人生にゲームをプラスするメディア

Eスポーツスタジアム最終戦−年間MVPは『Warsow』のbluespear 選手に決定!

12月15日と16日の2日間に渡り、コンピュータゲームを真剣に競技するEスポーツの国内大会「Eスポーツスタジアム」が開催されました。2007年の最終戦"ステージ3"の会場は秋葉原UDXビルで開催されたBIGLANの特設スペースです。競技種目はWindpws用RTSの『ウォークラフト3』、Windows用FPS『Warsow』、Xbox360用の『旋光の輪舞 Rev.X』、そして今回からの新種目、アーケード筐体用の『ケツイ〜絆地獄たち〜』でした。常勝選手の敗退、韓国や中国からの参戦、白熱のサドンデスなど、見所の多い戦いが繰り広げられました。

PCゲーム オンラインゲーム
Eスポーツスタジアム最終戦−年間MVPは『Warsow』のbluespear 選手に決定!
  • Eスポーツスタジアム最終戦−年間MVPは『Warsow』のbluespear 選手に決定!
  • Eスポーツスタジアム最終戦−年間MVPは『Warsow』のbluespear 選手に決定!
  • Eスポーツスタジアム最終戦−年間MVPは『Warsow』のbluespear 選手に決定!
  • Eスポーツスタジアム最終戦−年間MVPは『Warsow』のbluespear 選手に決定!
  • Eスポーツスタジアム最終戦−年間MVPは『Warsow』のbluespear 選手に決定!
  • Eスポーツスタジアム最終戦−年間MVPは『Warsow』のbluespear 選手に決定!
  • Eスポーツスタジアム最終戦−年間MVPは『Warsow』のbluespear 選手に決定!
  • Eスポーツスタジアム最終戦−年間MVPは『Warsow』のbluespear 選手に決定!


ステージ1の優勝者fumio選手とステージ2の優勝者bluespear選手が決勝戦に進出。今年のEスポーツスタジアムのWarsow部門は、3回ともこのふたりの決勝戦になりました。そして戦う前の意気込みは二人とも同じ。「サドンアタックでは優勝できなかったので屈辱を晴らしたい」でした。なぜここでサドンアタック? なぜ二人とも屈辱を晴らす? 前回負けたfumio選手だけではなく、なぜbluespear選手まで同じことを言うのでしょうか?

実はこの二人、BIGLANの特設ステージで開催された『パソコンショップ対抗サドンアタック対戦』に参加していました。しかもfumio選手の勤務先であるパソコンショップ アークの代表にbluespear選手も参加。二人はチームメイトだったのです。Eスポーツスタジアムで最強の二人が所属するチームということで、パソコンショップ アークが優勝候補と噂されていましたが、結果はユーザーズサイドに敗北して準優勝でした。屈辱とはこの決勝戦のことだったというわけです。それほど仲の良い二人。しかし敵味方となれば闘志が燃えます。

5本勝負3本先取というルールの第一試合。bluespearが好調な立ち上がりです。fumio先取に1フラグも許さずに17対0で圧勝。fumio選手の得意なロケットランチャーが当たりません。ステージ2と同じような展開。どうやらbluespear選手は相手がロケットランチャーを持ったと知ると巧みに距離を隔てた戦術をとっています。第二試合もbluespear選手がリード。fumio選手、得意なロケットランチャーを抑えて別の戦い方を試みます。それが功を奏して6フラグを獲得しますが、やはりbluespear選手のほうが上手。14対6でbluespear選手の勝利。

さて、大手をかけたbluespear選手。負ければもう後がないfumio選手の第三試合。ここでfumio選手がようやく調子を取り戻しました。fumio選手が3フラグをリードした後、fumio選手は時間稼ぎを始めます。逃げと言えば聞こえが悪い。しかしこれも戦術。"金持ちケンカせず"は勝負の鉄則。bluespearが駆け回って猛追。姿を見せないfumio選手を追い続け、それでも2フラグを取って迫っていく。しかしタイムアップ。5対6、1ポイント差でfumio選手の勝利です。

第4試合。ここで決着を付けたいbluespear選手。ここで勝って第五試合に持ち込みたいfumio選手。ゲームはbluespear選手がリードし、観客の空気もbluespear選手の優勝に傾きつつありました。しかし、そこからfumio選手が魂の連続フラグ。得意なマップということもあり、ロケットランチャーの弾薬補給タイミングもバッチリ合わせます。制限時間直前に8対8の同点になりました。時間無制限のサドンデスに突入です。先に相手を倒した方が勝ち。観客の画面はfumio選手。bluespear選手を追いつつ、得意なロケットランチャーが炸裂。3点攻撃でbluespear選手を爆風で囲み、追いつめた追いつめた追いつめた! 足を止めたところでとどめの一撃。これでfumio選手の勝利、決着は次のゲームに持ち越し、いや、bluespear選手の手元も光った。ロケットランチャーだ。fumio選手の画面が明るくなるっ。

