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「FFXIV FAN FESTIVAL 2014」でライブ演奏した祖堅正慶氏率いるバンド「THE PRIMALS」のリハーサルスタジオに特別潜入

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『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』のサウンドディレクターにして「THE PRIMALS」のプロデューサーである祖堅正慶氏に、楽曲とバンドについて話を伺うとともに、多くの一流ミュージシャンが愛用する事で有名な、ロジクールUE(アルティメットイヤーズ)のイヤフォンを作るというので、その実際の現場にお邪魔してきました。



―――本日はよろしくお願いします。まず、業界に入られたきっかけを教えてください。

祖堅:ゲームサウンド制作なんで特殊ですけど、スクウェア・エニックスに入る前は別のゲーム、アーケードゲームを作っていました。入社後最初に手掛けたゲームは、2000年くらいに出たPS2のローンチタイトル『劇空間プロ野球』ですね。

―――ゲーム内の楽曲ですか?

祖堅:これがゲームサウンドの特徴と言いますか特殊なところで、音楽は全サウンドの一部に過ぎません。例えばSEであったり、それを鳴らすエンジンだったり、そういったところの業務が圧倒的に多いんです。

野球の場合だと実況の声が入ってきて、実況だけで100万ファイルくらいあります。これがまた大変で。例えば「○回の○、ランナーを○○において、バッターボックスに○○」等、「すべて違う言葉を読み上げるシステム」を作らなければいけない。組み合わせで色々なパーツをバラバラに置いて、「リアルタイムに文章を状況に合わせて生成し、鳴らす」みたいなものです。

そして、ハードウェアの仕様に沿って、「すぐにファイルにアクセスして鳴らす」という仕組みを構築する必要がありました。

例えば実況の場合だと、ディスクから直接データを読み込んで鳴らすやり方と、一度メモリに読み込んで、そこから鳴らすやり方などがあるため、再生するまでのスピードがかなり違います。ラグが出ないように、かつ音楽も再生しつつ、というとそのあたりのロジックを考えたり仕様をきったり、実際にファイリングデータベースを作ったりするのもゲームサウンドの仕事。音楽だけではないんです。

―――今のご自分を形作ったお仕事ってなんでしょう?

祖堅:昔から音楽をやっていまして、物心が付く頃にはピアノを触っていました。それとエレクトーン。父親がラッパ吹きで母親がピアノの先生をやっていたので、そのままピアノとエレクトーンは続けてましたね。

人生の途中で「PC-98」と出会い、『信長の野望』とか『イース』とかやっていて、デジタルミュージックに興味がわき、学生の時にシンセサイザーやハードウェアを、バイトして金を貯めて。家を機材だらけにしたかったんですよ。宇宙船の中みたいな(笑) その流れで、楽しくデジタルミュージックに浸かっています。「シンガーソングライター(SSW)」とか「レコンポーザ」とかも当時出始めたところで、DTMの初期の方からやってますね。

プリンターポートにmidiへ変換するアダプタを差して……とかやってた時代です。

―――ノイズがのるなあ、みたいな(笑)

祖堅:そうです! FM音源を積んでるPC買って、FM音源変調させて……とかマニアックな事をやってました。誰からも賛同を得られない、何をやっているか理解されないっていう(笑) その後、PCー9801EXの3.5インチにFM音源が標準搭載されると知って、お金貯めて買いましたよ。ちっちゃい時から貯めてたお小遣いを全部使って、でもそれだけではどうしても足りなくて「これが無かったら死ぬー!」って親に(笑)

―――もうその頃からコンピューターを使って音楽をやりたい、と考えていたんですか?

祖堅:変な奴だったんでしょうね(笑) それをやっていた奴って他にあまりいなかったし。

―――お金を貯める中で、今の祖堅さんの下地になっているものってありますか?

