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ゲーム19XX~20XX第8回:平成の世の終わりをかみしめつつ、昭和最後の年となった1988年のゲームを紹介

まもなく「平成」が終わり「令和」の時代が始まろうとしています。ということで今回は、事実上の「昭和」最後の年となった1988年のゲームを取り上げます。

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まもなく「平成」の世が終わり、「令和」の時代が始まろうとしています。では、「平成」という時代が幕を開ける直前はどんな年だったのでしょうか。ということで今回の「ゲーム19XX~20XX」は、事実上の「昭和」最後の年(※1)となった1988年のゲームを取り上げます。

※1:昭和が終わった日は昭和天皇が崩御した1989年1月7日です。

1988年9月19日、昭和天皇の容体悪化が伝えられました。以降、深刻な容体が続いたため、マスコミは天皇の病状を連日こと細かに報道。それにともない、全国で祭などの行事が中止になったり、プロ野球の優勝セールが取り止めになったり、CMのキャッチコピーが変更になったりと、日本全国が「自粛ムード」一色となりました。これは昭和天皇の大喪の礼が行われた翌年の2月まで続き、行き過ぎであるとして社会問題になりました。

9月のソウル・オリンピックでは男子100メートルで優勝したカナダのベン・ジョンソンのドーピング発覚、背泳ぎの鈴木大地の金メダル獲得、男子体操の池谷幸雄・西川大輔の高校生コンビの活躍などが話題を呼びました。また、リクルート社が子会社の未公開株を政治家らに譲渡していた「リクルート疑惑」の発覚、本州と北海道を結ぶ青函トンネルの開通なども大きなニュースとなりました。

映画では清朝最後の皇帝・溥儀の生涯を描いた『ラストエンペラー』がヒット。テレビでは『とんねるずのみなさんのおかげです』、『クイズ世界はSHOW by ショーバイ!!』などが人気となりました。アニメでは『それいけ!アンパンマン』が、この年の10月3日から放映開始。マンガでは和製SFホラーの傑作『寄生獣』、昨年実写ドラマが人気となったヤンキーマンガ『今日から俺は!!』などが連載開始となる一方、黄金期の週刊少年ジャンプを牽引した『北斗の拳』、『キャプテン翼』が最終回を迎えています。

そしてこの年の2月10日、1本のゲームが発売され、一大センセーションを巻き起こしました。ご存知あの国民的人気RPGのシリーズ第3弾です。

ドラゴンクエストIII そして伝説へ…


発売日:1988年2月10日
機種:ファミリーコンピュータ
販売元:エニックス(現スクウェア・エニックス)


『ドラクエIII』を語るとき、発売直後から巻き起こった狂騒曲あれこれに触れないわけにはいかないでしょう。発売日当日は平日だったにも関わらず、新宿や池袋に徹夜組を含む1万人以上が行列を作り、学校をサボった小・中学生が多数補導されたそうです。実は、前作『ドラクエII』の発売時もこうした子供たちのサボりが問題となっており、以降『ドラクエ』などの大作は休日に発売されるのが慣例となりました。

苦労して買ったソフトを脅し取られるといった事件も起こりました。当時のゲームソフトはロムカセットで、いったん売り切れると再販までに少し時間がかかりました。しかも、本作は初回出荷分がわずか数時間で売り切れ。以降も出荷するたびに即完売となる状態が続き、手に入れられない人が続出したため、このような事件が起きたわけです。また、本作を売れ残りの古いゲームやあまり人気のないゲームと一緒にして、少し値段を高くして売る抱き合わせ商法も問題になりました。

一大フィーバーを起こした『ドラクエIII』ですが、ゲームとしても屈指の傑作でした。ゲームの進行状況をセーブできる「ぼうけんのしょ」をはじめとする画期的な新要素を多数導入。なかでも、主人公とパーティーを組む仲間たちの職業や性別を選択したり、「ダーマの神殿」で転職させたりできる、自由度の高いキャラメイキングは非常に楽しく、多くのプレイヤーをトリコにしました。

このようなシステムは『ウィザードリィ』などで、すでにゲーマーにはなじみのものでしたが、そうした面白さを一般のファンにわかりやすく浸透させた手際は、さすがの一言につきます。アレフガルドの謎が明らかになる終盤の展開も涙モノで、今なお本作をシリーズ最高傑作に挙げる人は少なくありません。現在はグラフィックやシステムがより洗練されたバージョンが、さまざまなハード向けに発売されていますが、やはりリアルタイム世代は、このファミコン版が一番グッとくるのではないでしょうか。

実際のヨーロッパやアジアなどを思われる広大な世界、昼と夜の概念の導入、堀井雄二氏ならではの巧みなセリフ回しなども魅力的でした。

現在、プレイステーション4、ニンテンドー3DS、スマートフォンなどでプレイ可能になっています。“ロト伝説”シリーズの公式サイトはこちら

テトリス


発売日:1988年12月
機種:アーケード
販売元:セガ(現セガ・インタラクティブ)


パズルゲームの傑作として名高い『テトリス』。いわゆる「落ちモノパズル」の元祖として大ヒットとなった本作ですが、その成功はセガのアーケード版によるところが大きかったことはご存知でしょうか。実際、このアーケード版がなければ『テトリス』の世界的人気はなかった、と言っても過言ではありません。

ひと目で見分けられるカラフルに色分けされたブロック、これらのブロックを組み合わせて横のラインを揃えて消していくという分かりやすいルール、聞いていて飽きないシュールなサウンドなど、『テトリス』がヒットした要因は多岐にわたりますが、最大の要因となったのは、やはりアーケード版で導入された超シンプルな操作システムでしょう。使用するのはコントロールレバー1本とボタン1個で、レバーでブロックを動かし、ボタンを押して回転させるだけ。いたって簡単で誰でもすぐに楽しめることから、一般のサラリーマンや若い女性をも巻き込む人気となりました。

ブロックを接地させたときにタイムラグがあり、少しだけ動かせるようになっていたことも大きかったと言えます。このシステムを使って、着地の瞬間にブロックをずらしてはめ込むなど、いくつものテクニックが生み出されました。これが本作をさらに魅力的なものにしたことは間違いありません。『テトリス』にはさまざまなバージョンがありますが、現在でも、このセガのアーケード版がベストだという人は、けっこういるのではないでしょうか。


画像はプレイステーション2向けに発売された『SEGA AGES 2500シリーズ Vol.28 テトリスコレクション』収録の移植版。公式サイトはこちら

次のページ:もうひとつの超人気シリーズの3作目も発売
《仁志睦》
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