勝負はどっちか……。固唾を飲む観客。時が止まったような気がしました。そして次の瞬間、スコア画面が出る。8-9。bluespear選手です。bluespear選手がフラグを取りました。なんと、ほぼ同時に発射された両者のロケットランチャーが、コンマ何秒か先にfumio選手を直撃していました。このスリリングな展開に観客は吠えた。bluespear選手は一瞬、自分の勝利を疑った様子。そしてfumio選手は脱力。椅子から立ち上がれず。キーボードに身体を被せたまま動きません。

素晴らしい試合でした。ゲームにはドラマと感動がある。Eスポーツスタジアムのテーマそのままの光景。歴史的な名場面です。

2回の優勝を決めたbluespear選手が年間ポイントランキングも1位。そして、3回とも出場して上位だったため、全競技タイトルを通じた年間ポイントランキングも1位。2007年のMVPとなりました。

ステージ優勝、年間優勝、総合優勝の三冠王になったbluespear選手


『旋光の輪舞』、ついにzijii ver202が破れる!

ステージ1とステージ2で優勝し、クールなコメントを残すzijii ver202選手。トップの選手がなぜヒール役を選ぶのか。それは2位以下の選手への挑発かもしれません。いつまでもzijii ver202選手に天下を取らせて良いのか。そこで奮起したROUGETSU選手。ステージ1で3位。ステージ2で二位と来れば、あとは1位を目指すのみ。

ダブルイリミネーション制で行われたトーナメント、勝者側リーグの最終戦はzijii ver202選手対ROUGETSU選手でした。運命を掻き回せROUGETSU選手。しかし残念ながら壁は厚かった。zijii ver202選手が立ちはだかり、ROUGETSU選手は敗者リーグ行き。しかし、ROUGETSU選手は諦めずに這い上がり、決勝戦のチケットをゲットしました。そして決勝戦。なんとなんとなんと、ROUGETSU選手の勝利です。zijii ver202選手は1年間の不敗記録を完遂できませんでした。

旋光の輪舞の表彰式は開発元であるグレフの丸山博幸社長が登壇。丸山氏はEスポーツスタジアムにかなり好感を持っているようで、この日もアーケード版『旋光の輪舞2』の開発をここで初めて発表してくれました。アーケード筐体まで登場した今年のEスポーツスタジアムですが、来年は『旋光の輪舞2』の対戦が実現できるのか、とても興味深いところです。

3回とも大盛況に終わった今年のEスタ。さて、来年の展開はどうなるのか興味深いですね。これで日本のEスポーツもストーブリーグを迎えますが、選手の皆さんは来年の勝利を目指し、年末年始の休みから練習を始めた方が良いかもしれません。来年はもっと多くの参加者が集まり、さらにハイレベルの戦いを観たいものです。

宿願の優勝を果たしたROUGETSU選手。開発元グレフの社長の表彰を受ける
《杉山淳一》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

PCゲーム アクセスランキング

  1. 『FF14』アナタにオススメのジョブはどれ? きっと見つかる、ジョブ診断!

    『FF14』アナタにオススメのジョブはどれ? きっと見つかる、ジョブ診断!

  2. “患者の精神世界”に入り“精神的な障害”を追体験するホラーゲーム『Nevermind』が日本語に対応

    “患者の精神世界”に入り“精神的な障害”を追体験するホラーゲーム『Nevermind』が日本語に対応

  3. 古き良き時代のSRPG『ヴェスタリアサーガ I』無料配信スタート! 予定より2週間以上前倒して公開

    古き良き時代のSRPG『ヴェスタリアサーガ I』無料配信スタート! 予定より2週間以上前倒して公開

  4. 『FF14』初心者冒険者が設定しておくべきコンフィグは? HUD&ホットバーほかオススメ5選

  5. 『Apex』キーマウ勢必見!海外プロも愛用するリコイル制御術「ジッターエイム」とは

  6. よく聞く「TD」ってなに?今さら聞けない「タワーディフェンス」…基礎から初心者にお勧めのゲームまで徹底紹介

  7. 「ゲームの公平性を損なうプレイについて」―『VALORANT』公式声明を受け、「ぶいすぽっ!」「Crazy Raccoon」メンバーが厳正処分

  8. 『FF14』ヒーラーは重荷すぎる←そう思っている人集合! コレだけ抑えておけば“なんとかなる”7つのポイント

  9. 『Apex Legends』新レジェンド「ヴァルキリー」のアビリティをがっつり紹介ー“即席ジャンプタワー”なアルティメットをどう活用するか

  10. 机に置くだけで設置できるゲーミングスピーカー5選!絶望あふれる『ELDEN RING』を迫力のサウンドで楽しもう

アクセスランキングをもっと見る