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【そそれぽ】第128回:骨太ストーリーと安定の脱出でコスパ良し!『超科学脱出 ギア・ディテクティブ』をプレイしたよ!

任天堂 3DS

アドベンチャーパートで物語を読み進める
  • アドベンチャーパートで物語を読み進める
  • 探索パートで超能力を駆使して密室から脱出
  • 絞られた登場人物で狭く深く描かれるストーリー
  • メモ表示がめちゃくちゃ便利
  • 指定した過去の時間を見て脱出のヒントを探せ!
  • タッチ操作で直感的な探索
  • 主人公“京介”の超能力が物語と脱出のカギとなる!
  • 選択肢によって物語の展開も変化?
インサイドをご覧の皆さま、こんにちは。そそそこと津久井箇人です。皆さんのゲームライフを充実させるゲームプレイレポート、第128回を迎えました【そそれぽ】のお時間です。

「超能力」に憧れたことってありませんか?透視や念力、テレパシーなどなど、さまざまあると思うのですが、よく考えるとスマホ1台持っているとけっこうな超能力が使えるのとほぼ同義なんですよね。透視は厳しいとしても、家電は動かせるし、離れた人と会話できるし、人間の不可能を可能にする、実は未知なる恐ろしい機械ですよ、スマホ。逆に言えば、スマホが「超能力」の代替を果たしてしまっている限り、人間の超能力は目覚めにくいのかもしれませんね。うーん、ちょっと残念!



というわけで、今回プレイするのはインテンスのニンテンドー3DSダウンロードソフト『超科学脱出 ギア・ディテクティブ』です。


数多くの「脱出ゲーム」の開発を手掛ける同ジャンルの老舗、インテンス自らがが手掛ける『超科学脱出』シリーズの第2作。「アドベンチャーパート」と「探索パート(脱出ゲーム)」から構成されていることが特徴らしいのですが、筆者は第1作の3DS DLソフト『超科学脱出ストーリー ~絶海の豪華客船~』をプレイしていないので、どんなゲームなのかはぼんやりとしかわかりません。アドベンチャーゲームはけっこう好き、脱出ゲームは嫌いじゃないけどちょっと苦手な筆者にとって、プレイ後にどんな感想を持つことになるのか、全くイメージが湧きません。ならば、やるしかないじゃない!それでは、早速プレイしていきましょう。


◆『超科学脱出 ギア・ディテクティブ』ってどんなゲーム?



■テキスト系ADV+脱出ゲーム+超能力=超科学脱出
ジャンルとしての「脱出ゲーム」というと、パズルや推理などの「謎解き」をすることで閉じ込められた部屋からの脱出を目的とするアドベンチャーゲームを指します。ストーリーは「全くない」もしくは「ほとんどない」ことが多く、謎解きゲームの世界観のエッセンス程度に留まることがほとんどです。

一方、本作がただの「脱出ゲーム」と異なるのは大きく分けて2点。テキスト系アドベンチャーによる物語をガッツリと楽しみながら、その流れで閉じ込められた部屋からの脱出を目指す「強いストーリー性」と、ストーリーの主軸でもある「超能力」を謎解きに使う「異能力使用のゲーム性」です。「超能力」といっても、本作や『超科学脱出』シリーズのそれは能力に制約があり、それが「脱出」の“味”になっていたりもするのですが、このあたりは後述します。

■アドベンチャーパートと探索パート
物語を読み進める「アドベンチャーパート」と、閉じ込められた部屋からの脱出を目指す「探索パート」の2つのパートで構成されています。「アドベンチャーパート」は、自身の行動を決めたり、選択肢を選んだりと、物語の分岐まである本格的なもの。「探索パート」では、閉じ込められた部屋からの脱出を目指す謎解きを行います。

