人生にゲームをプラスするメディア

RPGの完成形を味わい尽くせ!『Dragon Age II』日本語版プレイレポ

マイクロソフト Xbox360

西洋ファンタジーの世界観を正統継承し、国内外のRPGファンに絶賛された前作『Dragon Age: Origins』。その続編『Dragon Age II』の待望の日本語版が、2月2日にPS3/Xbox 360にて発売されます。

Dragon Age II


開発は前作同様、『Mass Effect』シリーズでもお馴染みのBioWare。日本版を手掛けるのはローカライズに定評のあるスパイク。膨大な台詞を豪華声優陣で余すところなく日本語吹き替えにした快挙は、既に海外版をプレイ済みでも必聴の出来!



舞台は人間やエルフ、ドワーフなど様々な種族が共に暮らすセダス大陸。ダークスポーンという闇の軍勢による襲撃「第五次ブライト」を受けた国家フェレルデンでは、主人公、ホークの一家が逃げ出そうとしているところ。襲い来るダークスポーンたちをなんとか撃退し、魔女フレメスの導きを得たホーク一家は、海を渡りカークウォールという街へ辿り着きます。

『Dragon Age II』の物語
プレイヤーの行動と判断がホークたち一家、そして街の運命を決める

前作と同じ時間軸から開始される物語は、舞台を自由連邦のカークウォールという都市に移し、10年という壮大な時の流れの中で、ただの難民だったホークがいかにして街の英雄と呼ばれるまで登りつめたかを描きます。「英雄」というゴールは示されているものの、そこへ至る道筋は無限に用意されているのが、このゲームの面白さであり、醍醐味とも言えるでしょう。




ゲームを開始してすぐ始まるキャラクターエディットでは、主人公ホークの性別や見た目、名前を自由にカスタマイズできます。顔や髪型、肌の色などカスタマイズ項目は豊富で、オリジナリティの高いキャラクターが作成可能。最近のキャラクターエディットは自由度が高すぎて、美女や美男子を作成するのが困難なイメージがありますが、本作の場合、細かいカスタマイズ性は維持しつつ、項目によってはプリセットが用意されているため、比較的容易に整った顔がつくれるのも魅力。

キャラクターカスタマイズ画面
プリセットのひとつとして公式サイトの顔も用意されている。面倒な場合はこちらを選んでスムーズに始めることも可能。
前作『Dragon Age: Origins』を未プレイでも3パターンの結末から選べる親切設計。

クラスは「戦士」「ローグ」「魔道士」の3つから選択でき、それぞれ全く異なる特性を持ちながら、どれも使いやすく魅力的。魔道士と他のクラスではストーリー展開が異なることからも、ついつい別クラスで再びプレイしてみたくなります。

ローグ戦闘シーン
ローグは身軽さが強み。ダガー二刀流や弓の他、宝箱の開錠やトラップ解除のできる唯一のクラス

レベルが上がると自由に能力値を割り振って成長させることができる他、好きなアビリティを覚えることができます。同じクラスでもどのアビリティを取得させるかによって戦略性が全く異なってくるため、どのような戦闘スタイルをとりたいか、どのようなパーティを組ませたいかによって様々な育成の余地があり、これも本作の楽しみのひとつ。外見だけでなく、中身もまさに自分好みに育てることができます。




ストーリーが進むと、カークウォールの街を拠点に様々なクエストをこなしていくことになります。その過程で次々と増えていく仲間たちは、種族や性別もバラエティ豊かな個性派揃い。仲間にもクラスが設定されており、レベルアップするごとに主人公同様自由に成長させることができるため、仲間の分も思う存分育成を楽しめます。

アンダースも登場
クエストを進めて個性的な仲間たちと出会う

仲間には、キャラクターごとに友好度(フレンド)と敵対度(ライバル)が設定され、ホークの行動や発言でどちらかへ変化していきます。ライバルとなってもパーティから抜けるようなことはなく、むしろフレンド同様特定のアビリティを取得できるメリットがあるので、積極的に嫌われるような行動をするのもアリ。もちろん、気に入ったキャラクターがいたら口説いて恋愛を始めることだってできます。

イザベラとのロマンス
口説き落とせば大人なロマンスを見ることができる。この後の展開は・・・実際にプレイしてのお楽しみ!

