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今もっとも勢いのあるアイドルゲーム『アイクロ』のスピード感と熱量が異常…郷田Pが語るゲーム作りとは

開発にハ・ン・ド、楽曲にTeam-MAX、振り付けにArcJewelという多くのアイドルコンテンツを手がけてきたスタッフによる本気のアイドルゲームです。

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「タイトーがアイドルゲームをスマホで出す!」と話題なった『アイドルクロニクル』は、開発にハ・ン・ド、楽曲にTeam-MAX、振り付けにArcJewelという多くのアイドルコンテンツを手がけてきたスタッフによる本気のアイドルゲームです。なお、キャストはM・A・Oさん、五十嵐裕美さん、遠藤ゆりかさんで、キャラクターデザインは植田和幸氏です。



その特徴は、自由度の高いキャラクターカスタマイズとライブシーンの投稿機能で、リリース約1ヶ月でCD化が決定。その本気度や凄まじい展開を遂げるスピード感の秘密、そして今後の展開をプロデューサーの郷田努氏に伺ってきました。



――改めて立ち上げの経緯と、本作の魅力からお聞かせ下さい。

まず背景として、ゲームマーケットの軸がスマートフォン市場に移っていますよね。でもそこにあるゲームって、年々ハイエンドにはなっていますが、まだまだ暇つぶしの延長線上のタイトルがほとんどです。僕自体はゲームが好きでこの業界には入ったんですが、正直なところ「スマホゲームでやりたい!」というゲームがないんですよ。

もちろん、その中にアイドルゲームは沢山あるんですけど、他のプラットフォームからの移植や、カードゲームばかりで、歌って踊るアイドルゲームはまだまだ少ないんです。さらに、スマートフォンを活かしたゲームデザインで言えばほぼ皆無ですよね。

だから作ることにしたんです。本気のアイドルゲームを。では、どういうのを作ろうかと考えたとき、スマートフォンの特徴を活かしたアイドルゲームの要素として、「見せびらかし」を思いついたんです。そこで「何時でも何処でも愛でることができて、見せびらかせるアイドルゲーム」というコンセプトを立てました。



その結果、本物の楽曲で歌って踊れて、着せ替えも出来る。もちろんやり応えもあって没入も出来るけど、1プレイが短くスマートフォンに特化している。そんなアイドルゲームができました。

――本作を最初に知ったとき「タイトーがアイドルゲーム!?」と驚いたんですが、タイトーさんってアイドルというか、あまり萌えというイメージがないですよね。

僕がタイトーに入ったのが2年前なんですが、僕もそのイメージはなかったですよ(笑)。ただ実は、タイトーには『アイログ』というソーシャルゲーム初のアイドルゲームが今もサービスされているんです。


『アイドルクロニクル』も、最初は『アイログ』のスマホ化の話として僕のところに来たんです。ただ3年前に作られていたのと、そのままスマホで展開するにはコンテンツ的に厳しいと。もちろん既存のリソースを使えるというメリットはありますが。

またアイドルコンテンツは、ヒットさせるのに年単位の時間が掛かるので、単純に良いゲームを作るだけじゃ駄目。僕らはアイドルゲームの最後発として、作る時間とヒットする時間を最小限に縮める努力をしつつ、メディア展開が出来てクオリティの高いものを作る必要があったんです。それを実現するためには、新規で作るしかありませんでした。



――その頃から3Dで行くと決めていたのですか。

具体的な仕様は決めていませんでしたが、3Dで行くことは最初からぶれていないです。ただ考えとしては、「最低でも3体は欲しいよね」という会話をしていて、それをPS3レベルのゲームと同様のポリゴン数で表現することに成功しました。

――ポリゴンだけではなく、フェイシャルやダンスモーションも凄いですよね。

本来ならば、3Dで“萌え”ってあり得ないんですよね。だからシェーディングは2Dに見えるようにしようと決めました。また今までのアイドルゲームって、カードやパラメーターなどの数字でしか成長が分からなかったんですが、本作では成長するとダンスが上手くなるんですよ。そういう視覚的な成長をゲーム要素として取り入れています。

このモーションに関しては、プロの振付師とダンサーを起用して、スクウェア・エニックスのモーションキャプチャースタジオで撮影しました。



――多くのプロの方が参加されているようですが、どの様に集められたのでしょうか。

まずプロト版を作って、それを各方面に持っていって口説いていきました。ただありがたいことに、大体の方は見た瞬間「やりましょうと」と言ってくれました。ですので、「いくらでいついつまでにこれ」というビジネス的な話ではなく、共感で参加してもらっています。

――これは私の勘違いかもしれませんが、配信前に公開されたPVと実機を比較すると、実機の方が高クオリティだと感じました。

実は、最後の最後で一気にクオリティが上がったんです。これはどこもそうだと思いますけど、あるゲームクリエイターさんの有名な話があって、「最初と最後だけ見て、その間は任せる」と。つまり、ゲームってコンセプトや方針を固める最初と、ラストのクオリティを高める最後が大切なんです。

――特にフェイシャルの表情は進化を強く感じました。

対応端末の部分が足かせになるので、最初はフェイシャルを入れる予定はなかったのですが、今後のスペックアップを考えて半歩先を行く作品を作ろうと考えました。



――世界観などを見ていると、様々な作品の良い所取りだと感じました。

僕自身はエポックメイキングなゲーム開発を得意としているわけではないので……ただ改良開発の自信はあるんですけどね。だから良い所取りして、「動画をアップできる」という差別化のポイントを入れました。

