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『アサシン クリード シンジケート』プレイレポ―シリーズ最高峰の爽快感と姉弟の熱い物語

2015年11月12日にPS4/Xbox One/PC向けに発売された、ユービーアイソフトのステルスアクションゲームシリーズ最新作『アサシン クリード シンジケート』のプレイレポート記事です。

ソニー PS4
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『アサシン クリード シンジケート』プレイレポ―シリーズ最高峰の爽快感と姉弟の熱い物語
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2015年11月12日にPS4/Xbox One/PC向けに発売された、ユービーアイソフトのステルスアクションゲームシリーズ最新作『アサシン クリード シンジケート(Assassin's Creed Syndicate)』。19世紀産業革命期のロンドンを舞台に、プレイヤーは双子のアサシン、弟のジェイコブ・フライと姉のエヴィー・フライとなり、テンプル騎士団ロンドン支部長のクロフォード・スターリック、ロンドンを牛耳るギャング「ブライターズ」と戦いを繰り広げていきます。工業が発展したことで鉄道や蒸気船などの交通集団が登場し、この時代のテクノロジーを活かした新装備「ロープランチャー」が追加されるなど、新しい趣きも見られます。本作をゲームクリアまで進めたプレイレポートを、今作ならではの魅力や過去シリーズと比べた特徴も交えながらお届けします。

■程よいメインストーリーのボリュームと充実のサイドイベント



今作ではテンプル騎士団とアサシン教団というシリーズお馴染みの組織対立だけでなく、労働者と貴族、ギャング同士の抗争など、様々な組織や立場の対立が描かれているのが特徴。無鉄砲でやんちゃ坊主の弟と、慎重で真面目な姉という性格の違う双子の姉弟アサシンを操作するため、それぞれのパートで潜入方法やキャラクター同士のやりとりが異なり、2つの作品をプレイしているような満足感が得られました。姉弟間のちょっかいの出し合いも可愛くて、見ていて微笑ましい気分になります。

ゲームボリュームについては、メインストーリーは『アサシン クリード ローグ』以上『アサシン クリード ユニティ』以下のボリューム感。各シーケンスごとに「馬車のダメージを50%以下に抑える」、「警官を殺害しない」といった色々なチャレンジ(目標)が提示されるため、同じ目的でも新鮮味があります。重要人物の暗殺シーケンスでは、ユニークキルルート、潜入ルート、協力ルートなどいくつかのルートが提示され、建物内に潜入できるエントリーポイントも表示されるので、自分でどうやって攻略していくのか考えながらプレイすることができました。また、シリーズ未プレイのユーザーには、攻略の方法が提示されているため、ミッションをテンポよく進められます。

気になった点は、姉弟のアクションに大きな違いがないこと。エヴィーはステルス系、ジェイコブはバトル系と獲得できるスキルに差があり、見た目はもちろん細部までモーションが異なるものの、基本的な操作や装備できるアイテムは同じなので、それぞれの個性をあまり感じられませんでした。『アサシン クリード III レディ リバティ』にあったような、ドレスルームでのペルソナ変更システムなどの特徴あれば、よりキャラクターを活かした潜入やアクションが行えたはず。

こうしたメインストーリーの他に、エリアを制圧していく「テンプル騎士狩り」や「児童解放」といったサイドミッション、ダーウィンやマルクスなど歴史に名を残す偉人との物語「ロンドンストーリー」、「ファイトクラブ」「馬車レース」など繰り返し遊べる協力者アクティビティまで、サイドストーリーも大変充実しています。これらは仲間を引き連れて行ったり、電気爆弾や煙幕を駆使して1人でこっそり潜入したり、敵を幻覚ダーツで混乱させ乱闘を起こしてその隙を狙ったりと、攻略しやすい方法が異なるため、つい本編を忘れてあれもこれもクリアしたくなってしまいました。また、主人公の協力者たちとのイベントをクリアして友好度が高くなると、攻略に便利な装備品やアイテムが手に入るため、寄り道をするモチベーションにもつながります。

