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最強の“ソロプレイMMORPG”が満を持して正真正銘のMMORPGに!? 『The Elder Scrolls Online』デモハンズオン&インタビュー

ゼニマックス・オンライン・スタジオが開発中で、先日クロースドβテストが開始されたMMORPG『The Elder Scrolls Online』(TES Online)。

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ゼニマックス・オンライン・スタジオが開発中で、先日クロースドβテストが開始されたMMORPG『The Elder Scrolls Online』(TES Online)。

グループ会社のベセスダ・ゲームスタジオが開発する『The Elder Scrolls』(TES)シリーズと同じ世界観を持つ、ガチンコ・ファンタジーRPGです。『ワールド・オブ・ウォークラフト』の一強皆弱状態が続く中、あの『オブリビオン』『スカイリム』などと同じ雰囲気でプレイできるMMORPGとあって、大きな注目を集めています。

はじめに、改めて両者の関係を整理しておきましょう。TES OnlineとTESは同じグループの別子会社が開発していることもあり、世界観設定などは共通ですが、基本的には独立した存在です。ゲームワールドも『TES』と同じタムリエル大陸ですが、時代は1000年前という「フリーハンド」な状態。大陸の中央には大きくデイドラの王子、モラグ・バルが支配する領域コールドハーバーが存在し、三方に「Aldmeri Dominion」「Daggerfall Covenant」「Ebonheart」という3勢力がしのぎをけずっています。プレイヤーはこのうちいずれかを選び、互いに覇権を競いながら、ゲームを進めていきます。

もともとTESはシリーズ最新作『スカイリム』は業界で「最強のソロプレイMMORPG」という高い評価を得ており、国内でも『オブリビオン』『スカイリム』を通して数多くのファンを獲得してきました。その本作が満を持して正真正銘のMMORPGになった・・・そこで多くのユーザーが期待するのは「TESらしらが、どの程度維持されているのか」ということではないでしょうか。会場では「MMORPGは実際に遊んでみなければ、その評価が分からない」と、2時間弱のプレイ時間を用意。結論から言うと操作感覚やバトルなど、TESの感覚が非常によく再現されており、途中でMMORPGを遊んでいるのか、ソロプレイRPGを遊んでいるのか、見分けがつかなくなるほどでした。

デモプレイはPCごとにキャラクターがセットアップされた状態ではじまり、筆者はDaggerfall Covenantに所属するブレトンの僧侶でスタートさせました。すでに6レベルキャラクターとなっており、ある程度魔法も使用できるようになっています。移動はおなじみのWASDキーで、マウスで視点移動、左クリックで攻撃、右クリックで防御。アイテムや魔法はホットキーで発動させるという、オーソドックスな操作系を有しています。画面の右上には簡易マップとクエストログが表示されており、必要に応じてホットキーエリアが表示されるという、非常にシンプルなUI設計。Mキーを押すとマップが表示され、Iキーでイベントリが開くなど、MMORPGのファンならすぐにプレイできるでしょう。

とりあえず、最寄りのDaggerfall城に到着すると、黄色く縁取られた犬が近寄ってきました。クリックするとクエストが発生し、後を追いかけていくと城の外縁部にある湿地帯で男性が死んでいるのを発見。クリックすると何かの陰謀に巻き込まれたらしく、手がかりのメモが残されていました。メモの指示に従って街中の人々に話を聞いていくと、次第に王の暗殺計画があきらかになり・・・といった内容です。NPCとの会話はダイアログで表示され、選択肢を選んでいくおなじみのスタイル。基本的に一番上を選べばストーリーが進む親切設計となっていました。クエストの内容も常にクエストログに表示され、マップ上で要人などの場所が表示。さらに近くにいくと会うべきNPC、開けるべき扉などが常に黄色く縁取られており、サクサク進められました。

一方で街中を移動していると、赤く縁取られたNPCが登場し、いきなり攻撃をしかけてきました。どうやら本クエストに関係するアサシンたちのようです。このように戦闘と移動は『スカイリム』などと同じように、常にリアルタイムで進んでいきます。攻撃もオートバトルではなく、左クリックで攻撃するアクション性の高い作りで、これまた『スカイリム』感覚。中ボスクラスのアサシンには手こずりましたが、盾を装備して敵の特殊攻撃をガードすると、一定時間敵がふらつくことを発見。防御と攻撃と魔法を駆使しながら、なんとか撃退できました。ちなみに、この間に4-5回死んでいるのですが、死んだ場合は直近のセーブポイントで復活して再プレイ可能です。