■前作未プレイでもほぼ問題なし
前作にあたる『超科学脱出ストーリー ~絶海の豪華客船~』と世界観を共有している本作。筆者は前作未プレイで本作をプレイしたのですが、物語が直接関係しているわけではないので、特に問題なく楽しめました。ただし、共通の企業や人物名が出てくるようなので、前作を知っていると、より物語を楽しめるような部分はあるようです。


◆洗練された世界観とゲームインターフェイス



■絞り込んだ登場人物で狭く深く
本作でメインとなる登場人物は主人公“京介”を含めて4人。そのおかげで、非常にシンプルな人物関係で物語が進み、世界観こそ大きいものの、狭い範囲で深い話が描かれるため、登場人物たちの思いや考え、性格などが自然と“入って”きます。

■制約のある「超能力」
「脱出パート」でプレイヤーが使える超能力は「過去視」。5日前までの過去に遡って、その場所の状態を確認したり、少しだけ状況を変えることが可能です。現状だけではわからない謎が過去の情報を見て解けるようになったり、過去に起きた出来事を起きないようにすることで現状をわずかに変化させたりと、制約のある中で工夫して、「現在、閉じ込められている自分」の脱出への糸口を作り出します。

また、この「超能力」こそが物語全体の鍵になっていたりもするのですが、このあたりはネタバレにつながっていくので割愛。決して便利なだけではない「超能力」が、物語でも脱出でもパンチの効いたエッセンスになっています。

■思ったところで勝手に「メモ」してくれるありがたさ
「脱出パート」では、重要な情報を文字で手に入れることがあります。そういった際、本来手書きでメモを取らなければならないような部分を、本作では「メモ」として勝手にゲーム内で残ってくれて、いつでも確認、もしくは表示しっぱなしにできます。「メモ取りたいなぁ」と思った部分が、ドンピシャで「メモ」になるので、本当に便利。特に「何時に○○した」みたいな情報は、本作の「超能力」においても非常に重要な情報のため、これがパっと見られるのはゲーム的にもスムーズでありがたい限りです。


◆気になったところ



■アドベンチャーパートの比重がかなり大きい
比率としては「アドベンチャーパート」8割、「探索パート」2割ぐらいで、アドベンチャーゲームの要素として脱出ゲームがあるといった構成。アドベンチャーゲームの一部に脱出ゲームが組み込まれているといった印象で、もっと「脱出ゲーム」(ジャンル的にはやや苦手 笑)を覚悟していた筆者的には少し拍子抜け。アドベンチャーパートで繰り広げられる物語は非常にしっかりしているので、決してゲームとして問題があるわけではありませんが、タイトルからも彷彿させられる「脱出」をメインで楽しみたい人は、ちょっとだけ注意が必要かもしれません。

■探索パートの難易度がやや高め
あまり比較できるほど、ほかの「脱出ゲーム」をプレイしておらず、あくまでも個人的な印象でしかありませんが、「脱出パート」の難易度がやや高めに感じました。「超能力」を使うことで脱出するために必要な行動が複雑になっているのは大前提ですが、ヒント機能にあたる「考える」によってもらえる情報が「そんなのわかっとるわい!」というところ止まりのモノしか与えられず、あまりヒントになっていない印象でした。

ただ「脱出ゲーム」が苦手な筆者でもなんとか無事脱出できたので、大きな問題ではありませんが、前述の通り、本作はストーリーが非常に重視されているため、盛り上がってきたところで足止めを食らうようなもどかしさを少し感じてしまいました。ストーリーを楽しみたい人向けに、せめてもう少しスムーズに脱出ができるようなヒントをくれても良いのに…と、思ってしまいました。

■チャプター選択が大分類すぎる
チャプター選択があるものの、全体で4つ(プロローグ含めて5つ)にしか分かれておらず、細かなシーン選択などもできません。特に2周目などの周回プレイで物語の分岐を楽しもうと思うと、テキストを飛ばすこともできますが、選択肢を選ぶ物語の分岐の鍵になるであろう部分も飛ばしてしまうため(前回の選択と同じになる)、結局ほぼすべてやり直す状態になります。このあたり、せっかく搭載されているチャプター選択なのに、周回プレイヤーにあまり優しくないように感じました。