■ギャングの育成要素で、暗殺をより有利に進める



本作ではテンプル騎士団だけでなく、彼らの息がかかったギャング団「ブライターズ」とも戦っていきます。弟のジェイコブはスラム街でギャング団「ルークス」を組織。地区ごとにある「制圧アクティビティ」をクリアしていき、ルークスの勢力を伸ばすことができます。さらに、1つのエリアに存在するすべての制圧アクティビティをこなすと、ギャング同士の大乱闘「ギャングウォー」が発生。敵味方入り乱れてのバトルを楽しむことができ、ステルスメインのシリーズの中での純粋な殴り合いアクションには新しさがありました。過去シリーズでは敵に囲まれると戦いにくいこともありましたが、本作では相手をひるませたり銃を使ったカウンター攻撃など、複数を相手に立ち回りやすくなっていました。戦闘スキルを多くとっていれば、アサシンでありながら3、4人が相手だったら正面から挑んでしまうことも。


ギャングには、ルークスのメンバーを強化したりブライターズを弱体化させる「リーダー」、ロンドン警察を買収したり暗殺用のアイテムを配置する「インサイダー」、闇市場や商業施設に投資して収益を上げたりアイテムを安価で購入できるようになる「マネージャー」、という3つのアップグレードがあります。こうしたギャングの育成とエリア制圧をこなしていくことで、強い仲間が街中に溢れるようになり、暗殺のお供や乱闘時の強い味方としてプレイヤーを助けてくれます。ゆえに、メインストーリーだけでなくサイドイベントもプレイすることで得られる恩恵は大きく、寄り道をしたり、仲間を育てていく楽しみも感じられました。

■爽快でスピード感ある移動アクションと集めて楽しい収集品の数々



馬車や汽車など新しい乗り物が登場したことで道幅が広くなり、空中をロープ伝いに移動できる新装備「ロープランチャー」は大活躍でした。横移動だけでなく高い建物の上部に行くときにも高速で移動ができるので、非常に快適に動きまわることができます。本作のマップはロンドンエリアのみとなりますが、ロープランチャーや馬車の運転など多彩な乗り物が登場し、移動自体もとても爽快なので、終始気持よくプレイができました。『アサシン クリード ユニティ』のように建物内にも入ることができますが、主要な建物や工場、民家に限られているので、屋外のスピード感あるアクションとのメリハリになっていました。

また、今作では宝箱や押し花などの収集品がはじめからマップに表示されず、近隣エリアまで移動したり地図を購入することで見えるため、ストーリーをメインに楽しみたいプレイヤーにとってはすっきりしたマップで楽しめるのも良いポイントです。もちろん、オルゴールの音色を頼りに探す「ロンドンの秘密」、路地の壁に貼られている「歴史ポスター」、パブなどに置かれている「ビール瓶」など、収集品自体はたくさんあって、ただ街中に配置されているだけでなく、それぞれの設置場所にも一工夫されているので、集めながらロンドン観光も楽しめます。

■新たな挑戦と遊びやすさを兼ねそろえたシリーズ集大成的な仕上がり



『アサシン クリード』シリーズはパルクールを使った自由な移動やステルスアクションだけでなく、作品を重ねていくごとに、『アサシン クリード III』からのケンウェイサーガでは船を使った海戦アクション、『アサシン クリード ユニティ』では群衆に紛れるアサシンらしいアクションなど、次々と新要素が加えられ進化をしてきました。

そうした流れで発売された『アサシン クリード シンジケート』は、姉弟2人の主人公の視点で描かれる新鮮なストーリーに、バリエーション豊富なサイドイベントが加わり、より個々のキャラクターを楽しめる物語となっていました。加えて、ギャングを使った乱闘アクションというステルスアクションを主体としてきたシリーズにおける新しい試みもあり、潜入に留まらない楽しさが提示されました。

様々な追加要素の中で、筆者が最も楽しかったのが「移動」です。なかでもロープランチャーと馬車という2つの移動手段は画期的で、あちこち探索する楽しみをもたらしてくれます。あまりにも爽快に動きまわれるので、プレイ中に高速移動を使ったのは数えるほど。こんなに街並みをじっくり見れたのは、シリーズ中でも初めてです。

シリーズを通じて新しい挑戦をしつつ、全体的に非常に遊びやすい作りになっている『アサシン クリード シンジケート』。シリーズファンにとっては快適にプレイできる部分が多く、ついつい時間を忘れてあれもこれもやりなくなってしまうこと間違いなし。シリーズ未プレイのユーザーには、触れやすいボリュームであること、さらにシリーズの集大成的な完成度となっていることから、デビュー作品にはもってこいの1本になるでしょう。


記事提供元: Game*Spark
《まいたこ》
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