――そもそも詳しくないと改良開発はできないと思うのですが、元々アイドル好きなのでしょうか。

全然知らない世界でした。過去を振り返ってもRPGやACTしか作っていないので、実務経験はないですし、アイドルのCDやDVDも一切ありませんでした。ただプロデューサーとして、「ビジネス的に市場があって、なくてもこじ開けられる」という考えはありました。だからやろうと。

そこでアイドルの研究を始めたんです。まずはアイドル好きにインタビューして、“二次元”や“地下アイドル”など様々な属性があることを知りました。研究する前のイメージとしては、「彼女にしたいとか、異性として応援している」みたいな失礼な考えがあったんですが、実際は違いましたね。申し訳ないです。



20代の方に話を聞くと、「あるアイドルがNo1になりたいなら応援するし、女優になりたいならそうなれるように応援する」という家族的な立ち位置でした。つまりサポーターで、「この子がどうなって何をしたいか。それを考え、実現させるために僕らが盛り上げなきゃ」という姿勢を感じ、凄く驚きましたね。

だから本作のプレイヤーは、“マネージャー”なんです。多くのアイドルコンテンツの視点ってプロデューサーなんですが、それって対等じゃないじゃないですか。ですので、家族的でファンの立ち位置に近い“マネージャー”にしました。

また楽曲の歌詞に関しても、あえて「私」や「君」といったワードを入れていないです。ここもインタビューや経験から得た、今のアイドルとファンの関係を踏襲した内容にしています。



――つまり、マネージャーでありながらアイドルをプロデュースしている事と同義ということですね。

そうですね。なので、従来のパッケージビジネス以上に、お客様と直接やり取りしないといけなくて、アイドルビジネスのリアリティをエッセンスとして入れているんです。お客様と一緒に作るために。

――そういった取り組みで、面白い事例などはありますか。

12月にTwitterで“ケモノの耳”がほしいと声優の五十嵐さんが呟いていて、それを見たファンが“犬耳”がほしいとか“ウサギ耳”がほしいとか……それで盛り上げっていたんです。僕はそれをリアルタイムで見ていたので、Twitterで「やりましょう」と返して、1月に実装しました。

僕は特にスピード感や温度感を大切にしていまして、遅いと色々失われるんですよね。なので、考えてはいますが即断即決でやっています。

また、リリース後に「重い」という声をユーザーさんから多く頂きましたので、ポストエフェクトのON/OFF機能を入れて、ゲームパフォーマンスを10fps向上させるモードを実装しました。これも先ほどの話に関係していて、優先順位を決めつつスピード感を重視しています。



――そのスピード感とそれを実現する体制は凄いですね。

立ち上げ時同様に、参加しているスタッフ全員がいい物を作ろうと努力してくれている結果ですね。もちろんキャスト陣もそうで、作品と一緒に成長するという熱量の元、参加してもらっています。ですので、最初にどれぐらい足を突っ込めるのか、ライブでの顔出しはできるか、写真撮影は、歌は、ダンスは……ということを確認させてもらいました。

――今後の展開はどうでしょうか。

既に公開されているところで言うと、CD化とコミカライズが決定しています。また複数媒体でのコミカライズや、ノベライズ、ライブ出演……と様々ですね。これらは配信前に決まっていた案件が多くて、関係各所の期待も高く、力を入れていただいています。

とにかく最後発としていかにコンテンツの成長期間を圧縮して多方面に展開できるか、考えているのはその一点です。

――課金の方針はいかがでしょうか。

衣装は500円、アクセは300円だったんですが、リリース時に400円と200円へと値下げしました。価格が違うのは、衣装は1つで全員着れて、アクセは1人1つだからです。ガチャも確率を分散させるために、衣装とアクセで分けています。

女児向けのアーケードカードゲームって、100円でいいカードが出なくてもゲームで遊べるじゃないですか、だから、また100円入れたくなるし、気持ち的にも納得できるんです。でもそれをやっているスマホゲームが少ないので、本作では課金の1%が「ICメダル」として戻ってくる要素を入れています。このメダルは衣装やガチャチケットと交換できるんですよ。



――楽曲の課金はいかがでしょう。

アレンジ曲だけ有料で、原曲は全て無料です。たくさんの方に曲を聴いてゲームを楽しんで頂ければと思います。

――コンテンツが追加されるスケジュール感はどうでしょうか。

楽曲追加に関しては、次は3月か4月で、期間でいうと2、3ヶ月おきですね。ただシナリオは毎月追加されますよ。またキャラクターの追加も予定していまして、こちらは夏頃になると思います。

この他にも「ZUNTATA」チームとのコラボ楽曲なども予定していまして、とりあえず昔作ったアイドル楽曲のリメイクが1つ、後は完全オリジナルを各メンバーが鋭意製作中です。また『インベーダー』に因んだモノだとか、「タイトーステーション」の制服とかも追加予定です。



――ということは、キャラクターも無料で追加されるのでしょうか。

もちろんです。因みに髪型のカスタマイズで、同業者の方から「キャラ性が崩壊する」とよく言われるんですが、実際のアイドルも髪形変えますよね(笑)作り手の視点としては、カスタマイズできて嫌がる人はいないだろうと。こちらのパーツもどんどん追加されますので、楽しみにしていてください。

――最後に読者に向けてメッセージをお願いします。

今後、ゲーム以外にも様々な展開を遂げていくので、まずはプレイしてみてください。無料ですので、やってもらえれば面白さがわかると思います。

――ありがとうございました。
《栗本 浩大》
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