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【インタビュー】3周年を迎えた『駅メモ!』開発に訊く―全国9000以上の駅と50以上のでんこに手作業で属性をつけた

『駅メモ!』の仕掛け人とも言える、シニアディレクター・中山氏と、コラボカフェを担当したディレクター・大沼氏にお話を伺いました。

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【インタビュー】3周年を迎えた『駅メモ!』開発に訊く―全国9000以上の駅と50以上のでんこに手作業で属性をつけた
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モバイルファクトリーが提供するiOS/Android『ステーションメモリーズ!(以下、駅メモ!)』。2017年でアプリ版が3周年を迎え、属性やボイス追加などの大型アップデート、そして初のコラボカフェなどを実施。まさに飛躍の年となりました。そんな『駅メモ!』の仕掛け人とも言える、シニアディレクター・中山氏と、コラボカフェを担当したディレクター・大沼氏にお話を伺いました。

――お二人は、『駅メモ!』にどのような形で関わっているのでしょうか。

中山氏:僕は駅メモ!の運営におけるリーダーとして、今回の3周年イベントのような企画やキャラクターの作成、大きなアップデートの仕様作成などに取り組んでいます。

大沼氏:私はカスタマーサポートなどユーザーさんとのコミュニケーションを中心に取り組んでおり、3周年を記念して行われたコラボカフェにはPR担当という形で携わりました。

――中山さんは学生時代に海外MMORPGに関する攻略サイトを作られていたとか…。

中山氏:はい。オンラインゲームはアクションシューティングからMMOなどをプレイしていました。レベルがカンストしたら辞めるというプレイスタイルで、数年間いろいろなゲームを渡り歩きましたね。その後、攻略ブログを運営したり、海外のMMORPGに日本語の情報がなかったため、プレイしながら自分で翻訳してWikiを作っていました。

――その後、ゲーム業界に入られたのですか?

中山氏:そうですね。ブラウザゲームの開発と運営を手がけるスタートアップベンチャーに新卒として入り、企画、運営、開発など幅広く業務に携わっていました。8ヶ月間その会社で働いた後、モバイルファクトリーに転職し、企画職として『駅メモ!』に携わることになりました。

――大沼さんも実は特殊な経歴があったり…?

大沼氏:私は普通に新卒で入社しましたね(笑)。『駅メモ!』には2014年のリリース時からチームにいて、産休を明けて戻ってきているという状況です。



――『駅メモ!』はアプリ版から3周年ですが、今のお気持ちはいかがでしょうか。

中山氏:僕が入社したのは2016年のはじめの頃ですが、ここ1年ぐらいの間で『駅メモ!』はよりゲームっぽくなりました。それまではかなりツール寄りのサービスでしたが、イベントを開催するなどゲームとしても楽しめるようになってきたので、この流れは進めていきたいと思っています。イベントは、ランキングイベントや020イベントなど初期に比べると5倍ぐらい開催されており、今後も拡大していきたいですね。

大沼氏:私はアプリ版のリリース時からチームにいたので、3周年を迎えられただけで胸がいっぱいです。大きくなってきたからユーザーさんたちとコミュニケーションがとれるカフェイベントや要望が多かったグッズ制作ができ、期待に応えられてよかったなと思っています。

――『駅メモ!』をプレイされているユーザーの傾向について教えてください。

中山氏:『駅メモ!』は、リリース当初から継続率がとてもよく、365日連続ログインされているユーザーさんもたくさんいらっしゃいます。初期のユーザーさんがほとんど離脱しないのも特徴で、順調に右肩上がりで増えていっている印象ですね。



――020の売上規模も大きく、これだけ経済効果が出せるアプリもあまりないですよね。

中山氏:020ビジネスに関しては、2016年度はモバイルファクトリーのサービス全体で約15億円の経済効果を生み出すことができました。『駅メモ!』がサービス開始したばかりの頃は取り組みの数も多くはありませんでしたが、最近は色々なところと取り組みが出来るようになりました。

大沼氏:イベントに参加されたユーザーさんからは、「『駅メモ!』があったから楽しかった」というお声も挙がっていました。

中山氏:『駅メモ!』独自の新駅イベントも夏にとても盛り上がっていて、1ヶ月で1300駅以上訪れた方が2000人を超えたり、現在日本国内の駅は9300駅ぐらいですが、全国の4分の1以上の駅を訪れた方も1ヶ月で100人を超えていたりしていますよ。

――イベントの開催によって地域に還元されている部分はありますが、ゲームには還元されているのでしょうか?

中山氏:O2Oイベントは地域を盛り上げようというのが目的の一つなので、あまりゲームの売上を意識してはいません。ゲームを遊んでくれているユーザーさんにはイベントとして楽しんでもらい、地域の人たちには『駅メモ!』のことを知ってもらえたら良いなと思いながら実施しています。また、マネタイズはガチャよりアイテムで行っていますね。



――それでは、3周年記念で行われた「駅メモ!カフェ」やグッズについて、感想を教えてください。

大沼氏:駅メモ!カフェは、もともとゲームの中だけではなく、リアルな場での体験を提供したいなという思いがありましたし、ユーザーさんからの声もありましたので開催に至りました。関西限定で販売されていた駅弁をイベントでも提供できるようにしたり、今まで未公開だったキャラクターのラフ等を公開できるように調整したり、記念イベントを実施するにあたってユーザーさんさんに満足してもらえるものを詰め込みました。

中山氏:キャラクター同士の設定なども、制作する時点でかなり作り込んでいるのですが、中々表に出す機会がなかったので、よりユーザーさんに楽しんでもらうためにメモリアルBOOKなどにまとめて公開しました。

大沼氏:昼と夜の二部制で、客層も部によって違うのですが、昼夜どちらも盛り上がっていましたね。ユーザーさん同士にコミュニケーションをとっていただきたかったので、トレーディング要素のあるグッズ配布も行いました。リピーターの方も多く、ひとりでいらしてもコミュニケーションをとりやすい空気もできていたと思います。

――カフェイベント実施にあたり、苦労した点はありますか?

