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【Gamefest Japan 2007 レポート】「Xbox LIVEアーケードで期待されていること」

マイクロソフトは6日、ゲーム開発者向けの技術カンファレンス「Gamefest Japan 2007」で「Xbox LIVEアーケードで期待されていること」と題した講演を行い、Xbox LIVEアーケードの現状と、ゲームソフトの特性について説明した。スピーカーは同社シニアマネージャの鶴淵忠成氏。

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マイクロソフトは6日、ゲーム開発者向けの技術カンファレンス「Gamefest Japan 2007」で「Xbox LIVEアーケードで期待されていること」と題した講演を行い、Xbox LIVEアーケードの現状と、ゲームソフトの特性について説明した。スピーカーは同社シニアマネージャの鶴淵忠成氏。



鶴淵氏はまず「Xbox LIVEアーケード」の定義として、手軽に遊べるカジュアルなゲームを広くXbox360ユーザーに提供するための「?オンラインコンテンツ配信サービス」であり、通常のパッケージ販売タイトルとは異なる、カジュアルなゲームを販売するための新しい「?販売スキーム」であるとした。単なる体験版配信などに留まらない、ビジネスの場である、というわけだ。

さらに本年5月のシステムアップデートで、LIVEアーケードで配信される新作タイトルのお試し版を自動的にXbox360にダウンロードする、プッシュ型のサービスも始まっている。同社は「Xbox LIVE ウエンズデイ」として、毎週水曜日に1〜2個ずつ、新作タイトルの追加を行っている。このオプションをオンにすると、毎週新作ゲームがユーザーのXbox360に自動配信されていく。強力な「プロモーション特性」も兼ね備えているわけだ。

ちなみに6月末の時点で、Xbox LIVEアーケードは世界25地域で展開されており、ゲームソフトの数は70本超で、4500万件以上のダウンロードが行われている。Xbox LIVEユーザーは700万人以上、総プレイ時間は約8000万時間で、ゲームセッション数は1億7千回以上にも上る。製品版の購入率は最低で4%、最高で51%で、平均すると約18%。ちなみに購入率ナンバー1は「UNO」とのことだ。今は旧作のリメイクが多いが、北米を中心にLIVEアーケード向けに作られた、オリジナルタイトルの配信も増えつつあると説明された。

またコンテンツの購入状況については、63万件を超える有償追加コンテンツがユーザーによって購入されており、そのうち追加ゲームコンテンツが36万件、ゲーマーアイコンが17万件、デスクトップテーマが10万件としている。無償コンテンツのダウンロード回数は105万件以上だ。なお、これにはXbox LIVEマーケットプレイスでの数字は含まれていないという。このように、鶴淵氏はタイトル配信に加えて、随時その他のアイテムをダウンロード販売していくことで、LIVEアーケードにおいても、ゲームソフト販売だけに留まらない、プラスαの利益が期待できる可能性があるとした。



このLIVEアーケードだが当初はメモリーユニットに収まるように、1タイトル52MBまでという制限が存在した。これが今では150MBまでに拡張されている。また追加でゲームコンテンツを配信することで、実績を3つまで追加可能で、ゲーマースコアも50まで追加可能になった。さらにWindows Vistaとのクロスプラットフォームにより、今後はXbox360とVistaでXbox LIVEアーケードのタイトルが対戦プレイ可能になる予定だという。

また同社はWindows XP/Vista上で、Xbox360用のゲームソフトが誰でも開発できるソリューション「XNA Game Studio Express」を無償提供している。新しくこちらで開発したタイトルについても、LIVEアーケードでの配信に対応した。またXboxダッシュボードもアップデートされており、前述の自動ダウンロード機能や、いまLIVEアーケードのゲームを遊んでいるフレンドを検索したり、お気に入りのタイトルをフレンドに勧める機能、フレンドランキングの閲覧などの機能が加わっている。

その後、鶴淵氏はLIVEアーケード対応ゲームに求められる、ゲームデザイン上の基本的なスタンスや特性などについて解説した。

まず重要なのは「行き詰まらず、誰もが楽しく遊べる」ゲームであること。鶴淵氏曰く「クリエイターの母親でも遊べる」ゲームであることが重要だという。また「ワイワイとみんなで楽しく遊べる」「知識や常識トレーニングなどによる自己啓発」「対戦や協力プレイで複数人と同時に遊べる」「(PCとの)クロスプラットフォームで遊べる」などの項目を上げた。字面だけ見ると、WiiやDSの人気タイトルを連想してしまうが、LIVEアーケードでも基本的な考え方は同じというわけだ。

もっともXbox360ならではの+αも重要だ。たとえば「Xbox LIVEマーケットプレイスへの対応(追加マップ、シナリオ、アイテム販売など)」「Xbox LIVEまたはオフラインでの多人数プレイ」などだ。他に旧作のリメイクの場合でも、ハイデフ映像を活かしたグラフィックの再デザインなどが望ましいとした。さらにLIVEアーケードでは全世界に向けた配信が前提となり、特定ユーザー層ではなく、広く一般的なタイトルであることも求められる。そのため「マニュアル不要で遊べること」が重要条件だとした。もちろん無料で遊べる「お試し版」の実装は不可欠となる。

このほか「Xbox LIVEビジョンカメラ」や「Xbox360ワイヤレスレーシングホイール」、日本未発売だが「Xbox360ビッグボタンパッド」や「Xbox360チャットパッド」など、各種アクセサリへの対応も可能だと説明された。

ただし、LIVEアーケードはPCのシェアウェアなどと異なり、開発にはマイクロソフトとの契約及び企画承認などが必要になる。開発から配信までには、「?Xbox LIVEアーケード担当部門でゲームのコンセプトを検討」「?開発情報の提供、及び仕様の確認(キックオフ)」「?タイトルの開発」「?サーティフィケーション(マスター承認)」「?アップロード」という流れとなり、ほぼパッケージ版と同じプロセスとなる。レーティングにおいてもCEROレーティングによる審査が行われる。



このほか、ゲームソフトの購入や有償コンテンツによる利益はマイクロソフトとのレベニューシェアとなる。一方でXboxダッシュボード上でのバナー広告や、専用ページ、ニュースレターなどのプロモーションが受けられること。またコンテンツ掲載、配信、決済などに関する初期費用は不要というメリットがある。なお、すでにサードパーティ契約を行っているライセンシーは、パッケージと同じくパブリッシャー名義での配信となるが、ディベロッパーに対してはマイクロソフトがパブリッシュする形となる。

国内では中小ディベロッパーの多くが携帯電話でのコンテンツ開発にシフトしているが、ケータイ事情が日本と異なる米国では、LIVEアーケードに対する注目度が高まっている。実際に北米では、パブリッシャーによるタイトルよりも、ディベロッパー開発のマイクロソフトタイトルの数が上回りつつあるという。一方、国内では体力に劣るディベロッパーが多く、そこまでの状態になっていない。

カジュアルゲーム市場が見直されている昨今、LIVEアーケードは全世界のユーザーを相手に、小バジェットで大きなヒットが狙える、優れた可能性を秘めている。マイクロソフトの今後の施策と、開発者の奮起を期待したい。
《小野憲史》
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