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Developer's Profile 2005年2月22日 18時18分
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2月24日に任天堂から発売されるニンテンドーDS向け『アナザーコード 2つの記憶』の開発を担当しているのは福岡に本拠を置くデベロッパーのCiNGです。公式サイトを見ても開発実績は1タイトルしか書かれてない会社ですが、過去を振り返れば、『アナザーコード』は非常に期待できるアドベンチャーゲームだということが見えてきます。

CiNGの物語を語るに当たって、リバーヒルソフトというメーカーをまず見なくてはなりません。

リバーヒルソフト

リバーヒルソフトはコンシューマーやPCでゲーム開発を行っていたメーカーで、本社は福岡県福岡市にありました。代表作は「マーダークラブ」や「琥珀色の遺言」や「ワールド・ネバーランド」などで、特にアドベンチャーゲームには定評がありました。しかし、度重なるスタッフの独立によって経営が悪化し、2000年からはモバイル向けコンテンツ制作に方針転換を行いましたが2004年6月に破産宣告を受けました。

リバーヒルは2004年3月1日に、運営していたNTTドコモi-mode公式サイトの「発掘! 探検隊」・「分身生活iワーネバ」・「最新CMコマメロ生活」などの運営など一切の業務を株式会社アルティ(althi)に営業譲渡しました。同時に『マーダークラブ』・『琥珀色の遺言』などの権利(もしくはi-mode向けの権利)も譲渡されたようで、その後アルティから新作もサービスインされています。

アルティは元々リバーヒルの運営する携帯電話向けのサイトのゲームを制作する為に設立された会社です。現在代表取締役を務める宮崎慈彦氏は『ワールド・ネバーランド〜オルルド王国物語』のプロデューサーなどを務めた人物で、以前はリバーヒルの社長だった岡一博氏が兼任していました。また福岡開発本部はリバーヒルの入居していたビル(福岡SRPセンタービル/福岡ソフトリサーチパーク)の異なるフロアに入っています。(2000年4月7日設立)。

携帯電話事業から撤退した3ヵ月後の2004年6月、リバーヒルは福岡地方裁判所から破産宣告を受けます。リバーヒルの事業はこの時点で携帯電話向けのコンテンツ制作や運営などに限られていましたので、この期間は解散までの準備期間だったと考えられます。

リバーヒルが破産宣告を受けたと同じく2004年6月にアルティはIT関連グループのアクモスから出資を受けて子会社となります。リバーヒル関連のゲームの権利も受け継ぎ、親が亡くなったあとのリバーヒルのDNAを受け継いでいきます。この時点で社長は現社長の宮崎慈彦氏に交代しています。現在でもアルティは『琥珀色の遺言』などの新作を携帯電話向けに制作しています。

リバーヒルを受け継ぐもの

このように、リバーヒルは既に無い会社ですが、携帯電話向けコンテンツ制作という面では今も生きていると言えます。ではゲーム機向けに開発していたチームはどうなったのでしょうか。リバーヒルが最後に家庭用機向けにゲームを発売したのは2000年3月で、翌4月にはi-modeの公式サイトを立ち上げて携帯向けコンテンツに注力します。

リバーヒルの離散組が設立した会社としては、『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』や『トゥルーライブファンタジーオンライン』を開発したレベルファイブが挙げられます。こちらは主に『オーバーブラッド』や『ドクターハウザー』を開発したチームが中心で、元クインテットのスタッフも多数在籍しているようです。。社長の日野氏も元リバーヒルソフトです。設立は1998年10月です。

そしてもう1つがCiNGです。社長はリバーヒルでゲームデザインなどを手掛けていた宮川卓也氏、そして『J.Bハロルドシリーズ』や『藤堂龍之介』などの企画・シナリオで非常に高い評価を受けた鈴木理香氏が副社長として名を連ねています。創業はレベルファイブとほぼ同じで1999年1月です。

CINGの業務は大きく3つに分けることができます。ゲーム開発、携帯向けアプリ制作、ホームページ制作です。

ゲーム開発では処女作としてカプコンの『玻璃ノ薔薇(ガラスのバラ)』を開発しました。次いで任天堂と共に『アナザーコード 2つの記憶』を制作しています。鈴木理香氏はこの作品で久しぶりに現場復帰したそうです。