クエストを進めていくと、どうやら城に続く秘密の地下道が存在し、そこから暗殺者が潜入しようとしている模様。城に入るとちょうど暗殺者が王を襲撃しようとしているところでした。守備兵らと一緒に暗殺者を撃退すると、クエストがクリアとなり、ご褒美として攻撃力の高い剣をいただきました。以後も同様にクエストを受けたり、自由に世界を歩き回ったりしながらゲームをプレイしていくことができます。複数のクエストを同時に受けて、好きなように進めることも可能。クエストだけをクリアしながらソロプレイ感覚でゲームを進めても、十分に楽しめるとのことです。

一方でMMORPGらしく、見わたせば街中やフィールド上にプレイヤーキャラクターの姿もちらほら。彼らと協力して同じモンスターを狩ることも可能です。魔法や近接戦闘などを実施すればするほど、該当スキルが成長していくシステムも踏襲されています。一方でTESでは街中のNPCを任意に切りつけたり、殺害後に身ぐるみをはぐこともできましたが、TES Onlineではできない模様でした。NPCへの攻撃はカウントされず、戦闘後も所持金やアイテムを奪う程度に留められています。またインタビューでも触れられていますが、プレイヤーキャラクターへの攻撃も専用のRvR(Realm VS Realm、勢力間抗争)エリアでしかできない仕組みとなっています。

というわけでTESファンなら、かなり近い感覚でプレイできるTES Online。残念ながらプレイヤー間でのチャットなど、ソーシャル要素をためす余裕はありませんでしたが、思った以上に「遊び込める」内容になっています。

次に、タイトルコンセプトや開発状況について、かつて一世を風靡したファンタジーMMORPG『Dark Age of Camelo』の開発にたずさわり、本作でもディレクターをつとめるMatt Firor氏にグループインタビューを行いました。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

―――思った以上にTESと同じような感覚でプレイでき、驚きました。

TESのプレイ体験をそのままMMORPGにすることがコンセプトでした。『スカイリム』などは本当に多くのユーザーに遊ばれていますからね。MMORPGでは画面中がUIだらけになり、ごちゃごちゃしがちですが、必要最小限に留めました。TESファン、MMORPGファン、どちらのユーザーが入ってきても、違和感なく遊べるように心がけました。

―――ゲームエンジンは何を使っていますか? 『スカイリム』よりもライティングが綺麗な印象を受けました。

インハウスのオリジナルエンジンを使っています。プレイデモでは自然が豊かな地方が舞台でしたが、本作で『スカイリム』のエリアに行くと、似たような雰囲気になりますよ。

―――三人称視点に加えて、一人称視点も選べますね。ただプレイデモでは画面に両手が表示されず、相手との距離がわかりにくかったです。

一人称視点は後から追加されたため、今まさに、修正している最中です。すでにサーバには新しいビルドが上がっていますが、まだ今回のデモ版には間に合いませんでした。夏頃には実装できると思います。

―――パッケージ版と比べて、MMORPGということでボリュームが大きくなっていると思いますが、ゲームの目的は何ですか?

『スカイリム』などと同じく、ゲームは「自分が何者なのかわからない」状態でスタートします。その後ゲームを続けながら、クエストなどを通して世界の謎に触れ、次第に自分が世界を救う英雄になることがわかるようになっていきます。MMORPGなので、いろいろな楽しみ方がありますが、こういった点はパッケージ版と変わりません。

―――MMORPGファンというよりもTESのファン向けですか?

良い質問ですね。本作はMMORPGファンにもTESファンにも訴求する必要があります。 そのバランスは開発中、ずっと話をしていました。TESファンでMMORPGの未経験者は、チャットなどのソーシャル要素に驚くかもしれません。実は皆さんのプレイを自分も見ていたのですが、TESの経験者か、MMORPGの経験者か、UIの操作方法などで、すぐにわかりました。でも、できるだけ多くの人に短時間でなじんでもらえるように努力しています。

―――ゲームのメインコンテンツは何ですか?

