■スタイリッシュであらゆる感覚を刺激される
起動してすぐに感じたのは「とにかくスタイリッシュである」ということ。SF世界をモチーフにしたストーリー仕立てになっており、それぞれのチャプター及び楽曲には美麗なイラストが添えられています。音楽を選択して淡々とプレイする無味乾燥なゲームかと思いきや、しっかりとストーリーを感じることができ、どことなく温もりや優しさや哀愁を感じます。イラストを眺めるだけでもいい刺激を受けそう。採用曲もバライティ豊富なので飽きません。
■製品版は一気に全曲解放!
PlayStation Mobile版では体験版としてチャプター1が解放されており、無料で10曲プレイ可能です。1200円のフル製品版を購入すると全てのチャプターおよび楽曲が解放されます。たくさんの曲が一気に解放されるので最初は戸惑うかもしれません。難易度は楽曲個別に設定されているので、初心者はまず難易度の低めな楽曲を選んでプレイし、慣れてきたらイントロを聴きイメージイラストをみながら「これだ!」という曲をじっくりやり込んでいくといいかも。
■判定ユルめ。だけど…
基本的なルールは画面を上下に行き来するスキャンラインという黒いバーがノートという丸いオブジェクトに重なった瞬間にタップするというシンプルなもの。ノートの押し方はタップ【Click】・矢印の方向にノートをなぞる【Drag】・始点を押し続ける【Hold】の3種類。ノートの色によってラインが上から下に移動する時にタップするか、下から上に移動する時にタップするかを見極めることができます。
本作はミスをしまくっても楽曲が途中で止まらず、敷居が低い仕様になっています。「ノッてきた!」という瞬間に終了~というありがちなストレスはありません。また、判定の範囲も広く、あきらかにズレたというタイミングでも「PERFECT」が連発します。厳密には「PERFECT」にも2種類あるのですが、初見では気にしなくてもOK!「GOOD」判定もコンボになるので、初心者でもコンボが繋がりやすく爽快です!ただ難易度が高くなるにつれ適当にプレイしていると「ひとりツイスター状態」になってしまうので、指さばきも考えていかなければなりません。
■熟練度によって目標を変えられる
音ゲーのヘビーユーザーにはちょっと物足りないのでは?と思いきや、通常スコアのほかにTP(Technical Point)というシステムがあり、「PERFECT」の2種類というのもこのTPが高い/低いで分かれているようです。スコアよりもTPを100%にするほうが難易度高いかも。また、楽曲ごとにイージーモードとハードモードが用意されているので、「イージーモードで高ランクを取れるようになったらハードモードに進み、ハードモードで高ランク取れたら今度はTP100%を目指す」と、熟練度によって目標を変えて楽しむことが可能です。目標の設定を変えれば、初心者もヘビーユーザーも楽しめる作品になっています。
見た目ハイセンスで英語表記も多く難易度高めに見えるけど、意外にも難易度は低く、音ゲー初心者でも十分に楽しめます。「PlayStation Awards 2013」特別賞受賞も納得の良作です。個人的には本作の世界観からちょっと外れた「Hot Air Balloon」という曲が印象的。これはRayark Inc.の『Mandora』というゲームのイメージソング。ぽよぽよしたキャラクターがとてもカワイイので、Rayark Inc.の看板キャラクターとしての今後の動きにも注目です。
全体的に楽曲のクオリティが高く、日本語の曲も多いので、「音楽は聴き専!」という方にもプレイしてほしい一作です。
『Cytus Lambda』はPlayStation Mobile対応の携帯端末からPlayStation Storeにアクセスすることで購入可能。体験版は無料、フル製品版は1200円です。
■著者紹介
みかめゆきよみ
ゲーム好き、日本史好きの漫画家兼フリーライター。
ゲームはジャンル問わずなんでもござれ。難しければ難しいほど燃えるドMゲーマーです。
歴史・ホラー漫画、歴史コラム、イラストなど雑多に活動しています。
サイト「車輪の真上」
http://zwei.lomo.jp/syarin/
(C) 2013 Rayark Inc. All Rights Reserved
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