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【特集】「鉄血のオルフェンズ」河西健吾&細谷佳正インタビュー!彼らが語るキャラクターと作品の魅力とは

新世代のガンダムとして注目される『 鉄血のオルフェンズ』。主人公の三日月とオルガのドラマも作品の魅力だ。三日月役の河西健吾さんとオルガ役の細谷佳正さんに作品やキャラクターについて伺った。

その他 アニメ
(C)創通・サンライズ・MBS
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2015年10月から放送開始した『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』が、世代を超えて人気だ。ガンダムらしいメカニック、骨太なストーリーで視聴者をぐんぐん引っ張る一方で、長井龍雪監督、シリーズ構成・岡田麿里による演出は、新しい時代を感じさせる。
伊藤悠のキャラクターデザイン原案、千葉道徳のキャラクターデザインで描かれたキャラクターも本作の魅力のひとつだ。固い絆で結ばれた寡黙な主人公の三日月・オーガス、リーダーであるオルガ・イツカ。そして二人を取り巻く鉄華団を中心とした個性たっぷりの満面。
そんな作品について三日月・オーガス役を演じる河西健吾さん、オルガ・イツカ役の細谷佳正さんに伺った。『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』のキャラクター、作品の魅力は何なのだろうか?
[取材・構成=数土直志]

『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』
http://g-tekketsu.com/

■ 演じる側から見た三日月とオルガ

--今回、おふたりがそれぞれ三日月・オーガス、オルガ・イツカを演じることになったきっかけを教えてください。

細谷佳正さん(以下、細谷)
オーディションでしたね。

河西健吾さん(以下、河西)
そうですね。

細谷
オーディションではまず原稿とキャラクターの表を頂くんです。そこには登場人物がいっぱいて、人間関係とかが書いてあります。
僕は今回は4キャラクターを受けさせて頂きました。河西君はどうでしたか?

河西
僕は2キャラでしたね。三日月とユージンを受けさせてもらいました。

--オーディションを経て三日月役が決まった訳ですが、決まった瞬間はどういった気持ちでしたか?

河西
事前にマネージャーからは「最終選考まで残ってるよ」と伺っていて、そこから2、3週間空いた時にマネージャーから「決まったから。これからよろしく」と電話を受けました。嬉しいの一言で片付けるのは難しいですが「とにかくやったぞ!」と。
小さい頃から見ていたガンダムですから、それに関われ、しかも主役もやらせて頂けるのは、とても光栄ですから。

--三日月は寡黙なキャラクターなのですが、そうしたなかで工夫されているところはありますか?

河西
音響監督からは「すごくクールな役柄だから」と言われました。最初少しボソボソっとしゃべるくらいのイメージで作っていったんです。ただやり過ぎてしまうと「そこはもうちょっと声出して」と、逆に声を出しすぎると「そこは抑えて」みたいなところがあります。本当にミリ単位のさじ加減でディレクションを受けました。


--逆にオルガは説明する立場でもあり、能弁です。状況を引っ張っていくキャラクターにも見えます。

細谷
“外枠”な感じしますね。オルガはCGSで働いていてクーデリアを地球に送り届けてくださいという任務を受けるのですが、CGSの大人たちに裏切られたことをきっかけにクーデターを起こします。ただ状況引っ張るというと、とても主人公ぽく聞こえるのですが、そういう感じではありません。僕が思うのは天才と努力の人ですね。三日月が天才だとしたら、オルガは努力の人です。

--オルガは合理主義で潔さもあります。そうした考えに共感するとか、あるいは俺とは少し違うなといった気持ちはありますか?

細谷
自分と似ているというのはないですね。ただ役を作っていく上で、すごく好きになれたキャラクターです。自分の中でキャラクターを素敵にしていきたいな、というのはずっとありますね。

--河西さんはどうですか。三日月は、バッバッと人を殺すシーンもあります。三日月にもある意味で潔さがあり、ちょっと怖いところもあるんですけど。

河西
僕もすごく面倒臭がり屋で、「もういいや」と思ったことに対してはバサッと捨てたりとかはありますね。潔いという言葉が合ってるのかは分からないですけど、そういうところは似てるかなという気はします。



■ それぞれの意志でまとまる組織が鉄華団

--作品の大きな部分で三日月とオルガの強い絆がありますが、河西さんから見たオルガはどういった存在ですか?

河西
三日月は小さい頃からオルガと付き合ってきて自分の世界を作り出してくれた人なのでしょう。そのなかで生きる手段として人を殺すとかもやらなくちゃいけないだと。
作中にも「オルガの意地のおかげで俺たちも夢が見れてる」とあります。オルガが引っ張ってくれてるからこその鉄華団と僕には思えます。

--鉄華団のような絆で団結する組織、チームについてはどう感じられますか?

河西
三日月自身は、「友情!」では動いていない気がします。最初はCGSに属していて、そこに子どもだけの隊があって、寝食を共にし、仕事を一緒にする仲間です。すごく大事にも思っています。
ただオルガに昔言われた「死んだやつには死んだあといつでも会えるんだから、今生きてるやつが死なないように精一杯出来ることをやれ」というところ。たぶん死んでしまった者よりも生きている者に対しての想いに重きを持っています。

--細谷さんはオルガと三日月の絆や、鉄華団の団結に対してどうお考えですか?

