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【日々気まぐレポ】第17回 「スパロボOG」公式外伝ノベルに登場する「ゲシュテルベン」を組み立ててみたよ!

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量産型ゲシュペンストMk-IIシュテルベン
  • 量産型ゲシュペンストMk-IIシュテルベン
  • この何かすごい高機動そうな背面
  • 武装はブレードレールガン
  • シャープな造形はゲシュテルベンでも健在
  • 筆者の作例がアレなので綺麗な写真も
  • 【日々気まぐレポ】第17回 「スパロボOG」公式外伝ノベルに登場する「ゲシュテルベン」を組み立ててみたよ!
インサイドを御覧の皆様、こんにちわ。羽黒ちゃん男の娘説をアツく支持しているライターひびきによる隔週連載「日々気まぐレポ」、第17回目でございます。

いやぁ、『艦これ』面白いっすわ。暇を見つけてはちょいちょいとやっているんですが、やれることが多いのでついつい時間を忘れてのめり込んでしまうのです。ゲームシステムの奥深さもさることながら、非常に細かな史実に基づいた設定がゲーム世界に深さを与えるのに一役買っていますよね。一見するとかわいい女の娘がいっぱいいるよくあるソーシャルゲームのように見えるんですが、大破時のイラストひとつとっても、史実の艦が被弾した通りのダメージがイラストにも反映されていたりとマニアックな知識がないとスルーしてしまうような細かなニヤリポイントがたくさんあります。それにしても、うちの艦隊にはなかなか北上ちゃんがやってきません。失望したので那珂ちゃんのファンやめます。

さて、『艦これ』程ではないのですが今回はちょっとマニアックなお話をしていきたいと思います。取り上げますのは、壽屋(コトブキヤ)さんから通販限定で発売されましたプラモデル「RPT-007ET-01/02 ゲシュテルベン」です。まーた立体物です。しかも割りとレアな限定商品。ごめんなさい。ゲームもしてるんですけどね、関連商品含めてのゲーム世界だということでひとつ。

さてさて、こちら「ゲシュテルベン」は、先日単行本の第1巻も発売されました『スパロボOG』シリーズ初の外伝ノベル「スーパーロボット大戦OG 告死鳥戦記」に登場するPT(パーソナルトルーパー)。プロモデラーのNAOKI氏デザインによる、所謂「主役ロボット」です。「ゾイド」で言うところのシールドライガー、「パトレイバー」で言うところのイングラムです。

余談ですが、「OG」って本編シリーズだと「このロボットが主役」というのを中々定め辛いところがあると思うんですよ。『OG1』だとアルトアイゼンやR-1とルートによって異なりますし、『OG2』は全編を通すとアルトやアンジュルグでいいかもしれませんが、前作に比べるとスクールメンバーやプロジェクトTDといった『第2次α』組の個々の見せ場がより光ってきますし、『OG外伝』ではエクサランス組や修羅達、コンパチ勢など、『第2次OG』では『MX』や『D』など、さらに出演作単位での大筋が多くなり特に誰が主役か、なんて話ではないのです。もっとも、大本のコンセプトが各スパロボの主人公が集まったお祭りゲームということもあり、これといった主役を設定するのは逆にナンセンスというものである気がします。

それに対して「OGサーガ」を始めとする外伝物ははっきりとスポットライトの当たる対象が決まっている事が多いですよね。「魔装機神」ならサイバスターがシリーズを通しての主役機といっても過言ではないでしょうし「龍虎王伝奇」ならそのタイトルの通りメインは龍虎王でしょう。つまるところ本編に対しての外伝モノは、1つないし少数のロボット達をより深く掘り下げるための恰好のステージとも捉えられます。そういった感じで「告死鳥戦記」では主にゲシュテルベン(ガーダイドという僚機もありますが)というロボットの活躍を深く、丁寧に追っかけることができるので、ディープでコアな方には大変おすすめの機体となっています。