大沼氏:すべてが初めてだったので、とにかく不安がありました。ユーザーさんに喜んでいただけないと意味がないので、何が喜ばれるのかすごく考えました。一番人気のグッズはアクリルスタンドで、クッションもあまりたくさん作れなかったのですがとても喜んでいただけました。



――マスコットキャラクターの美子(よしこ)さん関連のグッズも多く、どれもとても可愛らしいデザインでしたよね。

大沼氏:美子さんは、当初の想定よりも『駅メモ!』のアイコン的なキャラクターとして定着しています。今回のイベントでもクッションやスマートフォンケースだけでなく、駅弁にも美子さんのデザインが入っていたりと随所に散りばめていました。

――『駅メモ!』はデザイン面にも個性があり、シンプルでもこだわりの感じられるデザインが見受けられますが、意識しているポイントはありますか?

中山氏:もともとがツール的なアプリとして始まっているので、出来る限りシンプルに作られています。ライフログ要素がとても重要なアプリなので、それを邪魔しないようにすることも重要です。また、デザインに関しては電車っぽさを意識していて、上が電光掲示板になっていたり、バナー表示は電車の開閉ドア上部にあるディスプレイをモチーフにしています。

大沼氏:開発スタッフの人数が増えても、昔からのファンに楽しんでもらえるように電車っぽいデザインは一貫して続けていますね。

――それでは、ゲームについて伺います。まず、1000日記念でフレンドチケットを1000枚配布されていましたが、どういった経緯で行われたのでしょうか?

中山氏:せっかくの1000日なので、ユーザーさんに還元してお祭りにしたいと思って1000枚配布する運びとなりました。フレンドガチャにはいくつかの種類があるのですが、一度にチケットを10枚も100枚も使うような、普段は中々引くことのできない宝くじのようなものもあって、せっかくならそれを引いてもらいたいなと。

――大型アップデートについて、9月末に属性が実装されましたが、ユーザーさんの反響はいかがですか?

中山氏:最初はネガティブな反応が来るかと思っていたのですが、とても好意的に受け入れられています。属性の使用状況もデータで見ても想定どおりに使っていただいています。また、新規の方にも楽しめるように、駅のリンクを長い時間保持できなくてもでんこの育成が出来るように機能の追加や修正を進めています。

――属性を実装した理由はどこにあるのでしょう。

中山氏:元々、でんこはそれぞれ関係性の深い場所が設定されているのですが、それをゲームの中で表現できてはいませんでした。そこで、せっかくの設定を活かすためにも、実際にでんこと関係性の深い場所に行った時には少しメリットがあるほうが良いなと思っていて。それが駅とでんこの属性が「マッチ」したときには普段より多くスコアが獲得できるという形につながっています。
また、実際に電車に乗って移動をしていると、見える景色が変わっていき、それがお出かけ気分を高めてくれますよね。そうしたものをゲームの中に実装できないかと考えていました。そこで、移動しながらチェックインしていると、移動に合わせてだんだんと変わっていくものとして、最終的に属性という形に着地しました。

――全国すべての駅と登場するでんこに属性を付ける作業は、とても大変だったと伺いましたが…。

中山氏:そうですね。ホーム数の調整を含めて、全部人力で行っているので大変でした(笑)。属性が偏らないようにしつつ、でんこ同士の関係値を重視して設定しています。仲がいい設定なのに属性の相性が悪いといけませんからね。このアップデートは当初は夏に実装する予定だったのですが、おでかけシーズン真っ只中にメンテナンスを実施することはユーザーさんへの負担が大きいと感じたため、連休やランキング形式のイベントがない時期にずらして機能のリリースをしました。



――ついにボイスも追加されましたが、狙いについて教えてください。

中山:一番最初に決まっていたのは、今年は『駅メモ!』にとって"飛躍"の年にしよう、というテーマでした。そこで、今までずっと取り組めてこなかったものに挑戦していこうと。
これまでも『駅メモ!』には「でんこなはなし」という形でキャラクターそれぞれのストーリーはあったのですが、「奪取er協会とマスター」の関係を描くものがありませんでした。そこで新たにメインシナリオというものを追加してこれまで出していなかった設定など様々なことを公開していこうと考えました。その中の一つとして、シナリオ自体のリニューアルも込めてキャラクターボイスの追加を実施することになりました。

――今後予定されているアップデートはありますか?

中山氏:いまは部分的に対応していますが、登録されていない廃駅やケーブルカーやロープウェイを追加したいと思っています。

また、初期はツールよりに作られていた駅メモ!も、この1年でだいぶゲームっぽくなってきているので、そのギャップを埋められるようにUIの調整などにも取り組んでいきたいです。


――最後に、『駅メモ!』ファンの方にメッセージをお願いします。

中山氏:サービス開始して3周年というとゲームとしては長いですが、『駅メモ!』はまだまだこれからだと思っています。ゲームとしての楽しさにくわえ、『駅メモ!』独自の駅を集めたり、ライフログ要素を拡張していき、幅広く楽しめるものを目指したいですね。

大沼氏:カフェを皮切りにリアルイベントも実施したいですね。また、お出かけを楽しくするという『駅メモ!』のコンセプトを崩さないように、2000日記念で2000枚のフレンドチケットを配れるようにがんばっていきます。

――ありがとうございました!

《編集部》
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