祖堅:短期のバイトをかなりやっていました。でも短期で稼げるというとキツいバイトばっかじゃないですか。だから本当に根性が付きました。中でもキツかったのは引っ越しですね。事務所移転の案件で、クレーンを使って7階まで荷物を運ぶ時にその横に人がいなくちゃいけなくて……それも「柵無し」だったんでむちゃくちゃ怖かったですよ。20年以上前ですから、アレコレ問題が出る前ですね。あれは本当に根性付きました。

……ゲームサウンドって、制作の過程では下流にあるんですよ。まずプランナーがゲームの企画を組み立てて、それからプログラマーが仕様設計を行って、それからグラフィックデザイナーがCG等を作って、次にやっとサウンドに来るんですけど、「ここで頑張ると発売日を死守できる」というパターンも多くて……根性がないと出来ません(笑)

―――音がずれたりすると「あれ?」って思いますもんね。

祖堅:今の最新ゲームですと、一秒間に300音ほど効果音が鳴っています。例えば、キャラクターが歩く際に足音が鳴りますよね? 石の上やカーペットの上、靴を下駄からブーツへ変えたら、当然音は変わってくる。当たり前のように思いますが、あれは一個一個仕込んでいるんです。
同じ音を鳴らすだけではロボットのようになってしまうので、音にランダマイズ入れたりピッチ変調入れたりしてより自然に聞こえるような工夫をたくさんして……と、細かい作業ばかりやっています。ですから、ゲームサウンドはアーティスティックな部分ももちろんありますが、どちらかと言うと「職人」なのかなって思っています。あまり伝わらないけれどすごい事をやっている、言わば「デジタル職人」みたいな感じです(笑)

それを操るのは並大抵の技術ではできません。それは今までの積み上げ、ノウハウが貯まっているからできるんですけど、それがなくてゲームサウンドの現場に入って「じゃあ300音、鳴らして」と言われても難しいですよね。


◆6000個、という数の威力


―――スクウェア・エニックスの中で記憶に残っているゲームなどはありますか?

祖堅:今まさにやっている『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』(以下新生FFXIV)が、キツい(笑) ネットワークゲームなのでアップデートを随時やっていくんですが、とにかくバージョンアップのスピードと……物量が……おかしいんですよ……。一ヶ月で数十曲、効果音が6000個。

―――6000個!?

祖堅:6000個(笑) そういうのを一ヶ月で処理しなければいけないんです。もうね、おかしくなりますよ。俺らは自動販売機じゃないんだよっつう!ポチッとボタンを押したら出てくるっていう感じで軽く発注かけて来るんですよ! ホント冗談じゃないっすよ(笑)

でもね、ネットワークゲームっていうのは積み上げていかないといけないゲームなので、それくらい必要にはなってきます。しかしそうは言っても時間もコストも有限。限られたリソースでやらなければいけないので様々な工夫をもしています。曲は2日に一曲のペースですが、他に並行して色々な仕事をしているんで、割り算すると一日一曲のペースですよ。

―――今回のアルバム「From Astral to Umbral」制作のきっかけはあったんですか?


祖堅:元々、ユーザーさんから「ゲーム中のアレンジ音源が欲しい」という声を多くいただいていたんです。一番多かったのはピアノアレンジですね。その次にあったのが、『新生FFXIV』ってロック調の音楽があるので、「バンドピース出ないですかー?」という声。そんなある時、弊社内から「アレンジアルバムを出さないか?」という声があり、その時に「ただアレンジアルバムを出すだけでは今までと同じであまり変化がない、前に進んでいないな」という感じが自分の中にあって。どうせやるんだったら面白い事をやりたいなって思っていたんです。

アレンジアルバムを作る前にブルーレイディスクミュージック(BDM)という企画でサウンドトラックを二枚出していたので、その「CDに変わるエンターテイメント色の強い音楽ディスク」を使って何かやろうと。クラシックピアノとロックバンドという真逆のものを、「ピアノアレンジとバンドアレンジを一枚の中で」というコンセプトの元でやったらむちゃくちゃ面白いんじゃないか? と思って、始めたのがきっかけですね。

バンドをやるって言うんだったら「いっせーのせー」でどーんって、むさいおっさん達が汗水垂らしてやろうって決めました。ボクの中でカッコいいっていうものの定義は、「おしゃれでキメキメでクール」っていうよりかは「むさいのが本気で汗水垂らしてギャーギャーやってる」っていう泥臭いものがいいとずっと思っていて、普段聞くものもライブも泥臭いものが好きだったりするので、どうせだったらそういったものをやりたい! と思ってバンドメンバーにお声掛けしました。

―――ライブだったら何に行かれるんですか?