さてこの機体、型式番号からもわかるとおり「RPT-007」のバリエーション機ということになります。 RPT-007、つまり「量産型ゲシュペンストMk-II」といえば連邦軍初の制式量産配備されたPTです。人類初の人型機動兵器「ゲシュペンスト」の後継機にして、DC戦争以前から推し進められてきたPT-X構想のとりあえずの到達点。しかしその後の経緯は正に不憫の一言。初の活躍の場となったDC戦争では生産配備数の少なさから虎の子扱いされたは良い物の、その対空性能の無さからDCのアーマードモジュールに苦戦を強いられ、一部の伝説的な活躍を除いてほぼいい所なし、後のL5戦役では件のAMに量産主力兵器機の座を事実上奪われる形になっています。さらに東京宣言後には主力PTとして量産型ヒュッケバインMk-IIが普及、後にもゲシュタルトの台頭やらなんやらで、すっかりと旧式機のイメージがこびりついてしまいました。修羅の乱後には、エース向けのカスタマイズ機「量産型ゲシュペンストMk-II改」の配備が進められ、現在でこそ陽の目を見ていますが「量産主力機」としての経緯を考えると少々評価のしづらい機体であるということは否めません。

が、この機体の評価すべきポイントはそこではなく、その基本設計にあります。後に開発された「ヒュッケバインMk-II」や「ビルトビルガー」ではその開発にあたって生まれた「GIIフレーム」が採用されていますし、母体となった「PTX-007」の3号機は、「ヴァイスリッター」の素体となりました。加えて、後年制式採用された「Mk-II改」の存在自体、大本となった機体の完成度の高さを裏付ける証左と言えるのではないでしょうか。そして、その系譜に今回新たに組み込まれたのが「RPT-007ET 量産型ゲシュペンストMk-IIシュテルベン」なのです。(※長いので以下ゲシュテルベン)

このゲシュテルベンを開発したのはマオ社……ではなく、「ダニエル・インストゥルメンツ」社により特注のカスタマイズ機として誕生しました。本編OGしかプレイしていない方には聞き馴染みがない社名かもしれませんが、「M950マシンガン」や「バースト・レールガン」の製造メーカーと言えばピンとくる方もいらっしゃるかと思います。特に「M950マシンガン」は改造コストの安さとその攻撃力からシリーズを通してお世話になっているプレイヤーの方も多いのではないでしょうか。そんな信頼性の高い優秀な実弾系兵器を多数送り出すダニエル社は、L5戦役を経た兵器市場で新たに機能拡張・強化パーツ類のシェアを獲得することを画策しました。その新開発の武装やパーツを評価するための運用試験機として誕生したのがこのゲシュテルベンなのです。ロールアウトした機体は連邦軍南欧方面軍の特殊作戦部隊「FDXチーム」に配備されました。1号機は遠距離支援用、2号機は近接格闘戦用のセッティングが施され、DC残党が活動を続ける情勢の実戦環境にて様々な装備武装の試験運用が行われました。

様々な新装備を運用するにあたって、ゲシュテルベンのジェネレーターには過剰な出力が与えられ、装甲強度の低下を犠牲にしてまで全身にハードポイントが設けられています。ノーマルの「量産機Mk-II」や、ゲシュテルベンのデータを受けて開発された「Mk-II改」よりもパネルラインが随分と多いデザインからもその様子を窺い知ることができますね。また「量産型Mk-II」の左腕に存在したプラズマステークも既に取り払われており、改型の始祖としての姿を垣間見ることもできます。

さて、そんなゲシュテルベンですが、プラキットの方でも素体はほぼ改型のものが使用されています。ですが、外装の特徴的なパーツのほとんどが新規造形のものに変更されており、ゲシュペンスト系としては珍しい直線的なラインが多用されているので、シルエットが全く別の機体のように変わっているのが面白いですね。

改型の他にも、「ガーリオン」「ライン・ヴァイスリッター」「フェアリオン」などのランナーが流用されており、パッケージは、通常のプラキットのボックスが2つ並べて収められている大ボリュームっぷりです。ランナーはA~QにPCをあわせて計32枚もあり、組み立てる際に目的のパーツを見つけるだけでもかなりの作業量でした。とは言え、余剰パーツもありますし、一つ一つのパーツがそれほど小さくないこともあり、丁寧に作業しても素組ならのんびりつくっても3日程度で組み上がると思います。

今回筆者は完全素組状態で組み上げましたが、それでもほぼイメージ通りのカラーリングで仕上げることができました。足りない色は、首元のスリットとフロントスカートの赤、耳部分と足首部フィン状パーツの先端の白くらいでしょうか。耳のマルチプル・レンジファインダーや、左肩および右ウィングの十字のデザインもお好みで塗装してあげればより完成度が上がると思います。バイザーの下のツイン・カメラアイもきちんとクリアパーツ越しに見えるようにモールドされていますので、ワンポイントとして塗装してあげるのもいいかもしれませんね。

