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【ゲームニュース一週間】ゲームを買っても、全てが買えない?

ゲーム代を支払っても、ゲームの全てが買えない時代が来るのでしょうか。THQは『UFC Undisputed 2010』において、オンライン対戦にコードが必要になると発表しました。

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ゲーム代を支払っても、ゲームの全てが買えない時代が来るのでしょうか。THQは『UFC Undisputed 2010』において、オンライン対戦にコードが必要になると発表しました。

オンライン対戦を楽しむためにはソフトに付属するコードを入力しなければなりませんが、これが使えるのは一回きり。新品なら何の支障もありませんが、問題は中古品を買った場合。前の持ち主がコードを使っていた場合は、オンライン対戦を遊ぶには5ドル(約450円)で新たなコードを買う必要があります。

最近クローズアップされているのがコードとオンライン認証を使った中古対策。ソフトに一回きり使えるコードを添付、更にこれを別売りすることで中古ユーザーからも資金を回収するという仕組みです。

これまでにもbiowareやEAといった会社がコード式を提案。コードを使うことで追加コンテンツをダウンロードできるようにしています。

『UFC Undisputed 2010』は『UFC』シリーズの2作目ですが、オンライン対戦は前作の基本機能であったところがポイント。言い換えれば、中古ユーザーは前作の基本機能に追加料金が必要なわけです。

「ゲームソフトの代金で、ゲームのどこまでが買えるのか」は今後大きなテーマとなりそうです。

これまではゲーム代を払うことでゲームの全てを入手できました。難しくて解けない、運が悪くてレアアイテムが出ない・・・といった事情はあるものの、ゲームの全てにアクセスする権利は貰えたわけです。

しかし、コード式やDLC(ダウンロードコンテンツ)が普及することによってゲームの代金は限定的なものとなる可能性があります。オンライン対戦をしたければいくら、ステージが欲しければいくら、アイテムが欲しければいくら・・・と別売り部分がどんどん増えていくかも知れないのです。

メーカーは慈善事業ではないのでお金を儲ける必要があります。追加料金や中古からもお金を回収できるコード式で業界が潤い、よりよい作品の礎になるのであれば喜ばしいことでしょう。ただ、別売り部分が増えていくことで、これまでのシンプルさは失われます。

中古でゲームを買った場合、内容の全てを手に入れられないのですから、新品に支払われたお金と中古に支払われたお金に差を付けるのがコード式や別売り式だ・・・というとらえ方もできます。

中古ソフトは新品より安くなっているので、お金に差があるのは当然です。
高い額で新品を買った人に多彩なサービスを受ける権利があるというのも確かです。

しかし、追加サービスに料金を払う必要がある・・・という考え方自体、今までのゲームとは違うものですし、追加料金を支払うのにも一手間が必要となります。

ゲームを買う前に徹底的に情報を収集し、必ず新作を入手するようなヘビーゲーマー層には支払いの一手間もややこしくありませんが、ライト層ならどうでしょうか。ヘビーゲーマー層でも、衝動買いしたようなケースなら。

ゲーム界がヘビーゲーマー層のみを相手にする方向へ向かっているならともかく、これからはライト層をどんどん取り込もうとしているのです。

そもそも、ゲーム機をオンラインに接続すること自体にある種の敷居の高さがあります。ネット接続を手助けした人に特典を付与する、任天堂の「手助けマイスター」制度の存在からもこれは明らかでしょう。

ゲームの全てを買い切れる、旧来方式を続けるのか。マルチな資金回収を目指す、別売り式が主流となるのか。ライト層向けでは旧来方式、ヘビーゲーマー層向けには別売り式というハイブリッドとなるのか。大きな可能性を秘めた別売り式にいかに向き合うかでメーカー各社の姿勢が問われそうです。
《水口真》
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