次にモバイル向けコンテンツ制作も大きな事業です。公表されている作品はスクウェア・エニックスの「フォトカード☆パラダイス」、マーベラスライブウェア「川のぬし釣り」・「もえたんONLINE」の3作品です。主に開発は東京オフィスで行われているようです。ホームページ制作では地元九州の放送局のサイトや「PRIDE」公式サイトなどを手掛けています。

最後に、CiNGはトーセの子会社になっているようです。2004年度に提出された有価証券報告書(それ以前には記載なし)には「持分法を適用しない非連結子会社のうち主要な会社等の名称  株式会社シング(持分法の適用しない理由)持分法非適用会社は、当期純損益及び利益剰余金等に及ぼす影響は軽微であり、かつ全体として重要性がないため、持分法の適用から除外しております。」と記載されています。また、会長となっている西忠司氏はトーセの事業本部営業推進室長です。

CiNGの開発履歴

ゲーム開発
・玻璃ノ薔薇(ガラスのバラ)(2003年11月6日発売/カプコン)
・アナザーコード 2つの記憶~(2005年/任天堂)
 プロデューサー: 宮川卓也
 COプロデューサー: 吉良悟史(任天堂)
 COプロデューサー: 斎藤伸也
 ゲームデザイン/シナリオ: 鈴木理香
 ディレクター/キャラクターデザイン: 金崎泰輔

携帯アプリ
・フォトカード☆パラダイス(スクウェアエニックス)
・川のぬし釣り(マーベラスライブウェア)
・もえたんONLINE(マーベラスライブウェア)

サイト
・携帯向け格闘技「PRIDE」公式サイト(3キャリア)制作運営
・E-JNN http://www.e-jnn.com/
・冒険王国おもいっきりトムソーヤ http://www.e-jnn.com/tom/
・電撃黒潮隊 http://www.e-jnn.com/dengeki/
・窓を明けて九州 http://www.e-jnn.com/mado/
・株式会社香賀 http://www.kouga.org/
・総合総務研究所 http://www4.synapse.ne.jp/~soumusouken/

公表されてない案件も多数ある模様

会社概要

名称 株式会社シング
英語表記 CING INC.
従業員 28名(平均年齢27歳)
設立 1999年4月22日
資本金 1,000万円
決算期 8月

所在地
・本社
 〒810-0073 福岡県福岡市中央区舞鶴2-1-10福岡ロプロビル3F
 PHONE:092-735-7470  FAX:092-735-7560
・東京オフィス
 〒151-0053 東京都渋谷区代々木1丁目4-9エタニティーマンション和田第三201
 PHONE:03-5333-5467  FAX:03-5333-5468

役員
・取締役会長 西 忠司
・代表取締役社長 宮川卓也
・取締役副社長 鈴木理香
・取締役 城内真保
・取締役 市丸俊彦
・監査役 瓜生隆弘

取引銀行
・西日本シティ銀行(薬院)
・福岡信用金庫(本店)
・福岡銀行(赤坂門)
・国民生活金融公庫

事業内容
・家庭用ゲーム機器用ソフトウェアの企画・制作・販売
・CGコンテンツの企画・制作、映像コンテンツの企画・制作
・ケータイ・ネットワークコンテンツの制作、WEBの制作・運営

沿革
1999年1月 創業
1999年4月 有限会社シング設立
2000年6月 本店移転、資本金を1,000万円に増資
2000年7月 有限会社を株式会社に組織変更
2004年7月 本社移転

(手元に集めた資料では以上が限界でしたが、もっと調べれば興味深い事が沢山ありそうな雰囲気がしました。また、文中にはしたり顔で大嘘を書いている部分がある可能性があります。誤りは指摘ください)



(Article written by Mr.Cube)

過去の記事
Developer's Profile
第16回 n-Space
第15回 株式会社ビバリウム
第14回 株式会社シング
第13回 Matrix Semiconductor
第12回 Kuju Entertainment
第11回 デジペン工科大学
第10回 株式会社朱雀
第9回 ジニアス・ソノリティ株式会社
第8回 株式会社アルファドリーム
第7回 株式会社ユーズ・ビーエムビー エンタテイメント
第6回 任天堂テクノロジーデベロップメント
第5回 レフトフィールドプロダクションズ
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