祖堅:一番好きなのはRage Against The Machine。ハイスタ世代なんでパンクが多いですね。高校の時にガンズとかのハードロックが流行っていて、そこからハイスタにいって、BRAHMANだeastern youthだ、と進み、怒髪天などを聞いていました。

―――丁度その頃ってイングヴェイとかサンダーとかでしたよね。

祖堅:ロックを好きになったのってあの頃ですね。「THE PRIMALS」のバンドメンバーが集まってジャムる時に、ギターのGUNNがモトリー・クルーを始めるとみんな付いてきます。メタリカとかね(笑)

今回のアルバム(From Astral to UMBRAL)でもアルバム内の楽曲は、ピアノで作り始めた曲とギターで作り始めた曲とで分けてます。イメージビジュアルも白と黒、正反対の白鍵黒鍵で「混ざんねーな」みたいな(笑) でもね、今回のアルバムはそれが混ざったんですごく面白い板になったなーって。全然違うジャンルなのに聞けちゃうのがいい。「バーニー・グランドマン・マスタリング TOKYO」の前田さんの腕なんだろうなって思うんですけどね。最終的にしっかりまとまったんで。

◆ピアノ好きな全ての方々に聴いて欲しい



祖堅:ピアノはホールにスタインウェイを置いて5.1chで録ったんですけど、それも1本じゃなくてステレオとは別に5.1chを3本録ったんです。「気持ちよく聞ける」レコーディングと、「ホールの一番奥で聞いたらどうなるの?」っていう5.1chと、「ピアノ奏者はどうやって聞こえてるの?」という5.1chと3本用意して、それをシームレスに切り替えられるものに仕上げました。

本作の5.1chトラックはアンビエントを足しているわけではなく、自然のアンビエントなんですよ。だから本当に気持ちのいい音です。ちゃんとしたホールを借りて、レコーディングの時は、エンジニアの浜田純伸さんが「なにか音の流れがよくない、電気を消そう」って、ピアノのKeikoさん以外は全員ホールの外に出てもらい、ピアノ鍵盤の手元を見るためのLEDライトだけを点けて、会場のライトを全て落としてRECしたんですよ。ホールなので電源ノイズ等の対策はしっかりされているんですが、そのうえで「このピアノの音じゃない」とおっしゃって、照明を落としたら解決。ピアノも4台用意してその中から選んでもらいました。

今回の楽譜はかなりトリッキーなうえ難易度がかなり高いので、一般的に販売しても弾ける方がほとんどいないと思います。だからピアノピースとして売り出すのは難しいんじゃねーかなーって(笑)

―――ユーザーの5.1ch環境で、それぞれの場所の音を楽しめるんですか!

祖堅:はい。本当に気持ちのいい音なんですよ。ブルーレイディスクミュージックって規格は色々な事ができるんで、今回は5.1chすべてのチャンネルに96kHzの24bitぶち込みました! これがハンパなくて……臨場感がすごいんです。浜田さんにお願いしてDSD回して録ってもらったんですけど、5.1chってフロント・リアしかなくて、サイドはスピーカーが無いのに、間にスピーカーが4つか5つあるかのような「包まれてる感」がある。ですから、特にピアノの方は5.1chの環境があるなら是非それで聴いてもらいたいです。

ピアノ一台でこんな贅沢なんて、最初浜田さんも懐疑的で「それって意味あるの?」とおっしゃってたんですが、趣旨をお話ししたら「それ面白そうだな! やってみよう!」と言う事になり、すぐにあちこち電話かけて力を貸してくださって、実現しました。

これは今までにないピアノ音源になっているので、ゲームユーザーさんだけではなく、普段ピアノのCDやレコードを聴いている方にも是非聴いていただければ嬉しいです。

音のプロ達がこの音にびっくりしたんで、今後のスタンダードになる可能性も十分あり得ます。これをいろんな方に聴いていただいて。今まで聴いた事がないくらいのピアノ音源なので。浜田さんだけじゃなく、「バーニー・グランドマン・マスタリング TOKYO」の前田さんも本当に驚いていたので、是非聴いてください。

そして、それに対してバンドは真逆(笑)ドガシャーンって始まりますから(笑)

◆どがしゃあああん! の魅力とは?


―――バンドはどんな方向性で?

