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【囲みレビュー】『バトルフィールドハードライン』 ― 警察と犯罪者テーマの新生BF、シリーズユーザーの印象は?

3月19日に発売されたFPS『Battlefield Hardline(バトルフィールドハードライン)』。今回は、本作をプレイしたライター陣が集まり、ゲーム内容や出来について率直な意見を交えながら語り合う「囲みレビュー会」を実施しました。

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2015年3月19日に、PS4/PS3/Xbox One/Xbox 360/PC向けに発売されたFPS『Battlefield Hardline(バトルフィールドハードライン)』。本作は、『Dead Space』のVisceral Gamesが開発を担当し、シリーズ過去作のような戦場が舞台ではなく、警察と犯罪者が登場する刑事ドラマのような作品になりました。今回は、本作をプレイしたライター陣が集まり、新しいキャンペーンモードやマルチプレイの出来について、率直な意見を交えながら語り合う「囲みレビュー会」を実施しました。



──まず、皆さんの簡単な自己紹介とFPSや『Battlefield』シリーズのプレイ経験を教えてください。

えれ子: ライターやゲーム実況を行っている、えれ子です。FPS歴は家庭用機で5年程プレイした後、PCに移行して2年ぐらいになります。『Battlefield』シリーズでは、『Battlefield: Bad Company』、『Battlefield: Bad Company 2』、『Battlefield 1943』、『Battlefield 3』、『Battlefield 4』、『Battlefield Heroes』──など、結構プレイしています。本作もPC版をやりました。

水京: Game*Sparkライターの水京です。FPS経験は『Battlefield 1942』が発売した頃からプレイをしているので10年ほど。『Battlefield』シリーズは、『Battlefield 1942』、『Battlefield Vietnam』、『Battlefield 2』、『Battlefield 2142』、『Battlefield 3』、『Battlefield 4』──など、正統シリーズを中心にプレイをしてきました。僕もPC版です。

真ゲマ: Game*Sparkライターの真ゲマです。好きなジャンルはRPGとFPSで、『Battlefield』シリーズは『Battlefield 2』、『Battlefield 1943』、『Battlefield: Bad Company』、『Battlefield: Bad Company 2』、『Battlefield 3』、『Battlefield 4』──の6作品をプレイしました。僕はPS4版になります。


──早速ですが、本作をプレイした率直な感想を教えてください。

えれ子:私はマルチプレイをがっつり遊んでいるのですが、『Battlefield: Bad Company』系の馬鹿ゲー的な雰囲気が好きな人にはオススメです。

水京:シングルプレイは、警察官の雰囲気を楽しめる良い内容だと思います。マルチプレイは、ひたすら歩兵戦に的を絞った感じで、今までの『Battlefield 4』の流れを進化させた結果かなと。

真ゲマ:シングルプレイについては、ステルスアクションを楽しみながら「警察だ!」とバッジを掲げて制圧していくのが面白かったです。マルチプレイは、警官と強盗のコスプレをした兵士が戦っているような感じで、最近のシリーズに多かった近未来の兵器やロボットではなく純粋に撃ち合いに特化していて、昔のシリーズファンには楽しめるかなと思いました。




──それでは、キャンペーンモード(シングルプレイ)の感想を教えてください。

水京:まず、本作ではスクリプトの整合性が取れておらず、自分の現在の武器とイベントシーンでの武器が違っているのが気になりました。味方のAIが賢くないのもイマイチ。一方で、バッジを掲げて無条件で敵をホールドアップしたり、ステルスアクション的な要素も多く、今までのキャンペーンとは一味違うな、と感じました。

真ゲマ:1人1人の敵を倒す時の緊張感がありましたね。また、開発メーカーが『Dead Space』のVisceral Gamesに変わったことで、ゲーム中に同ゲームの小ネタが多数盛り込まれていました。犯罪者たちが『Dead Space』をプレイしていたり、採掘艦Ishimura内にあったマスコットキャラクターが登場していたり。ですので、本作をプレイ後に『Dead Space』を遊ぶと、再発見がたくさんあって面白いかもしれませんね。


──次にマルチプレイの話に移りますが、武器や兵器の変化、使い勝手はどうでしたか?