パーティはホークを含め最大4人まで編成でき、既に仲間にしたキャラクターならいつでも入れ替えることができます。連れていない仲間にも経験値は配分されるので、レベル差の心配もなく気軽にパーティを組めるのは嬉しいところ。街を歩いていると連れている仲間によって様々な会話を聞けるので、ついつい色々な組み合わせを試してみたくなります。こうやって、それぞれ魅力溢れるキャラクターを、好きなように連れ歩けるのも本作のカスタマイズ性の一環と言えるかもしれません。




戦闘はアクション寄りな派手さがあり、操作感覚もそれに近い爽快感が味わえます。ホークを含めた仲間にはそれぞれ戦闘時の作戦を細かく指示することができ、操作キャラクター以外はその作戦に従って自動的に行動します。リアルタイムで進む戦場で、いかにパーティ全員が上手く立ち回れるかが、勝敗を分かつ鍵となります。

作戦は、「攻撃型」「防御型」「タンク型」などに分類される行動パターンと、自由にカスタマイズできるスロットが用意されています。スロットにはクラスごとにプリセットが用意されているので、慣れないうちはその中からどれか選んで設定しておくだけでも良いでしょう。

作戦スロットは、特定の条件(敵に3体以上囲まれた、など)と行動(特定のアビリティを使用する、など)を組み合わせて設定します。パーティ全員のアビリティを把握し設定するのは手間がかかりますが、その努力は即座に次の戦闘で結果として実感することができるため、より有利な戦略を求めて戦闘のたびに熟考してしまうような、ついついのめり込む面白さがあります。

戦闘シーン
もっと気軽に楽しみたい場合は、もちろんアクション感覚で戦うことも可能。
アクション性と戦略性、どちらも楽しめる間口の広さは、誰でもすんなりと入り込める大きなポイント。





本作の大きな特徴はその膨大な台詞量。頻繁に起こる会話シーンでは、細かな選択肢が出現し、ちょっとした選択が後に思いもかけない影響を及ぼすこともしばしば。また、選んだ選択肢によってホーク自身の性格も変化していきます。

豊富な会話と選択肢
ひとつの答えが後の運命を決め、仲間の好感や反感を買う。慎重に、だけど直感的に選んで変わりゆく運命を楽しもう

しかし、これだけ大量の会話シーンにも関わらず、ゲームのテンポが崩れてしまうことはありません。これは、会話の中身が今後の展開に直結するという緊迫感だけでなく、棒立ちではなく豊かに動くキャラクターたちと、映画的なカメラの切り替え、そして軽快な話の流れが、ただの会話シーンを魅力的に演出しているから。どの選択肢を選んでも途切れることなく続く会話は、本当にその場で誰かと話しているような臨場感を与えてくれ、これもフルボイス日本語吹き替えならではの醍醐味。本当にどのキャラクターもピッタリの声で、一度聞くともうその声以外考えられないほどです。




Dragon Age II

本作『Dragon Age II』が持つ面白さは、育成・戦闘におけるパーティ全体を含めた自由なカスタマイズ性と、アクションも戦略も楽しめる間口の広い戦闘システム、そして豊富なクエストと会話イベントによってホークの英雄譚を自ら紡ぎ上げるところにあります。でも、それらに斬新さはありません。それこそが、本作の人に薦めたい一番の理由となり得ています。

正統派なファンタジー世界は馴染み深く、フィールドはオープンワールドではなく基本一本道。ストーリーもホークが英雄となるまでと最初から提示しているので、そこから大きく逸脱することはありません。しかし、その枠の中で与えられた自由度は余りあるほどで、プレイヤーは自分を見失うことなく、かと言って冷静に客観視することもなく、与えられた世界と物語の中に没入することができます。まさにロールプレイとはこのようなことを言うのではないでしょうか。

登場する魅力的なキャラクターたちは個性豊かながら不自然さはなく、親近感を込めて「好き」「嫌い」と素直に感じることができます。彼らが配置された世界情勢のバックグラウンドは説得力があり、時に生臭く、アダルトな雰囲気まで感じさせる展開はリアリティに溢れています。これらをまとめ上げ、誰にでも入りやすく極限まで間口を広げることに成功したのが、本作なのです。『Dragon Age II』は、現代のファンタジーRPGのひとつの完成形を、間違いなく示しています。

Dragon Age II

日本語版では海外で有料配信された「黒のよろず屋」「流浪のプリンス」「レガシー」「アサシンの印」の4本のDLCと、レアアイテムセット「スペシャルアイテムパック」が同梱され、本編シナリオをより奥深く楽しむことができます。レアアイテムを使って序盤をスムーズに切り抜けるもよし、追加される新しい仲間や犬と冒険を楽しむもよし、フルボイス吹き替えだけでも十分なのに、これら追加コンテンツが本作に更なる魅力を与えてくれることは確かでしょう。

また、初回限定封入特典として「騎士アイザックの鎧&アクセサリパック」も用意されています。人気SFホラーゲーム『Dead Space』の主人公になりきって英雄を目指せるのは今だけなのでお見逃しなく!


※本レビューにはXbox 360バージョンを使用しました。

【製品情報】
タイトル: 『Dragon Age II』
発売日: 2012年2月2日(PS3/Xbox 360)
価格: 8,379円(税込)
対応機種: PS3/Xbox 360
ジャンル: RPG
プレイ人数: 1人
CERO審査: 「D」17歳以上対象

(c) 2012 Electronic Arts Inc. EA and EA logo are trademarks of Electronic Arts Inc. BioWare, BioWare logo and Dragon Age are trademarks of EA International (Studio and Publishing) Ltd. All other trademarks are the property of their respective owners.
《Game*Spark》

編集部おすすめの記事