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【Wii発売記念】 和のFPS『レッドスティール』インタビュー

ユービーアイソフトから発売されるWii参入第一弾タイトルは日本を舞台に武士道を描いたFPS『レッドスティール』です。Nintendo INSIDEでは開発の初期段階からパリの開発チームと共に仕事をしてきたユービーアイソフト日本オフィスのスタッフにインタビューを敢行しました。

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レッドスティール
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ユービーアイソフトから発売されるWii参入第一弾タイトルは日本を舞台に武士道を描いたFPS『レッドスティール』です。Nintendo INSIDEでは開発の初期段階からパリの開発チームと共に仕事をしてきたユービーアイソフト日本オフィスのスタッフにインタビューを敢行しました。



斎木俊介 ローカライズディレクターとして日本語版の制作を担当
宮田幸子 マーケティング部で本作のマーケティングを担当

―まず最初に簡単に自己紹介をお願いします

斎木ゲームボーイの時代から、任天堂のタイトルには色々関わってきました。ただ、ロンチタイトルで制作に関わったのは今回が初めてですね。

―製作段階から日本とフランスのスタッフは緊密に連携していたと聞いていますが、日本を知ってもらうために苦労した点はありますか?

斎木いえ、特にありません。ただ、このプロジェクトが始まってすぐにパリから日本に取材に来てたんです。日本をマップに使うため、資料用に膨大な写真とビデオ撮影をしました。ただ、その時点で私は細かいゲームの設定は知らなかったんですよね(笑) 日本的な場所ということで、京都の祇園やら嵐山の竹林、築地の魚市場や秋葉原などにつれていきました。そのおかげで、ゲームでは色んな日本的なものが見事にミックスしてしまいました(笑)

―そういえば『レッドスティール』というタイトルにはどういう由来があるんでしょうか

斎木 はじめタイトルの案は、「カタナ」というタイトルでしたが、そこからレッドスティールになりました。レッドは日本の国旗の赤のイメージや、カタナを鍛えるときの真っ赤に燃えた刀剣からスティールは、刀のイメージだと聞いています。

―「フランス人から見た日本」をローカライズする上で難しかった部分はありますか?

斎木 難しいことはあまりなかったです。ただ、できるだけ「開発が表現したいものをそのまま残す」ことを意識しました。正直日本人から見るとちょっとおかしな部分があるのですが、そこを全部修正していってしまうと日本人が作るストーリーや世界観になってしまいます。あえて口を出さずに、「黙って見守る」ことを徹底しました。 開発が終わった後に、開発者から「このゲームの日本はうまくできてる?」と質問されて「ちょっとストレンジだけど、面白い」と答えたら、少しビックリしてましたね。開発は現代の日本を完璧に表現したと思っていたようです。

― では海外版と日本版で言語以外は基本的には同じ内容ということですね

斎木 そうですね。ちなみに、ゲーム開始時のメニューは電光掲示板風になっているのですが海外版でも「日本語」の電光掲示板です。

―ユービーアイソフトとして最初のWiiタイトルということになりますが、ロンチならではの苦労というのはありましたか?

斎木 どのメーカーさんも同じでしょうが、基本的に時間がないことですね。また開発との時差が一番つらかったです。日本の午後4時ごろになると、パリの開発が出勤してくるので、そうなるとPCの前から離れられなくなりました。

―「侍ポイントシステム」とはどのようなものですか?

斎木 侍ポイントとは、簡単にいうと経験値です。侍ポイントをためてあるレベルになると、技が覚えられたりします。レベルの呼称は、海外版とちょっと違います。日本語版はレベルが一番低いと「外人」、そして強くなっていくと「侍」になっていきます(笑)この呼称は、英語版でも開発の初期にはあったんですが、そのうちただの番号になってしまいました。日本語版では、この方が面白いのであえて昔の呼称を採用してます。

―武士道精神という言葉がキーワードのようですが、ゲームではどのような「武士道」が描かれているのでしょうか?

