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『FGO』塩川洋介氏が「京まふ2018」のキャリアアップフォーラムに登壇、ゲーム業界就職希望者へ向けセミナー講演

9月16日、京都市勧業館「みやこめっせ」にて、アニメ・ゲーム関係者によるキャリアセミナーが実施されました。

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『FGO』塩川洋介氏が「京まふ2018」のキャリアアップフォーラムに登壇、ゲーム業界就職希望者へ向けセミナー講演
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9月16日、京都市勧業館「みやこめっせ」にて、アニメ・ゲーム関係者によるキャリアセミナーが実施されました。

これは、西日本最大のコンテンツ見本市「京都国際マンガ・アニメフェア2018」(京まふ)と併催する形で開設された「京都アニメ・ゲーム企業キャリアフォーラム」内のセミナー。ゲームの部には、ディライトワークスの塩川 洋介氏が登壇し、キャリア形成についての講演が行われました。


塩川氏は、ディライトワークスのクリエイティブオフィサーにしてFGO PROJECTクリエイティブプロデューサーを務めています。2000年に旧スクウェアへ入社後、スクウェア・エニックス・ホールディングスやTokyo RPG Factoryにてゲームデザイナーやディレクターとして活躍。その間に携わったタイトルは多岐にわたり、『KINGDOM HEARTS』『KINGDOM HEARTS II』『DISSIDIA FINAL FANTASY』『MURDERED 魂の呼ぶ声』『いけにえと雪のセツナ』などの作品で知られています。2016年にはディライトワークスへ入社し現職に。iOS/Androidアプリ『Fate/Grand Order』を手がける、名物ゲームクリエイターとして活躍中です。

また、今年4月からは大阪成蹊大学芸術学部の客員教授として教鞭を執りながら、全国各地の大学・専門学校でもセミナーを開催するなど積極的に人材育成・発掘活動を展開しています。今回の講演はゲーム業界就職希望者に向けてのキャリアアップセミナーということで、関西の学生を中心に多くの参加希望者が「京まふ」と隣接する会場に集まりました。


セミナー冒頭では塩川氏が自身の経歴を紹介。これまでに携わった作品の一覧や、『FGO』のプロモーションビデオなどが映写されました。「この中に『FGO』プレイヤーはいらっしゃいますか?」という問いかけには、ほとんどの参加者が挙手するほどの人気っぷりを見せていました。

この日の講演テーマは「ゲーム業界を目指す上で“実は”大切なこと」。塩川氏がよく聞かれるという3つの質問を例に、業界への就職希望者に向けた実践的なアドバイスがなされました。

大学生や専門学校の生徒から多い質問だという「学生の内にやっておいたほうがいいことは?」という問いに、塩川氏は、まず「ゲームを山ほど遊ぶ」ことが重要であると回答。参考として自身の所蔵するボードゲームコレクションを紹介する動画を映写。これらはボードゲームを創ることになったときに、その知識を得るために集めたものだそうです。専門の訓練や実習が必要な「技術」に比べて、多くのゲームを遊ぶことで得られる「知識」は、比較的短時間で身につけることが出来ることを強調。学生の内に「知識」をつけておくことで、就職活動を行う上で重要なアピールポイントにもなり、「知識」の面で即戦力になり得ると説明されていました。

この他にも、「ビジネス書を読み込む」ことで人の知見を得て活用できることや、学生の内に見識を広げ「ちゃんと本物にふれる」ことで、自分自身の言葉で物事を語れるようになることが大切であると語られました。


2つ目に挙げられた「業界未経験でもゲーム業界に携われますか?」という質問の回答には、「大丈夫です」と、力強い一言が。クリエイティブなスキルで直接制作へ関わる以外にも、例として「プロジェクトマネージャー」の仕事があげられ、そこにはクリエイターの作業を支える「副委員長のようなスキル」が求められているとされていました。この副委員長的スキルは業界にはいる前にでも身に着けることが出来るとされ、実際に『FGO』のプロジェクト内には業界未経験で転職されてきた方も多くいるということでした。

また、実際の『FGO』開発現場を映した動画が映写され、「プロジェクトマネージャー」の仕事の一部が紹介されました。プロジェクトマネージャーはPMとも呼ばれ、ゲーム開発におけるスケジュール管理やチーム・タスクの管理業務などを担当する役職で、「クリエイターをクリエイティブに専念させる」ことを仕事とする開発者である、と解説されました。ディライトワークスでは独自に「プロジェクトマネージャーガイドブック」を制作するなど、PMの育成に特に力を入れていると紹介されていました。


3つ目の「ディライトワークスではどんな人を求めていますか?」という質問には、「ナンバーワンにこだわる覚悟」と回答。今流行しているものを追いかけても、それは2~3年前から仕込まれたものなので、結果として後追いの開発が完了した頃には既に流行から5年遅れになると。こうした事実から、常にナンバーワンを目指さなければ、勝負の土俵にすら上がれない厳しい世界だと。現在のゲーム業界、特にスマートフォン向けのゲームは常に変化が早いため、先の見通しが重要であることが指摘されていました。

最後に塩川氏は「技術はもちろん、技術以外にもたくさんの大切なことがあり、それらは業界に入る前からでもプロ以上のことが身につけられる。そのために今ある環境を今すぐ活かすということが大切」とコメント。会場の就職希望者にエールを送り、締めくくられていました。

(C)TYPE-MOON / FGO PROJECT
《ひびき》

バーチャル関西の何でも屋さんです ひびき

2012年からインサイドにてゲームライターとして活動して、はや十数年。ちょっと古参気取りの何でも屋。Game*Sparkやアニメ!アニメ!にもたまに顔が出ます。ゲーム・アニメ以外では、ホビーやガジェット、バーチャルYouTuber業界が専門。お仕事お待ちしております。

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