可動は、そもそものゲシュペンストのデザインからして決して広くはないのですが、それでも最低限は確保されています。肩は軸接続で膝肘はほぼ90度、股関節は一見狭そうですがスカートアーマーに思いの外遊びがあるのである程度のポージングをこなすことは可能になっています。腰部分は前後から左右ひねりまで柔軟に可動するので表情付けに一役買っています。特筆すべきは首の可動で、量産型Mk-IIはその後頭部形状から顎を上げるポーズを不得意としていたのですが、ゲシュテルベンではかなり後頭部が浅くカットされているので、上を見上げるポーズを楽々とることができるようになっています。地上機に端を発するゲシュペンスト系列機は天を仰ぐ姿がよく似合うのでこの点は非常に嬉しいポイントです。

付属する武器はブレードレールガンが1丁のみ。これは、ダニエル社製のAM向けユニバーサルコネクター規格対応携行武器「バースト・レールガン」と「アサルトブレード」を1つにまとめた武器で、対象を切りつけて傷口に弾丸をねじ込むというとっても怖い武器です。2つを単に組み合わせただけにも見えますが、それぞれ本来は別個のバッテリーで動いていた武器が1個のバッテリーで駆動している所を見るに、どうやら色々と手が加わっている様子。とてもゲシュテルベンの装備としてはお似合いの武器なのですが、流石にこれ1つだけというのは少し寂しいポイントでしょうか。M950マシンガンが1つ付いているだけでも結構プレイバリューが上がったと思うのですが。とはいえ、説明書にはないものの、別個にそれぞれバースト・レールガンとアサルトブレードとしても組み立てることができるのでお好みに合わせて装備を変えてみるのも面白いかもしれません。

今回、筆者は時間がなかったので素組でぱぱっと組み立ててしまいましたが、是非お時間のある人は丁寧に仕上げてみて下さい。元のキットが非常に優秀なだけに、部分塗装だけでも十分なクオリティに仕上がること間違いなしです。筆者も今回、注文するときに二箱頼みましたので、もう一機のほうは気合入れて組み立てさせて貰いたいと思います。完成は……年内中に。

それにしても、今回のゲシュテルベン発売は1ファンとしても非常に嬉しいラインナップでした。プラモデル主体の外伝的ストーリーといえば、某バリエーションをどうしても思い浮かべてしまいますが、「PTV」や「AMV」的な今回の「告死鳥戦記」は新西暦という世界を多角的に見ることのできるという点において非常に重要な存在であることは間違いありません。どうしても『スパロボOG』ゲーム本編では、ヒロイックで世界の趨勢を左右するような活躍のロボットばかりにスポットライトが当たってしまいます。しかし、「告死鳥戦記」のように、決して華々しくはない地味で目立たない所でも、こんなドラマティックなストーリーが展開していたのだ、というような「一方その頃」的な魅せ方は、物語世界を深めるにはこの上ない材料となります。

これまで、その役割の一部を担ってきたのが、実はこのプラキットシリーズの組み立て説明書に記載されている「解説文」でした。ここに載せられているテキストでは、そのロボットにまつわる開発経緯、搭載技術の詳細などのバックボーンが事細かに明かされており、ゲーム本編に収録された用語解説以上の資料的価値がそこにはありました。後に、ここでしか記載されていなかったような細かな設定や制約がアニメや漫画、それに続くゲーム本編のストーリーや会話にまで活かされるようになり、読み手が感じる「フィクション世界のリアリティ」を深める影の立役者になっていたと筆者は思っています。もちろん、ゲシュテルベンの組み立て説明書にもそれは記載されているのですが、今回はその本編とも呼べる竹田裕一郎氏による「小説」が発売されています。今からゲシュテルベンのプラキットを手に入れるのは少々苦労しそうではありますが、小説の方は好評発売中となっているので、是非「告死鳥戦記」を読んでみてください。「新西暦」の世界に惚れ込んでしまうこと間違いなしですよ!

(C)SRWOG PROJECT


■筆者紹介:ひびき
ゲームやアニメが大好きな駆け出しライター。
好きな艦は摩耶様、メロンちゃん、金剛デース。
好きな日は子の日。ドックが好きなのは赤城さん。
意地でも旗艦から外さないのは艦隊のアイドル。
ここらで一隻、天龍が怖い。

Twitter:@hibiki_magurepo
《ひびき》

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