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【ゲームで英語漬け】第6回『あつまれ どうぶつの森』:"Nook's Cranny"の名前の由来は? 住民紹介編

『あつまれ どうぶつの森』は日本語と英語では住民の名前も口癖もこんなに違いがありました。

任天堂 Nintendo Switch
【ゲームで英語漬け】第6回『あつまれ どうぶつの森』:
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今回は「『あつまれ どうぶつの森』強化キャンペーン」と題して、「語学留学」よりもさらに踏み込んだ名前の由来や“Impressive phrase”、印象的な台詞から英語ローカライズならではの面白さを紹介していきます。

4月はイースター、復活祭の季節です。『あつまれ どうぶつの森』でもイースターエッグ探しが開催されていますね。様々なゲームでも、これにちなんだイベントが催されています。卵はキリストの復活、ウサギは幸運と多産のシンボル。長く厳しい冬が終わり、再び命が溢れる春の訪れを祝うお祭りです。新しい四季の始まりを感じながら新年度をスタートしましょう。

練習問題の解答



先週の問題は「ホモ・ルーデンス」についてでした。日本語においては「暴力や法律や規範ではなく、遊びによって人々をひとつにし、文化を創り、世界を創造する」とあります。ですが、英語版には“but rather through metaphorical acts of play”という記述が加えられていました。遊びの具体的な力、「遊びにおける『見立て』によって」と説明されています。

住人紹介序盤編:意味が分かればもっと楽しい!



■Tom Nook

何かにつけて金を要求してくるTom Nook社長。しばらくしてTimmyとTommyが開くたぬき商店の看板も言語を切り替えると「Nook’s Cranny」となっています。実は「Cranny」は商店ではなく、岩の割れ目を指す言葉です。これだけで意味が通じませんが、これは“Every nook and cranny”という熟語に由来します。物陰から隙間まで、つまり「隅々まで」という成句なのです。隙あらば商売にするたぬきちの座右の銘なのでしょうか。


Impression phrase:We‘ll rush over in two swishes of a raccoon’s tail.

カウンターに座ったら「しっぽを振って」駆けつけますよ! という「喜んで!」をどうぶつ的最上級の表現にしています。あちらにはタヌキがいないので「raccoon」、アライグマということになっているんですね。こういったどうぶつ的な表現は他にも「hand」を「paw」に言い換えるなどがあります。


■Timmy/Tommy

Tom Nookと比べると押しつけがましくなく、フレンドリーかつ丁寧な接客ですね。キャビンアテンダントや百貨店の店員のように、教科書のお手本のようなビジネス英語なので、ここでのやりとりを覚えれば、実際のお店でも通じる英語が身につけられるでしょう。


Impressive phrase:Please don‘t hesitate to ask me for assistance.

「何かありましたらお気軽にお申し付けください」という決まり文句。ビジネスメールの締め言葉にもよく使われるので、覚えておいて損はないでしょう。他にも“What exactly are you offering?”“Excellent purchase!”など頻出の決まり文句を多く使ってきます。「押し売り」のようなTom Nookと違って安心してお買い物が出来そうです。


■Wilbur/Orville

無人島における“One and Only”、唯一無二の玄関口であるドードーエアラインズ。彼らの名は飛行機開発で有名なライト兄弟に由来します。実験時のパイロットがWilbur、地上支援がOrvilleという関係性もそのままで、ドードーエアラインの職にふさわしいネーミングですね。日本語の「モーリー」「ロドリー」はドードーの生息地「モーリシャス島」「ロドリゲス島」およびそれに由来する種族名より。


Impressive phrase:Lifting off November Oscar Whisker.

離島から帰還するときのWilburの言葉ですが、これは「フォネティックコード」という無線で聞き間違いを防ぐための符号です。軍事色の強い『戦場のヴァルキュリア』でも使われていますね。この場合「November」「Oscar」「Whisker」の頭文字、つまり“Lifting off NOW!”ということです。別の場面では“Delta Oscar Delta Oscar is go”と言っていますが、もうお分かりですね?


■Gulliver

しょっちゅう浜辺に打ち上げられている「ジョニー」は、カモメのGullとガリバー旅行記にかけた「Gulliver」と言う名前。ガリバー旅行記でも何度も漂着するので、こちらの方がお似合いかもしれません。「ジョニー」というとなぜか船乗りっぽく感じるのですが、恐らく船歌に適当な人名「Johnny」がよく使われるからでしょう。『アサシン クリード4 ブラック フラッグ』でも「Leave her, Johnny」という船歌が登場します。


Impressive phrase:Sail, fail, wash up and tell the tale.

日本語だとガイジンっぽい口調ですが、こちらは畳み掛けるような言葉遊びの連続で、日本語にはない面白さがあります。細かい意味は考えず、声に出して読んでみるとその楽しさがわかると思います。

覚えておきたい単語集:採取できる生き物あれこれ


生物図鑑に登録される虫と魚だけでも合計160種、化石や貝を含めれば200種類以上、季節限定もあるのでコンプリートをするのは一年がかりになりそうです。身近な生き物を英語で表現できるよう、何度も捕まえて覚えましょう。


  • Pill bug:ダンゴムシ

  • Dragonfly:トンボ

  • Lady bug:テントウムシ

  • Tiger beetle:ハンミョウ

  • Citrus long-horned beetle:ゴマダラカミキリ

  • Dab:カレイ

  • Olive flounder:ヒラメ

  • Red snapper:タイ

  • Barred knifejaw:イシダイ


練習問題:以下の英語ダジャレを翻訳しなさい。



・I caught an old tire! I sure am tired of that!

ローカライズ担当者を常に悩ませるダジャレ。『あつまれ どうぶつの森』では捕獲ジョークの内容が言語によって大きく変わっています。読者の皆様も腕試しにいかがですか? 今回の練習問題は「タイヤ」です。「飽きた」という意味の「tired」をどうするかがポイントで、これをどう上手く処理するのかがセンスの使いどころですね。



※UPDATE(2020/04/13 17:48):本文を一部修正しました。コメント欄でのご指摘ありがとうございました。
《Skollfang》
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