祖堅:むさいおっさんたちが汗水垂らしてやる、女にもてたいとかカッコつけたいからやるというのは一切そぎ落として「全力!」って感じでやってます。自分以外のみんなは百戦錬磨のプレイヤーでギンギンなので、いつも恐縮しながらやっています。

「俺たちはちゃんと舞台を用意したけど、さあ、お前はやれんのか!?」

というプレッシャーを常に受けています。一度新宿JAMというライブハウスで150人くらい入れてシークレットライブをやったんですが、酸欠・熱い・汗塗れ・ぐちゃぐちゃというライブができたんで嬉しかった。「求めていたのはこれだ!」と。あの感覚って久々で。ライブのわちゃーとしたところが前方だけじゃなくて、「後ろで腕組んで聴いてる方」に回ってたんで、もう嬉しくて。

―――バンドメンバーに社内の方がいらっしゃると聞いたんですが。

祖堅:本作の歌は社内の人間が歌っています。そもそもゲームサウンド制作のほうが一ヶ月内で作らないといけない量がハンパないので、準備してRECしてまとめて譜面出して譜割やって……って作業を、通常であれば考えられない時間でやらないといけないので、そこをアーティストさんに頼んだりできない。事前準備やスタジオを押さえたりができませんからね。完成したらすぐ録音してまとめて実装、というのを一日でやらないと間に合わないので。

その解決策として、融通が利く社内というのが一点。もう一つが、今のユーザーさんは動画をネットへアップロードしますよね? そうなるとアーティスト側等の権利が都度発生してしまいます。でも『新生FFXIV』はネットワークゲーム。広げる事が大事なので、動画のアップロードを公式にOKしてるんですよ。外部の方だとその契約も別途しなけりゃいけないし、って、これは当然なんですけどね。そもそも許可していただける方も少ない。だったら最初から社員を使って……っていうのが趣旨です。

―――歌はすべて社内の方でオーディションを? 何名くらいいらっしゃるんですか?

祖堅:1曲につき4名ほどの社員をオーディションしてます。声質で選んでいますが、結局はゲームに合う合わないが一番大事だと思ってます。このバトルシーンの曲だったらこのバトルに合う声、その選出基準で選んでます。 ……今って、あまり上手くなくても後でどうとでもなっちゃうんですよね(笑) でも実際のイベントで生ライブをやるって言うと誤魔化しが利かないんで、彼らは今すごく練習してますよ!オレ含め!

◆FFと言えば植松サウンド


―――FFに対する思い、植松サウンドへの想いなどを教えてください。

祖堅:FFのサウンドっつったら植松さんだと思ってるんで、そこは最大限大事にしていきたいです。FFってナンバリングを重ねていくことで進化していくものなんですけど、やっぱり根底に流れているものは植松サウンドなんで、そこはいつも気にしながらやっています。

―――少し植松テイストを入れたり?

祖堅:いっぱい入れてますよ。過去のFFのアレンジとかも入っていますし、そもそも過去タイトルを踏襲したゲームコンテンツも丸々あったりしますから。例えばFF3の曲からクリスタルタワーが実装されているので、植松サウンドを現代風にアレンジしました。

つまり「FF3のPSG音源が現代になったらどういう音になってるんだ?」ってのを、オーケストラで聞きながら遊べるようになっています。FFって不思議なタイトルで、昔から遊ばれている人もいるし、新しく入ってくるユーザーさんもいるので、コンセプトとして、「すごく新しいけれど、どこか懐かしい」っていうもので作るように心がけています。

―――私感ですが、FF3の「Roaming Sheep」がそんな感じでした。CM曲なのに有名で。

祖堅:そういう事ってありますよね。新生FFXIVで言うと、「過重圧殺! ~蛮神タイタン討伐戦~」(Under the Weight)なんですけど、他の曲と一緒にフラットに作ったのによく話題になるんですよ。これってゲーム内の体験と密接に関わっていて、タイタンは中盤の強敵で、8人で倒さなきゃならなくて。だから想い入れがあるのかも知れません。



祖堅:土俵から落とされたら復帰できないし、だからもうみなさんヒヤヒヤしながらプレイ(笑) タイタン戦では、あいつは徐々に本気を出してきて、最初は小手調べみたいな感じなんですが、それに合わせて音楽も本気フェーズ前にだんだん曲が激しくなるように変化していく仕込みを入れていて、タイタンだけで5曲あったりするんです。その変化も、もしかして人気が出たポイントなのかも知れませんね。

懐かしい曲ならギルガメッシュの曲なんかもありますよ。今は言えない「あのボス曲」もあったり……(笑) 本作のバンドアレンジは完全にロック調。元々ゲーム側での発注がロックだったんです。「ゲーム作ってる人がこういうイメージで作ってる」っていうのは大事なので、ジャンルを変えて納品っていうのは基本的にしません。

―――発売中の「From Astral to Umbral」について一言!

