『The Wonderful 101』は、この夏のWii Uソフト有力タイトルのひとつであり、また本作のディレクターである神谷英樹氏はこれまで『大神』や『ベヨネッタ』などの名作と名高いタイトルをいくつも手がけており、数々の作品で神谷氏に影響を受けたユーザーたちが注目を寄せる一作でもあります。
このたび公開された『The Wonderful 101』』の「社長が訊く」は2部構成となっており、第1部では、岩田社長の「サシでお訊きしたい」とのリクエストにより、神谷氏との2人きりでの対談が実施されました。
岩田社長はまず、神谷氏がビデオゲームとどのような出会いを果たしたのかを訊ね、家が厳しくてハードを買ってもらえなかった神谷氏は、苛められることを覚悟の上でいじめっこの家へ足繁く通っていたという、その頃から抱えていたゲームへの情熱を明かしました。またその話の中で、普通の音楽を聴くより電子音の方が心地よかったとも語り、感覚的な部分で大きく惹かれていたことも述べました。
憧れ続けたゲーム機を入手したのは中学時代とのこと。「あの時ほどゲーム機を買って喜びと興奮を感じたことはなかったです」と、当時の気持ちを鮮明に振り返り、その頃はひたすら遊ぶ側として楽しんでいたとのことです。
その意識が変革したのは、任天堂を語る上では決して欠かせない宮本茂氏と、黎明期の名作STG『ゼビウス』を生み出した遠藤雅伸氏の対談企画でした。この記事でゲームデザイナーという存在を知った神谷氏は、文集に書き残すほど「ゲームを作る」ということに意識を置くようになりました。
しかし「僕はゲームデザイナーを目指して明確に努力してきたことって、ないんです」と、意外な発言も飛び出します。高校に入学しパソコンを入手しても、毎日遊ぶばかりで、プログラムの勉強などは囓った程度に留まりました。それだけゲーム中心の生活を続けており、その時代が今の神谷さんを作られたんですねとの投げかけに、そうですねと納得し頷く一幕もありました。
友人に恵まれたおかげもあり、中学高校とゲーム漬けとも言える生活を送った神谷氏ですが、その経験がのちにゲーム制作の中で蘇ります。オレは遊ばされてたんだ、というゲーム作りの奥の深さを実感した神谷氏は、「遊んできたものの中に、大事な答えがある」と学んだそうです。
この他にも、当時カプコンに入社して得た出会いと経験が大きかったことや、『大神』制作に当たっての迷走と状況打破のきっかけなどを詳細に語っている場面もありますので、気になる方は「社長が訊く『The Wonderful 101』 神谷英樹 篇」をご覧ください。
なお、「社長が訊く『The Wonderful 101』」は第2部も予定しているので、こちらもどうぞ心待ちにしていてください。
『The Wonderful 101』は8月24日発売予定。価格は、パッケージ版・ダウンロード版ともに6,930円(税込)です。
(C)2013 Nintendo / PlatinumGames Inc.
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