・テレビ朝日ミュージック
・デンジャー・クルー・エンタテインメント
・Buzzic
・ラバーソウル


LINE MUSICの方がわずかに参加レーベルが多いものの、数字上では大きな差は見られません。ここで気になるのはゲーム系のレーベルがどちらのサービスも一切参加していない点です。近年のゲーム音楽のサウンドトラックは、クラリスディスクのようなゲーム音楽専門レーベルや、各ゲーム会社が独自に持つ音楽レーベル(コナミデジタルエンタテインメントやスクウェア・エニックスなど)からリリースされるケースが増えています。

これらのレーベルが参加していないため、ゲームの公式サウンドトラックは両サービスともに検索には引っかかりませんでした。ただし、アーティスト個人がカヴァーし、上記一覧のレーベルから委託配信しているようなケースで、アレンジバージョンなどが単曲配信されている例はどちらのサービスでもいくつか確認できました。

ゲーム主題歌に関しては、レーベルおよびアーティストが参加している限り、どちらのサービスでも配信されています。しかしながら、ゲームタイトルから検索でたどり着くことはできず、個別にアーティストや楽曲名を検索する必要がありました。

ゲーム音楽周辺、これからの充実に期待したいところです。


◆アニメソング、新作はどちらも充実!旧作はLINE MUSICがやや優勢



「AWA」には、ジャンル検索に「ANIMATION / VOCALOID」という項目があります。ここで「AWA」の長所でもあり、短所でもあるのは、まずジャンル検索からまず表示されるのが、ユーザーが作ったプレイリストのため、目に入ってくる楽曲やアーティストに偏りがあるところ。行き当たりばったりを楽しむには最高のシステムですが、目当ての楽曲をピンポイントで探すには個別で検索する必要が出てきます。

また、最新アニソンアーティストの楽曲やアニメソングは充実している傾向がありますが、古めのアニメソングとなると、オリジナル版の配信はほとんどないようです。

「LINE MUSIC」には、テーマ&ジャンルに「アニメ」という項目があります。人気曲の一覧や、用意されたプレイリストで、新旧アニメソングが満遍なく紹介されています。アニメソング最新曲の特集も組まれているため、新曲にすぐにたどり着けるほか、いわゆる定番ソングに含まれないような一歩踏み込んだアニメソングの場合は個別検索が必要になりますが、やや古めのアニメソング(1990年代ぐらい)のオリジナル版もそれなりの曲数を網羅している模様です。

1990年代頃のアニメソングも聴きたいという方は、現時点では「LINE MUSIC」の方がオススメです。ただし、どちらもレーベル的には共通項が多いため、今後「AWA」でも同ジャンルが充実していく可能性は十分にあると思われます。

どちらのサービスも、もっと古いアニメソングに開拓の余地ありです。


◆ボカロ系はLINE MUSICが圧倒



「AWA」にはジャンル検索で「ANIMATION / VOCALOID」という項目があるものの、VOCALOIDだけに限定して言えば現状では「LINE MUSIC」一択。なぜなら、音楽ソフト「初音ミク」の発売元であるクリプトン・フューチャー・メディアがレーベルとして参加しているため、同社がiTunesなどで配信しているボカロ曲のほとんどが「LINE MUSIC」から配信されているからです。ちなみに「AWA」で配信されているボカロ曲は、特定のレーベルからリリースされた一部CDに収録された楽曲のみとなっています。

「LINE MUSIC」では、ジャンル検索からはたどり着けないものの、好きなボカロP(クリエイター)名を検索に入力すれば、新作・旧作がずらっと並びます。一部例外や、クリプトン・フューチャー・メディアのレーベルに参加していないクリエイターもいるため「すべて」とはいきませんが、目当ての楽曲が配信している確率はかなり高いものと思われます。

ジャンル検索でボーカロイド系の音楽に辿り着けるようになれば、同ジャンルはもっと盛り上がりそうですね。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

サブカル系音楽は、総合すると今のところ「LINE MUSIC」が一歩リードといった印象を受けましたが、ゲーム音楽はどちらもあまり充実しておらず、少し残念でした。「iTunes Store」では、ゲーム音楽のサウンドトラック配信も多いため、「Apple Music」の参入によって、ゲーム音楽周辺の構図も更に変わってきそうですね。

今後もこれらのジャンルが充実していくことを期待したいと思います。
《津久井箇人 a.k.a. そそそ》
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