祖堅:アレンジの12曲に加え、オリジナル音源のmp3データが12曲入っています。もし手元のパソコンにブルーレイのドライブがなくても、PS3/PS4の通信機能、家庭用LANのネットワーク経由でPCやスマホなどへ直接ダウンロードできる仕組みも入れてありますので、是非、「From Astral to Umbral」を聴いて楽しんでください!

◆都内のスタジオで「THE PRIMALS」メンバーと




ここで場所をリハーサルスタジオに移し、UEのIEMを前にお話を伺いました。

UEシリーズと言えば、「Ultimate Ears」から展開されている、完全オーダーメイドのカスタム・インイヤーモニター(In-Ear Monitor、通称IEM)。世界中のミュージシャン達も愛用しているというこのイヤフォンは、個人個人の耳の型取り、外耳の型取りを経て、商品となり手元に届きます。

その分お値段はかなりのものですが、実際に耳の穴にシリコンを流し込んで作られるものなので、そのフィット感たるや他の追随を許さないレベル。遮音性が高く、だからこそプロに好まれています。正直一つ欲しい……。

「THE PRIMALS」のバンドメンバーは、次の通り(敬称略)。

■祖堅正慶(ギター/Vo)
サウンドディレクターにして、新生FFXIVの楽曲を取り仕切る実働の偉い人。THE PRIMALSのプロデューサーとして、演奏者として、日夜ドガシャあああン。

■GUNN(ギター) 
歌い弾く熱いプレイヤーとして活躍する九州男児。また、ミュージシャンのプロデュースも数多く兼ねる。現在は「DEPTH」を率いて活動中。

■イワイエイキチ(ベース)
「Z-BACK」でデビュー後、セッションベーシストとしてACIDMANや椎名林檎、スネオヘアーなどとセッション。現在はチリヌルヲワカのまとめ役。

たちばな哲也(ドラムス) 
長い歴史を持ち、地元倶知安でも愛されるスリーピースバンド「SPARKS GO GO」のドラムス。また、「ultraUB」としてGUNNと共に活動している)


メンバーのイヤフォンは、三種類の中からチョイス。それぞれ、

■黒:UE Reference Monitor
3ドライバのスタンダードなモデル。クセがなく、フラットな音質を楽しめる。

■青:UE11Pro
低音域に2つのドライバを搭載したモデル。低音が濁らず、クリアな状態で楽しめる。

■赤:UE18Pro
低中高全てに2つずつドライバを搭載したハイエンドモデル。私はこれが欲しいです。




―――型取りはどうでした?

祖堅:型取り中は本当に何も聞こえなくなってびっくりしました(笑)

GUNN:「あなたの耳の中の形はこう」と言われてびっくり! 入り口から大きくなってんだって。

祖堅:俺、そもそも変な形してるから心配で(笑)

GUNN:心配している時のメールのやりとりが超面白かったですよ(笑)

祖堅:型取りの前にメールしたんですよ。「型取るんでお願いします」って言われても、「いや、型をとるのはいいけれど、俺、耳の形が変だから、そもそもイヤフォン作れるの?」って。すったもんだあって「大丈夫!」って事になったんだけど、実際に今日、型を取ってもらって大丈夫なんだーと思いました。GUNNさんが自分を「変な耳」って言ってる以上に外枠が変なんで、俺がいけるなら誰でもなんでもいけますよ。


―――かなりグッと奥までシリコンを流されてましたよね!

祖堅:奥まできてました! そしてできあがった型を見たら、右と左の形が全然違ってて。自分では見えない部分ですからね。そこにフィットするイヤフォンと言ったら、そりゃもう凄いんだろうなー。カナル型がうまくはまらなくて密閉型ヘッドフォンを使い作業してるんですけど、カナル型で仕事するのは初めてかも知れません。

―――あれだけ中まで入っちゃうと、慣れるまで多少かかりそうですね。

祖堅:ライブまでの間に入れ続けて、慣らしておくつもりです。音の聞こえ方とかも。サンプルでの試聴時には周りが聞こえなくなるくらいでしたからね。


―――今回は三種類の中からお一つ選ぶ形式だったようですが、どれを選ばれました?