TESの世界観で自由に冒険が楽しめることです。ゲームの基本的な要素として、3勢力によるRvRが存在します。非常に重要な要素ですが、別にRvRを体験してもらわなくてもかまいません。クエストのほかに、グループで探索するダンジョンもあります。まだ詳細は確定していませんが、ランダム生成ではなく、世界には自分のレベルにあわせたダンジョンが存在します。

―――RvRのエリアについて教えてください。

大陸の中央にNPCだけが住むコールドハーバーというRvR専用エリアがあり、そこまで行って戦うことになります。そこに到達するまでに、相当キャラクターを成長させる必要があります。逆に自分の領域にいる間は他のキャラクターに襲われることはありませんし、他の領域に入ることもできません。コールドハーバーにも約15の城があり、たくさんの町や村があります。勢力同士で城の取り合いなども楽しめます。

―――三勢力が存在するということは、1人で3つのキャラクターを作って、それぞれの世界でプレイしても良いのですか?

良い質問ですね。初期レベルキャップは50で、レベル50に到達したら一つの勢力でストーリーが終了します。その後、同じキャラクターで、別の勢力に転生してプレイできるようになります。その勢力でのストーリーが楽しめるというわけですね。その時は周りのプレイヤーキャラクターはレベル50到達者しかいませんし、NPC、モンスターもレベル50対応になっていて、さらに手強くなります。そこもレベル50に達したら、さらに3つめの勢力に転生できる仕組みです。それぞれの勢力で150時間くらい楽しめるボリュームになっています。

―――現在はクロースドβ中ですが、アジア地域のユーザーがプレイできるのはいつくらいですか?

良い質問ですね。今は基本的なシステムやクエストをチェックしている段階で、RvRの段階まで行っていません。レイテンシーやラグの問題を挟みたくないのです。もっとも、今後はそうした問題などもチェックしなくてはいけません。1-2ヶ月後くらいには、データセンターにサーバプログラムがきちんとアップされると思います。

―――他のインタビューで、世界がサーバに分割されているのではなく、統一の1サーバで管理されるとありましたが?

実際には1サーバという表現は正確ではなく、メガサーバと呼んでいます。プレイステーションネットワークが目標ですね。プレイステーションネットワークでは、同じアカウントで世界中のフレンドとゲームをプレイできますよ。同じようなイメージで、一つの入り口からログインすると、自動的によく遊ぶ友達がいるサーバでプレイ可能です。一つのエリアに人数が増えたら、サーバが自動的に分割されます。

―――ギルドなどの要素について教えてください。

ギルドは1プレイヤーで同時に5つまで加入できます。メガサーバの利点として、サーバ上でフレンド情報を管理しているので、同じアカウントで違うキャラクターを作っても、すぐにフレンドとつながれます。

―――あるクエスト中で船荷を壊すと暗殺者ではなく、密航者とおぼしきアルゴニアンが登場してきて、にやりとさせられました。TESとTES Onlineで世界観の踏襲はどのように行われていますか?

はい、それぞれ別々の会社で開発されていますが、世界観を踏襲するためにオリジナル版と整合性をとる、3人からなる専門のチームがあり、「ローマスター」と呼ばれています。中央にデータベースがあり、情報を共有しているのです。

―――そもそも論として、TES Onlineの開発がスタートしたきっかけは何ですか? 別々のスタジオなら、別々のIPでゲームを作ってもいいわけですよね。

ゼニマックス・オンライン・スタジオが立ち上がったのが2007年で、実際に開発が本格化したのは2009年くらいです。TESは巨大なオープンワールドとファンタジー世界観、深いストーリーを持つ、完璧な「一人用MMORPG」といわれていました。そのため、MMORPGにするには最適なIPだったのです。

―――PCとMacでリリースされる予定とのことですが、それ以外にタブレットやスマートフォン、さらにはコンソールなどでの展開も考えられていますか?

実際にリリースするかは別の話ですが、スペック的にはUltrabook PCやSurface、また一部のタブレットでも大丈夫です。もっとも、グラフィックの品質を落とす必要はありますけどね。Surface RTには非対応です。

―――サービススケジュールとビジネスモデルは決まっていますか?

正式サービスインはβテスト次第ですね。ビジネスモデルは今まさに議論している最中です。

―――アップデートの予定は立っていますか?

細かいアップデートもさることながら、毎月何かしらコンテンツをアップデートしていきたいと考えています。

―――ありがとうございました。
《小野憲史》
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