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インディーゲーム開発コミュニティを活性化するSIG-Indieの活動・・・SIG-Indie第10回勉強会

1日、IGDA日本の同人・インディーゲーム部会が主催する第10回研究会が開かれました。本勉強会は「PlayStation Mobileの現状と可能性」と題され、今後、インディーゲームのプラットフォームとして期待されるPlayStation Mobileについての報告が行われました。

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1日、ソニー・コンピュータエンタテインメントのSSJ品川ビルにてIGDA日本の同人・インディーゲーム部会(SIG-Indie)が主催する第10回研究会が開かれました。本勉強会は「PlayStation Mobileの現状と可能性」と題され、開発者、研究者とともにミドルウェア提供会社やSCE自身も参加し、今後、インディーゲームのプラットフォームとして期待されるPlayStation Mobile(以下PSM)についての報告が行われました。

アカデミシャンによる第一部の冒頭では、マルチメディア振興センターの七邊信重氏が本企画の趣旨とSIG-Indieならびに、東京ロケテゲームショウ、東京ゲームショウのインディーゲームコーナーについて説明しました。

IGDA日本における同人・インディーゲーム部会として発足したSIG-Indieは、2009年から活動を始め、既に研究会を10回、ワークショップを2回、ロケテショウを2回行なっています。活動の目的は、企業や学校以外でのゲーム制作の拡大を目指し、プロアマ問わず、ゲーム開発者増やすことにあります。

現在のゲームの自主制作における課題として、七邊氏は「非経済的報酬の不足」を指摘しております。個人やグループにおけるゲーム開発は、そもそもの動機が「制作自体の楽しさ、交流、評価」にあるそうです。しかしながら、制作に時間と人手がかかるゲームでは完成の喜びを得ることが少なく、さらに作品の発表の場所や人との交流も少ないという問題を抱えていると、七邊氏は指摘します。

実際に七邊氏の調査では、コミックマーケットで活動する同人サークルでは、ゲームを制作するサークルは、マンガや音楽を制作するサークルよりも制作人数は多く、他方、一年あたりの作品の発行点数は少ないそうです。一方で、ゲーム制作サークルのコミックマーケット以外のイベントへの参加率は低く、ゲーム制作は手がかる上に発表企画も限られているという現状になっています。さらにイベントで他のサークルとの交流する割合も、マンガや音楽サークルよりもゲーム制作サークルは少ないようです。

こういった現状を少しでも変えていくために、ゲーム制作者コミュニティの活性化の必要性を七邊氏は訴えます。そのため、産業などの支援によって、研究会、交流会、発表会を開催していく必要があります。

実際に、今年は東京ゲームショウにおいて、インディーゲームコーナーが用意され、オリジナル作品限定で2万円から9万円程度で出店することが可能です。締め切りは6月14日と差し迫っていますが、本勉強会参加者にも検討を促していました。

さらに昨年から引き続き、SIG-Indieが主催の東京ロケテゲームショウと呼ばれるインディーゲームの展示会を行う予定です。日時はまだ非公開ですが、秋に秋葉原に開催されることが決定しています。こちらはオリジナル作品に限らず、版権元が許す限り二次創作のゲームも出展可能になる予定です。

最後にSIG-Indie第10回目の勉強会となる今回の目的について触れられました。PSMという新しいプラットフォームは、開発環境や流通環境が無償化され、個人が自由にゲームを発表できる場所として期待されています。とはいえ、PSMについては、まだまだわからないことが多いといいます。今回はSCEの方が参加しているため、直接、疑問を投げかけることが可能であり、PSMでゲームを発表したい人には有意義なイベントになると思われます。

IGDA日本及びSIG-Indieは開発者のコミュニティであり、学術団体や公的な権威ではないことを、七邊氏は強調しました。そのため、本研究会における各報告は、それぞれ報告者の意見であり、IGDA日本やSIG-Indieの公式見解や模範解答ではありません。そのため参加者は自発的、積極的に議論を行うことが求められると、七邊氏は締めくくりました。
《今井晋》
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