えれ子:今までの『Battlefield』──『Battlefield 3』や『Battlefield 4』は、戦争ゲームらしく兵器の比重が高かった。でも今回は兵器の数が減り、乗り物も警察車両やバンなど兵器らしいものがなくなり、歩兵戦が多くなったのが一番大きな変化だと思います。銃の操作については、難易度が高くなったかなと感じました。新規層を取り込むことと、新生『Battlefield』のような流れで本作を出したのだとしたら、初心者がちゃんとついてきているのかは気になる点です。


──武器についてもう少し詳しく教えてください。

えれ子:慣れてしまえば大丈夫なのですが、そうなる前に撃ち合いがつまらないと思ってしまうかもしれない。本作では、1つの武器を使い込んでキル数を稼ぎ、それによって付けられるアタッチメントがアンロックされていきます。基本的に、どの銃を使うかよりもどのアタッチメントを付けるかによって使いやすさが変わります。車なども、RPG積みたいとなるとできるようになるまで経験値を溜めないといけない。なので、やりこまないといけないゲーム性を受け入れられるかがポイントになると感じました。

水京:今回は歩兵戦主体になり、兵器が中心だった今までの『Battlefield』シリーズとは大きくプレイ感覚が異なるので、新鮮な楽しさがありました。歩兵戦中心なので、兵器にむしゃくしゃしていた『Battlefield 3』や『Battlefield 4』のプレイヤーにとっては楽しめるかなと(笑)。武器については、ゲーム内でお金を貯めて武器を買う、更にキル数などのポイントを稼いでアタッチメントをアンロックする──という2系統のアンロックシステムがあり面倒に感じました。武器を買うというシステムは良かったのですが。

えれ子:そうなんですよね。買ってからが面倒くさい(笑)。

真ゲマ:あとは、近未来の兵器ではなく銃の撃ち合いがメインになるので、プレイヤースキルが勝敗に影響しやすくなったと思います。




──マルチプレイに関して、新システムで面白かったものはありましたか?

水京:警察車両でサイレンを鳴らしながら疾走するのは楽しかったです。ボートとかに乗っていると拡声器を使って、「お前たちは完全に包囲されている!諦めて出てこい!」といったセリフを言うのですが、相手は全く投降してこないので笑える要素かなと(笑)。

えれ子:ラジオの曲も変えられたので、気分も変えてプレイできるのは良かったですね。ただ、ラジオの音がとても大きくて、敵が来たら音で分かってしまう(笑)。

水京:曲については、『Battlefield Vietnam』で兵器に乗っていると音楽が流せたのですが、そのシステムが再来した感じで『Vietnam』プレイヤーには嬉しい限りでした。他にも、殴って制圧して尋問するというシステムは、新規のものですが面白かったです。今まではナイフでキルしても「やってやったぜ!」ぐらいしかなかったので。

えれ子:尋問するとミニマップに敵の位置が表示されるんですよね。

水京:1人尋問されてしまったせいで敵が大混乱に陥る。近距離戦で敵を倒した場合の明確なメリットが出来たのは良かったですよね。




──マルチプレイにはコンクエストやハイスト、ブラッド・マネー、レスキューなどの多彩なモードがありますが、面白かったもの、そうでなかったものについて教えてください。

えれ子:面白いと思った新モードは、お金を取り合う「ブラッド・マネー」ですね。あとは、定番の陣地の支配を争う「コンクエスト」は、フレンドと分隊を組んで戦うと楽しかった。逆に、新モードの「ハイスト」については、警察側は無限リスポーン、犯罪者側は目的達成までにリスポーン出来る回数が決まっているので、勝ち方が分かっている人がいないと勝率が見えてしまっている大味なモードという印象でした。

水京:「ハイスト」は前作まであった「ラッシュモード」に手を加えたプレイ感覚なので、同モードが楽しめる人には向いているかなと思います。要人救出の「レスキュー」と証人エスコート「クロス・ヘア」はリスポーンできない小規模戦のモードで、最初だけかもしれませんが大人数でやるとカオスになって面白かったですね。

真ゲマ:僕はカーチェイスがメインの「ホットワイア」が楽しかったです。初心者でも工夫をすればちゃんと結果を残せるというのが良かったですね。




──ネット上のユーザーの声として、強い武器やキャラクターのリスポーン位置について言及されていますが、ゲームバランスについてはどうでしたか?

