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【NDC2015】韓国ゲーム業界発展のための大切な場ーNDC事務局長独占インタビュー

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【NDC2015】韓国ゲーム業界発展のための大切な場ーNDC事務局長独占インタビュー
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5月19日より韓国・パンギョで開催されているネクソン開発者カンファレンス(Nexon Developers Conference、以下NDC)

多くの人が会場に足を運ぶ中、NDC事務局長のKWON,DO YOUNG氏にNDCについての独占インタビューを実施致しましたのでその様子をお伝え致します。



―――お忙しいなかお時間を頂きありがとうございます。まずはDO YOUNG氏の自己紹介をお願い致します

DO YOUNG氏:NEXONの教育文化チームリーダーとして従事していまして、2008年度よりNDCの運営に参加していて、2009年からNDCのPM(プロジェクトマネジャー)を任されています。2014年からは事務局長としてNDCを担当しています。

―――NEXONに入社にしたのはいつ頃でしょうか?またNEXONに入社する前はどのようなお仕事をしていたのですか

DO YOUNG氏:2005年にNEXONに入社しました。それまでは某乳製品の会社で人事担当をしていました。牛乳の会社ですね。

―――全く違う業界だと思うのですが、なぜNEXONに入社したのでしょうか

DO YOUNG氏:自分自身が非常にゲームが好き、というのが第一の理由です。あとは、新しいことに挑戦したいという気持ちを非常に強く持っていました。NEXONの面接を受けた時に「ダイナミックさ」、組織として非常にフラットな部分に魅力を感じて入社しました。

―――入社のした際にはどちらの部署を担当していたのでしょうか

DO YOUNG氏:前職と同様で人事部担当でして、採用活動を行っていました。



―――なるほど。そこからどのようにしてNDCに携わるようになったのでしょうか。きっかけは?

DO YOUNG氏:2008年までは採用担当として従事していましたが、そこから教育文化チームに異動。もともと開発の現場スタッフとのリレーションも強かったということもあり、NDCへ関わるようになっていきました。

―――NDC開催の理由、歴史、実施している意義はなんでしょう

DO YOUNG氏:1994年にNEXON社が発足しまして、2007年からNEXON社内のゲーム開発にまつわる知識を蓄積するためにNDCがはじまりました。NEXONに関わらず、他の会社もそうだと思うのですが、入社してくれる人もいれば、退社をしていく人もいます。スタッフが退社することで、そのスタッフが持っていたノウハウや開発技術が0になってしまいます。それを防ぐためにNDCを開催する運びとなりました。外部からの関心が強まるにつれ、2010年に限定的に外部に公開、2011年より正式に外部に公開することで、より多くの開発者に参加して頂けるイベントに成長しました。

―――参加者は全員無料?収益的には辛い部分があると思うのですが

DO YOUNG氏:はい、無料です。費用面でいきますと、NEXON社でそういったものに対してのサポートがあります。また韓国内のゲーム企業としては非常に大きい企業ですし、初めてオンラインゲーム事業を行った会社としてのある意味での責任感もあり、無料で開催をしています。

―――NDCにてセッションを行っている講演者の反応、それを聞く参加者の反応、またNEXON社内で働く社員の方の反応はいかがでしょう

DO YOUNG氏:まず講演者の反応ですが、回を重ねるごとに「NDCで講演を行いたい」という声が非常に多くなってきています。加えて、スポンサーとして参画したいので広告を出稿したいという企業様も数多くいますし、実際にNDCで講演した方がSNSなどで「NDCで講演した!やったぜ!」といった反応をしている方も多く、自身のセッションだけでなく他の開発者のセッションを集中して聞いているのもよく見受けられますね。NDCで講演を行うことで、職務経歴書へ「○○年度NDC講演」といった記載や講演者申請に落選した開発者から批判をされるなど、一種のステータスになっているようです。

