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任天堂、QOL事業の第1弾は「睡眠と疲労の見える化」…睡眠時に身につける必要のない自動分析センサーを開発

任天堂 その他

QOL事業の第1弾は「睡眠と疲労の見える化」
  • QOL事業の第1弾は「睡眠と疲労の見える化」
  • QOLを向上させるサイクルを生み出す
  • 娯楽の再定義による事業の拡大
  • スマートデバイスを含むプラットフォームの定義拡大
任天堂は、経営方針説明会・社長説明において、QOL事業における娯楽の再定義についての具体的な意見と、事業の進捗状況を説明しました。

「QOL」は、Quality of Lifeの略称で、直訳すると生活の質となります。任天堂の「QOL事業」は、これまで培ってきた娯楽分野を活かし、娯楽の定義を「人々のQOLを楽しく向上させるもの」と再定義し、事業領域を広げて考えていくことを指しています。

既報の通り、QOL事業の第1弾は「健康」をテーマにしたもので、「Non-Wearable」(身に付ける必要がないこと)を特徴とする新たな領域を実現することが目標であるとされていました。今回の社長説明では、より具体的な事業の進捗状況が語られています。

■睡眠と疲労の見える化
「健康」をテーマにしたQOL事業における最初の主軸は「睡眠と疲労の見える化」であると説明。「睡眠」と「疲労」はどちらも主観的にしか捉えていないことが多く、客観的な“見える化”を実現しにくいテーマであったため、これを実現することに年齢・性別・言語・文化を問わず、非常に大きな可能性があるとの考えを示しました。

これまでも睡眠状態を測定する手段は存在していますが、決定的な商品が登場していない理由として、ユーザーが継続するのが難しい構造になっていると指摘。任天堂がQOL事業に進出することを決断した理由は、その解決策として「Five “Non” Sensing」の実現にメドが立ったからであるとしています。

【Five “Non” Sensing】
・Non-Wearable(身につける必要がない)
・Non-Contact(身体に触れる必要がない)
・Non-Operating(操作の必要がない)
・Non-Waiting(測定を待つ必要がない)
・Non-installation Efforts(設置の手間が不要)


「Five “Non” Sensing」は、上記のように、これまで計測に必要だった5つのことを不要にして、睡眠状態・疲労状態を自動計測するコンセプトを示します。眠る際に、何か機器を身につけたり、操作したり、計測を待ったり、何かしら機器を設置する手間があったりすることがユーザーの継続を阻む原因であると指摘し、これは「Wiiバイタリティーセンサー」に取り組んだ際に解決できなかったポイントでもあるとも語っています。

■QOLセンサー

ベッドサイドや布団の横に置くだけで睡眠状態を自動計測するデバイス「QOLセンサー」を用意。「QOLセンサー」には、マイクロ波の非接触センサーを搭載し、電波を使って、身体の動き、呼吸、心拍などを、身体に触れることなく計測できます。自動計測されたデータは、インターネット上の「QOLクラウドサーバー」に送られ、センサーから計測されたデータを分析して、睡眠状態と疲労状態を“見える化”します。

この一連の流れを実現するために、睡眠呼吸障害、COPD(慢性閉塞性肺疾患)および他の慢性病の治療、診断および管理のための医療機器を開発・製造・販売している世界トップクラスの企業、アメリカに本社があるResMed社と業務提携。「Five “Non” Sensing」のポイントである非接触センサーと睡眠状態の推定に関する技術を任天堂のQOL事業に提供します。主に医療機器を取り扱うResMed社と、一般消費者向け製品を取り扱う任天堂は、互いの強みを発揮しやすいものとなっています。

疲労状態推定技術に関しても、その分野の専門家である渡辺恭良氏、倉恒弘彦氏、田島世貴氏らと共同開発中。渡辺恭良氏は「疲労度の高精度簡易計測は、現代人にとって非常に有意義な生体状況の自己把握であり、これを指標に用いてより高い生活の質(QOL)向上に活用できると考えています。世界初の製品の実現に向けて関係者協力して進めています」とコメントしています。

■QOL向上のサイクル

【1】Five “Non” Sensing
睡眠や疲労状態を自動計測。「QOLセンサー」を寝る場所のそばに置き、毎日普通に眠るだけです。

【2】分析・評価
「QOLセンサー」で計測されたデータは「QOLクラウドサーバー」に送られ、分析・評価されます。これにより、睡眠状態・疲労状態を“見える化”します。

【3】QOL改善のための個別サービス提供
ユーザーの睡眠状態・疲労状態から、QOL改善のための個別のサービスが提供されます。具体的には、QOL改善のためのいろいろな行動のオススメが提示される模様です。

【4】QOL改善行動
ユーザーは、運動、あるいは食事の選択など、オススメに基づいてQOLを改善するような行動を実施します。

QOL改善行動の結果、睡眠状態・疲労状態がどうだったかというのがひとつのサイクルとなり、毎日継続的に計測する結果の中に、徐々に傾向が表れます。このサイクルがQOL向上につながり、それを実現するのが任天堂が新たに生み出す「QOLプラットフォーム」であるとしています。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

「Five “Non” Sensing」と娯楽企業ならではの「おもてなし」と「続けられる」ノウハウによって、結果的に毎日楽しくQOLが向上していくサイクルを生み出すのが任天堂の示す「QOLプラットフォーム」の基本要素です。


花札やビデオゲームなどを取り扱ってきた任天堂は、「人々を笑顔にする」というこれまでの娯楽の定義をより大きく解釈して「人々のQOLを楽しく向上させる」と再定義することで、事業領域を拡大することになったとし、その取組の中で「QOLプラットフォーム」を生み出そうとしていることを理解してほしいとしています。


また、これまではビデオゲーム専用機のハードとソフトをプラットフォームとして提案してきましたが、今後はプラットフォームの定義そのものを拡大。今回の説明にある「QOL向上サイクル」で、広く普及しているスマートデバイスを活用しない手はないとの見解も示しています。当然、ビデオゲーム専用機を活用したQOL改善活動も考えられるとしており、プラットフォームの定義そのものも、これまでの考え方にとらわれずに拡大して考えていきたいとしています。
《津久井箇人 a.k.a. そそそ》

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