■用語や固有名詞が多いのにフォローが少ない
専門的な用語や、本作、あるいはシリーズの固有名詞がかなり多く登場します。しかし、その説明はアドベンチャーパートでサラっとされるだけで、「これは何だったっけ?」みたいなときにパっと確認ができないのが少しもどかしかったです。すぐ開ける用語辞典のようなモードがあったりしたら嬉しかったのですが…。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

◆総評


どちらかと言えばアドベンチャーゲーム好きにオススメ!
ワンコインとは思えない完成度とやり応え!



500円で買えるゲームとは思えない骨太なストーリーと、完成度の高い脱出ゲームが楽しめる良作です。脱出ゲーム(探索パート)の楽しさはインテンス製なので折り紙付き。それに加えて、しっかりとしたテキスト系アドベンチャーゲームを楽しめます。

「アドベンチャーパート」で展開するストーリーは、複雑な用語や固有名詞が飛び交うため、理解するまでにやや苦労するものの、一度飲み込めてしまえば全く問題なし。登場人物たちの関係もシンプルにまとめられていてわかりやすいです。途中あらわれる選択肢も飾りではなく、しっかりと物語に影響し、その結果によって物語が変化する要素も「よく入れてくれた!」と褒め称えたいです(笑)。

「探索パート」は、超能力「過去視」を使うため、複雑さが増している分、必然的に考える要素が増え、難易度が高まっているとも言えますが、乱雑に難易度が上がっているような理不尽さはありません。自動的に情報を残してくれる「メモ」機能は便利ですが、「考える」によって与えられるヒントが少なく、「難しい」と感じた人への救済要素がやや小さめに感じました。

テキスト系アドベンチャー主体で分岐ありということで、周回プレイをしたいところですが、周回プレイに便利な要素がほとんどないことが唯一残念な部分。やり込み派はちょっと苦労しそうです。

【こんな人にオススメ】
・テキスト系アドベンチャーゲームが好きな人
・複雑な謎解きが好きな人
・前作プレイ済みの人
・コストパフォーマンスの良いゲームを探している人

【こんな人はちょっと気をつけて】
・「脱出ゲーム」として大きく期待している人

筆者はひとまずエンディングを1回見るところまでプレイしたのですが、総じてコストパフォーマンスの良いゲームであると感じることができました。基本的な部分がすごく遊びやすくできていて、前作をプレイしていなくても独立したゲームとしてしっかり楽しめるところも好感です。脱出ゲームが好きな人にもオススメですが、どちらかというとテキスト系アドベンチャーゲームが好きな人の方が向いているかも(脱出ゲームに抵抗がなければ!)。


【そそれぽ】第128回、いかがでしたでしょうか?ひょっとして、今年の【そそれぽ】ってあと1回じゃないです??ヤバい!何がヤバいかわからないけどヤバいっす!!次回もどうぞお楽しみに!


『超科学脱出 ギア・ディテクティブ』は、好評配信中で価格は500円(税込)です。

(C)2015 INTENSE


■筆者プロフィール
津久井箇人 (つくいかずひと) a.k.a. そそそ

作・編曲家・ライター。物心がつく頃にはMSXで『グラディウス』をプレイしていた無類のゲーム好き。ゲームを紹介するブログ記事が評価され、2011年からINSIDEでニュース原稿執筆・ライター活動を開始。レトロゲームから最新ゲーム、戦略シミュレーションゲームから格闘ゲームまで、幅広いジャンルのゲームをプレイ。

Twitter:@sososo291
ブログ:sososo activity

トップページ/アイコンイラスト:ウミネコ
《津久井箇人 a.k.a. そそそ》

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