3月も後半に入りまして、世間的には4月新番なんぞが気になってくる時期ですね。が、それと同時に多くの作品が物語的にクライマックスに突入してこようというタイミングでもあります。筆者が昨年秋の放送開始前から大注目いたしていました「ガンダム Gのレコンギスタ」のストーリーもいよいよ佳境。果たしてベルリ達の戦いの行く先には何が待ち受けているのか……今から覚悟してまいりましょう。
しかしこの「ガンダム」というコンテンツ、なにもテレビアニメを見ているだけが楽しみかといえば然に非ず。番組放映終了後にも様々な展開が「期待」されるものであります。まず何と言ってもゲーム展開。いまのところアーケードタイトル『ガンダムトライエイジ』などに参戦している「Gレコ」ですが、ストーリー的に完結することによって物語を絡めたゲームに参戦しやすくなる、といったことも考えられます。『SDガンダム ジージェネレーション』シリーズや『スーパーロボット大戦』シリーズといったタイトルでも将来的にはいつか他作品とのクロスオーバーが実現するのでは、と予想する人も多いのではないでしょうか。
そして、ガンダムには欠かすことのできない「ガンプラ」もまた楽しみのひとつ。「Gレコ」のガンプラシリーズはテレビアニメ放映終了後の4月以降にも続々と展開されていくことが模型誌などでは既に明らかになっています。いまのところ主流となっているのは「ハイグレード(HG)」シリーズですが後々、「マスターグレード(MG)」や「リアルグレード(RG)」での展開にも期待したいものです。
さて今週はその「Gレコ」シリーズから、「HG ジャイオーン」をご紹介したいかと思います。
「VGMM-Gb03 ジャイオーン」はビーナス・グロゥブで宇宙世紀時代のMS技術の保守改良を行うジット・ラボラトリィの技術保全局長にして地球へのレコンギスタを目論むジット団のリーダー、「キア・ムベッキ」が駆るモビルスーツです。6本のソード・ファンネルを有する特徴的なバックパック「ビッグアーム・ユニット」を運用するための専用モビルスーツであり、強力なフォトンバッテリーを搭載している高性能な機体として劇中では活躍しました。G-アルケインやG-セルフと同じくG系モビルスーツであり、UC時代のモビルスーツから脈々と受け継ぐヒロイックなガンダムタイプのシルエットが特徴。唯一、頭部センサーディスプレイが本機が生まれた時代を示唆します。頭頂高は18m。平均的なサイズながら、背負われたビッグアーム・ユニットにより他機種を凌ぐ威圧感を醸し出しています。劇中では数度ベルリのG-セルフと戦闘。その戦闘のさなかに開いたコロニー「シー・デスク」の穴をふさぐべく、大型MAコンキュデベヌスと共に本機は自沈、消失しています。
「Gレコ」で初のガンダムタイプ敵機ということで今回のHG化も納得といった所でしょうか。ライバル機というにはあまり活躍がありませんでしたが、2度にわたる装備追加による強化など見せ場自体はそれなりにあった機体です。今回のHGでは、劇中で初期に登場したビッグアーム・ユニットを装備しない状態も再現が可能。モビルスーツ本体は非常にシンプルな作りで、色分けも複雑でないためさくっと組み立ててしまえます。手足も単純なモナカ割りでできていますが、さすが現代のガンプラということで合わせ目がうまく処理されているのであまり目立ちません。
モビルスーツ本体の出来もさることながら、本機のメインは機体解説にもあった通りビッグアーム・ユニットの方。ギミックはほとんどこちらに集約されています。左右のユニットは本体に接続するアームでフレキシブルに可動。機体前面に持ってくることもでき、シールドモードも再現可能です。拳状のユニットはそれぞれの指=ソード・ファンネルが独立可動。関節も全て自由に動かすことができます。ただ、シールド以外のソード・ファンネルに横可動がないのが唯一残念な点。この辺は、腕に覚えのある人ならば簡単に改造が可能でしょうか。
手持ち武装はビームライフルが一挺のみとやや寂しいですが、ビーム刃が全ソード・ファンネル分に付属していますのでボリューム不足とは感じずプレイバリューはバツグン。グリグリと動かしてもパーツがポロリするようなことはなく、腰関節が太めで重い上半身をしっかりと支えています。その分屈伸ができないなどのデメリットありますが、遊びやすさを重視したその作りには、玩具たるガンプラ特有の一つの解答を伺うことができます。
塗装他無改造でそのまま組み立ててもかなりの完成度を誇る本キット。プレイバリューを重視したその作りは一見の価値アリです。
「HG 1/144 ジャイオーン」は好評発売中。価格は1,944円(税込)です。
(C)創通・サンライズ・MBS
■筆者紹介:ひびき
関西在住のゲームやアニメが大好きな駆け出しひきこもり系ライター。そのシーズンに放送されているアニメはすべて視聴する暇人。ゲームのプレイは基本的にまったりじっくり足が遅い方。2012年からINSIDEにてライター活動を開始。お仕事はTwitterにて随時受付中。
Twitter:@hibiki_magurepo
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