また来場者に関しても、年収を100万ウォンアップするよりもNDCへの参加資格が欲しいといった声もあったり、これは今年の話ですがスケジュール表を見ながら弊社の玄関の回転扉に激突し、ガラス扉に頭から突っ込んで救急室に運ばれ応急処置を受けた方もいらっしゃいます。その方は休んでいくかと思ったのですが「次のセッションがあるので、もう行きます」と手当をして数分でセッション会場へと向かって行きました。彼女を作りよりNDCのパスが欲しい(NDCパスカード取得は先着順のため)、限定で配布されるアートブックのために、早朝から並んでいる開発者の方もいたり、一定の支持は得ているかと思います。

NEXON内部でいいますと、いろいろな意見がもちろんあがっていますが、講演で自身の知識を発表する場を設け、知識を共有することで「NEXON人」としてのプライドが再確認できたという声も多いようです。

―――講演に参加する企業の選定基準は?競合もいるようですが

DO YOUNG氏:事前に社内外にてアンケートを実施し、NDCでどのようなセッションを聞きたいかヒアリングを行っています。アンケートから現状のトレンドに合っている講演内容かどうかを鑑みて、選定しています。講演については、講演者が自ら申請する割合が90%、弊社からお声掛けさせて頂くのが10%程度となっています。ちなみに今年のセッションで講演を行っていたセレクトボタン(『生きろ!マンボウ!』開発会社)は弊社からお声がけをさせて頂いております。



―――参加費を開発者から徴収するということは予定していないのでしょうか?またKGC(Korea Games Conference)との住み分けは?

DO YOUNG氏:KGCとNDCは韓国内では2大ゲーム開発者向けカンファレンスと言われています。KGCについては有料で実施しているのですが、NDCは無料です。KGCとNDCの運営では盛んに情報交換や講演者の推薦などを行っており、国内のゲーム業界の底上げを一緒に支援していこうという考えです。我々がゲーム業界を引っ張っていくのではなく、あくまで「ゲーム開発者」たちが業界をひっぱっていく形ですので、我々はそこのお手伝いができればと。

有料化についてですが、今現在は一切考えておりません。NEXON社として、NDCは社会貢献のひとつであり、知識の共有・交換の場であり、ゲーム業界の成長などそういったところに意味を見出したいと考えています。また韓国では今現在「ゲーム業界で働く」ということはあまり良い印象を持たれません。しかしながら、今年のNDCはソウルの文化部の方や役所の方などが視察に足を運んでくれており、韓国ゲーム業界全体からみて非常に大きな前進だと思っています。

―――それだけ権威があるイベントであれば、日本を含む海外での実施は検討されないのでしょうか

DO YOUNG氏:全く見当もしていない質問でしたので驚きました(笑)。私個人としては『パズル&ドラゴンズ』や『生きろ!マンボウ!』などから学びたいことがたくさんありますので、まずは自国での開催を頑張って、知識を深化させていきたいですね。

―――将来的にNDCはどのような場にしていきたいでしょうか

DO YOUNG氏:社会貢献、知識の共有・交換の場という部分はぶれずにこの先も続けていくつもりです。個人的には韓国内の他のゲーム会社もこういった取り組みを実施してほしいと考えています。同時に他社からも「NDCをどのように運営しているのか?」といった問い合わせも受けており、実際にSmilegate社などにNDC運営ノウハウを共有しています。

―――最後にゲーム開発者を目指す読者へのメッセージをお願いします

DO YOUNG氏:まずはゲームをたくさんプレイしてほしいです。その上で本当にゲーム業界で働きたいという強い意志があるのであれば、自身でゲームを制作して成功・失敗問わずにノウハウを積んでいってほしい。失敗したからといって、そこで終わりではありません。失敗したら再度チャレンジをすればいいのです。そういった強い気持ちを持った方々が、NDCで成功の結果を発表してくれるのを楽しみにしています。

―――ありがとうございました



ひとつのゲーム企業が、このような大きなイベントを9年間も続けている理由の裏側には「韓国ゲーム業界を発展させたい」という熱い想いがあるようです。抽選に当選するには非常に難易度が高いですが、国内外を問わず、参加は無料ですのでご興味の有る方はぜひ来年実施されるNDCへの参加を検討してみてはいかがでしょうか。
《森 元行》

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