えれ子:確かに強い武器はあります。「K10」という武器がとても強くて、防弾チョッキを装備すると無双できるぐらい強い。とはいえ、私は車両に乗って機銃を使ってバリバリ戦うことが多いので、結局プレイヤーによってプレイスタイルは変わってくると思います。『Battlefield』はチーム戦なので、1人強くてもチームとして動けないと試合には勝てないことも多い。ゆえに、1つの強い武器があるからといって、すべてのゲームバランスが崩れているとは感じませんでした。むしろ、グレネードが手から離れるタイミング、銃のリロードが終わるタイミングなど、全体的にモーションがワンテンポ遅いのが気になりました。

水京:『Battlefield』シリーズのゲームバランスは、ローンチ当初はこのような雰囲気で、どんどん修正が入って良くなっていきます。実際、リスポーン位置や強武器は次のパッチで修正するとのアナウンスがされています。なので、現時点でのバランスは気にするほどではないと思います。むしろ、クラスの役割分担がより明確になって、それぞれのクラスらしく戦えるのは良い点でした。

えれ子:そういえば、個人的に軽機関銃がバトルピックアップのみになったのは非常に残念でした。エンフォーサーの初期武器がショットガンなのですが、『Battlefield 4』では軽機関銃でした。それが好きだったので、LMG類が普段使いできなくなったのにはガッカリ。ただ、普通の銃撃でも車両が破壊できるので、なくなったのも仕方がないとは思います。

真ゲマ:ゲームバランスというか、マルチプレイは馬鹿ゲー感、シングルプレイはシリアスな雰囲気となっているので、その差に違和感を感じるかもしれませんね。

水京:あとは、全体的に『Battlefield Vietnam』の雰囲気が漂っているので、同作をプレイした方は懐かしさを感じるかなと思います。空に向かってみんなで銃を向けてヘリを落とす所とか……『Vietnam』時代は対空兵器がほとんどなかったのでとても大変でしたが(笑)。グレネードの爆発の範囲も広がっていて、昔の感じがしました。


──ユーザーの盛り上がりについて教えてください。

えれ子:PC版では、夜に入ると数人待ちになっている部屋もあるのでプレイしている人は多いと思います。私の周りでは、本作をプレイ後に『Battlefield 4』に帰るという人が多いですね。同じ『Battlefield』シリーズですがユーザーの中では別のゲームという認識で、息抜きに『Hardline』に来てメインの『4』に戻っていくのかなと。

水京:発売直後ということもあり、フレンドやクランのメンバーはみんなプレイしていますね。

真ゲマ:僕はPS4版をプレイしていますが、どのゲームモードでもしっかりマッチが開始されるだけの人数は揃っていると思います。




──では最後に、『Battlefield Hardline』をどんな人にオススメしたいですか?

えれ子:『Battlefield』シリーズが本来持っている兵器を使ったガチガチの戦争ものではなく、『Battlefield: Bad Company』のようなテイストなので、軽い気持ちでシリーズを遊んでみようかなというユーザーにはオススメです。

水京:ナンバリングタイトルのような正統系を求めている人に向けては、最初にプレイするのではなく、『Battlefield 4』から入って本作をプレイした方が『Battlefield』シリーズは楽しめると思います。兵器が少なく撃ち合いがメインになるので、今まで『Battlefield』シリーズに興味がなかった人にはむしろオススメできるタイトルでした。

真ゲマ:近年の『Battlefield』シリーズは色々な兵器や武器が増えていて、FPSと言うよりは戦略ゲームになっていたのですが、FPSの原点に戻ったような印象を受けました。ゆえに往年の『Battlefield』ファンにオススメしたいと思っています。

えれ子:やっぱりスピンオフ的な立ち位置なので、あと1000円安かったらもっと新規のユーザーが増えていたかなと思います(笑)。フルプライスだと新規ユーザーは少し敬遠してしまいがちですよね。


※「囲みレビュー」は、話題の新作ゲームや賛否両論のタイトルを1本取り上げて、実際にプレイした編集部スタッフ同士でじっくり語り合う座談会企画です。発売されるすべての作品を取り上げるわけではないのであしからず!

記事提供元: Game*Spark
《まいたこ》
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