細谷
それぞれの意思でまとまっている組織に憧れはあります。オルガは「こうするぞ」という時に強制的に皆を従わせる訳じゃない。彼のカリスマ性、彼ならやってくれるだろうという信頼感から皆がついてくる。ついてこさせる訳でなくて、ついて行きたくなる人、これにはすごく憧れがあります。
ユージンが先頭切って小惑星にアンカーを打ち込んで、ピンチを乗りこえるシーンがあったのですが、最初はオルガが自分でやろうとします。それをユージンが「てめぇは大人しく座ってろ。大将っつうのは、でっかく構えとくもんだろうが」と言う。ユージンがそれをやり、それを皆が信じる。強制しているチームではないことで、皆がまとまるんだと思います。

■ 名瀬との出会いで変わったオルガ

--第13話までのなかでターニングポイント、キャラクターの変化になったシーンはありますか?

細谷
印象に残っているシーンは、CGSでクーデターを起こした時に、皆で大人たちに睡眠薬入りのご飯を食べさせて、声のデカいヒゲのハエダを脅すシーンですね。あれが一番。それまで「何だコイツは」と思っていたから、そいつをコテンパンにのせたのは非常に楽しかったですね。

--その前の話数でフルボッコされていただけに爽快ですよね。

細谷
そうなんですよ。仲間のために耐えていたと思うんですよ。殴られても「俺だけでいいでしょう」と冷静になる。それまでは動けなくて、「さぁクーデターだ」となった時に思いっきりやれたのはすごく印象に残っています。
オルガはそこから加速していった感があるんです。自分がリーダーになって皆を引っ張って行かざるを得ない。それに彼の中には三日月が自分をどう見てるかも何となく感じていて、セリフの中にも「(三日月の前では)いつだって最高に粋がって、カッコいいオルガ・イツカじゃなきゃいけねえんだ」とあります。


--ターニングポイントはどうですか?

細谷
オルガの場合は、名瀬と出会ってからじゃないですか。名瀬と会うまでは遊んでなかったと思うんです。とにかく任務を全うして、クーデリアを地球に送り届けると。目的を達成するためには絶対に負けがあってはならないという余裕のないストイックな旅路だったと思うんです。
三日月もオルガも大人を大人と思ってないからクーデターが出来るし、大人がどんなキレイな言葉を使っても「こいつ舐めてんな」というのは分かる。ただ、名瀬には今までにない懐の深さがあり、彼を信頼しようと。オルガは名瀬にどうやって戦艦内の女性クルーたちのメンタルを保ってるか聞くんですね。それは信頼してないと出来ないと思います。オルガの視野が広がったと思います。

--ちょっと成長した感じですか?

細谷
成長という言い方が正しいかは分からないです。ただ、今までにない選択肢ができたと思います。それが皆を連れて歳星に遊びに行くとか。今までは任務に真面目すぎるところがあったから。

--ちょっと張りつめた感じですね。

細谷さん
そうそう。だからきっと無駄なものを買わなかったりもしたんでしょう。それが歳星に降り立って、皆で盛大に飲み食いして。さらに女遊びにくり出す仲間たちまでいたりだとか。年少の子どもたちにはお菓子を買い与えたりとか。家族のために何かしようと考えて、オルガは変わったと思う。人を信じるようになったんだと思います

--人間関係も広がっていきます。

細谷
それまではユージンはオルガのこと気に入らなかったわけです。オルガも面倒臭いなという感じでしたが、お互いに信じ始めている。それは名瀬に会ってから影響されたのが非常に大きいと思います。

■ 少しづつ変化する三日月、でも大元は変わらない

--河西さんはどうですか?三日月が変わったポイントはどこにあると思いますか?

河西
行動はずっと一緒なんです。オルガに何かやって欲しいと言われたらそれをやる、敵が攻めてきたら仲間たちを守るために出撃する。
その中で少しずつ自分のできることを見つけはじめています。第6話でクーデリアから字を教わったりとか。そこで初めて人を殺すといった手段じゃなくて、自分の夢だった農場がもしかしたらやれるかも知れないと考えます。字を教えるよというクーデリアに対して、「オレ、やってみようかな」って。ちょっとした変化がそこでありました。
ただ三日月の大元は変わっていなくて。吸収したけれどブレはないと僕は感じます


--だんだん柔らかくなってきたかなという印象はあるのですが、それは演じている時に感じられますか?

河西
たぶんそれは、環境が変わってきたからだと思います。これまではずっと空気が張りつめて、臨戦体勢を取っていたんじゃないかな。
それが、クーデリアと出会い、鉄華団を立ち上げて、名瀬やタービンズの人たちに出会ったり、そして戦闘をずっとするわけでもない、ふっと息を抜く瞬間が、物語が進むにつれて増えていった結果なんだと思います。

--三日月とオルガはこれからまだまだ変わっていくと思いますか?

細谷
変わりますよね。絶対。ストーリーには何らかのドラマがつきものだから。それが起こることによって変わっていくはずです。これからも先は長く、どんどん盛り上がりますからね。変わっていくんじゃないですかね。

河西
そうですね。まだまだ変わっていくと思いますので、引き続き『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』を応援していただければと思います。


『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』
http://g-tekketsu.com/
Blu-ray&DVD 2015年12月24日発売
Blu-ray 特装限定版: 3,800円(税抜) 
DVD: 2,800円(税抜)
発売・販売元: バンダイビジュアル

「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」河西健吾、細谷佳正インタビュー-三日月とオルガと鉄華団を語る-

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