斎木 日本人から見た「武士道」ではないので ゲームをやっても見つけられるかどうか(笑)まあ、それはゲームをやってからのお楽しみ・・・ということで。

―刀を使ったアクションはどのくらいの量が用意されているのでしょうか?

斎木 通常、FPSとしてゲームは進行しますが、途中に刀バトルのイベントが入ります。ゲームが進むと主人公は結構強力な重火器を使えるんですが、それでも一対一の刀バトルでは銃を使わずに、勝負!します。ここは男らしく刀バトルをしなくてはいけないんです。刀バトルは、それなりのボリュームがあります。また、FPSバトルで弾切れになったときなんかは左手の小刀で敵を攻撃することもできます。

―ゲームのボリューム・おおよその総プレイ時間は何時間くらいでしょうか?

斎木 これはプレイヤーがWiiコントローラーにどれだけ慣れているかで変わってくるのですが、 通常は 15〜20時間くらいですね。

―やりこみや繰り返し遊べるような要素はありますか?

斎木 マルチプレイのやりこみや、レベル上げ、新しい武器のアンロックなど、色々あります。

―『レッドスティール』の魅力を一言で聞かせてください

斎木 このゲームのノリを伝えるのは、とっても難しいんですが「今まで見たことのない日本?を舞台に、クオリティの高いFPSが楽しめる」というのが、一番の魅力でしょう。 ※補足として、Wiiコンの性能をフルで堪能出来るという点も大きな魅力です。
宮田

フランスの開発チーム(*1)がWiiのコントローラーを初めてさわった時、「このコントローラーの機能を活かして、どのようなゲームをつくったら面白いか?」というところからゲームが誕生しています。ですのでレッドスティールは、 Wiiのユニークなコントローラー機能をフルに活かしていると言って過言ではありません。 またあえて外国人の視点から、描写した「日本」の設定も興味深いです。

―Wiiについて・Wiiを最初に知ったのはいつごろで、どのような印象を受けましたか?

斎木 実は、かなり前の段階から知ってました。2005年の夏前だと思います。とにかくコントローラーが斬新でしたね。これは今までのゲームとは違うものが作り出せると思いました。

―Wiiの様々な機能、どれが一番魅力的だと感じていますか?

斎木 やはり、コントローラですね。ポインターとアクセラセーション、そしてWiiコントローラーとヌンチャクの組み合わせ。このコントローラで、ゲームプレイはかなり変わってきます。このコントローラじゃないと体験できない!というゲームがこれからどんどん出てくると思います。

―Nintendo World 2006などで試遊台を置いてみて、ユーザーからの反応はどうでしたか?

宮田

Nintendo World2006では、非常に多くの方々に長時間お並びいただきました。ひとり約10分ずつプレイしていただきましたが、コントローラーの特徴上10分ではなかなか操作に慣れることができず、100%面白さを伝えきれていないことをはがゆく思います。ですが体験した方々からは、やりごたえのあるゲームということで、お褒めの言葉を多数いただいております。

―松田龍平さんを起用することになった経緯を聞かせてください

宮田 レッドスティールでは「侍」というストイックな世界観を表現しています。侍のストイックなイメージと、松田龍平さんの役者のイメージが非常にマッチいたしましたので今回お願いさせていただきました。

―実際にプロモーションに参加してもらっていかがでしたか?

宮田 お客様からは「かっこいい」と非常に高い反響をいただいております。

―ユービーアイソフトの任天堂ハードでの今後の展開を聞かせてくさい

宮田 まずは12月にWiiで『ラビッツ・パーティー』と『モンスター4×4 ワールドサーキット』を発売します。その後も積極的にWiiのタイトルを発売をしていきますので、今後の展開にご期待ください!

―最後に発売を楽しみにしていたファンに一言お願いします

宮田 外国人が真剣につくった日本が舞台の新しい感覚のゲームです。是非楽しんでプレイしてください。


【注釈】 *1 フランスの開発チーム: ユービーアイソフトはフランスのメーカーで、本作『レッドスティール』はパリのスタジオで開発された
《土本学》
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