祖堅:ボクはね、赤がしっくりきたので赤。いつも使っているソニーの900STが結構ドンシャリで、聞いた感じそれと近かったものを選んだんです。黒はすごくフラットで、耳が900STに慣れちゃってるんで赤にしました。本当だったらフラットなものを選びたいところなんですが、「もしかしたら慣れないかな……」と思ったんですよ。

GUNN:黒か赤かで凄く悩んでいて。

祖堅:黒はすごくフラットでしょ? 青は?

GUNN:しっくりくるのが黒と赤のあたりだったから。青は中低(域)な感じがした。

祖堅:黒はフラットにドンって聞こえてくる感じ。……どうしようかなあ。黒と赤で悩んでいるんですよ。悩むなあ。

GUNN:ドンシャリの意味も分かるわ。

祖堅:でしょ? リスニングとしていつも聞いてる感じだと、赤かなって思う。

GUNN:……モトリー・クルーならこれだな。

一同:(爆笑)

GUNN:じゃあ……黒で! これでバラけたね。エイキチが青、俺が黒で。

祖堅:青いったんだ!?
エイキチ:ん。

GUNN:好みがあるかも知れんけどね。モノが届いたあとで、答え合わせをしよう(笑)

祖堅:ライブでは結構イワイさん(エイキチさん)に合わしてる感があるから、下がどうしても気になっちゃって、これかなーって。

GUNN:いやあ、面白い。楽しみだなあ。どうなってくるっちゃろか? 実物は密閉度が高くなるから、下がもうちょい伸びるんじゃないかと思うけど。

祖堅:あ、それで黒か! ……そんな事言われたら悩み始めちゃう!(笑)

GUNN:っていう、適当な意見ね(笑)

祖堅:ライブになったら……密閉されっから、外の音は関係なくなっちゃうのかあ。

GUNN:もうなんも聞こえんやろねえ。



―――今なら変更間に合う、みたいな。夜中辺りに連絡したりして(笑)

GUNN:「やっぱしどうにかならんすかねえ?」って(笑) 「やっぱ赤……いや青で……」(笑)

祖堅:右が赤で左が青で!

GUNN:それ面白い!

祖堅:もう一度、青を聞いてみよ。

GUNN:決定する時の感じって体調もありますよね。「前日飲み過ぎた!」とかでも。

―――リハの後になったらまた変わりそう(笑)

祖堅:ギターの方にすっか、歌の方にすっかで悩むけど……それを悩むくらいなら黒でいいかって気もする。気持よく聞けそうなのは赤で、リズムを取りやすそうなのが青、だからなあ。
(この後、長くみんなで視聴タイム開始)

祖堅:んー、もう、分かんない。

一同:(爆笑)

祖堅:900STでいつもバンバンに流してやってるんですけど、それに近いのを選んでた。

たちばな:俺、リスニング用にはUltimateの前のヤツ使ってて、割とハイは伸びてるイメージがあったかな。

祖堅:分かりやすさで言えば青なんだよなあ……リズム取りやすそうなんだよなあ……。


―――この際、3つとも行きましょうか?

祖堅:あの……板がどんだけ売れても給料はあまり変わんないので(笑)

一同:(爆笑)

GUNN:またその話になる!(笑)

祖堅:決めた! やっぱオレ黒にする! 黒に変えます!

結果、みなさんが選ばれたのはこの機種でした!
祖堅正慶(ギター&ボーカル): UE Reference Monitor
GUNN(ギター): UE Reference Monitor
イワイエイキチ(ベース):UE11Pro
たちばな哲也(ドラム):UE900S


◆オイヨイヨ・オイヨイヨ・オイヨイヨ・タイタン!



―――それでは最後に、「From Astral to Umbral」を買われた/購入予定の方へ向けてのメッセージをお願いします!

祖堅:これまで「FF」としてのアレンジアルバムは多くあったんですが、『新生FFXIV』のアレンジアルバムは今回初めて出します。ファイナルファンタジーというのは挑戦するタイトルでもありますので、これも「新しい事をかなりやっている!」アルバムになっています。

ただ聴くだけではなくて、映像も複数入っていますし音声トラックも複数入っていますので、買っていただければ充実度が分かるのではないでしょうか。前人未到の96kHz/24bit、5.1ch複数本もありますし、チャンスがあれば、是非手にとっていただけたら嬉しいです。

―――本日はありがとうございました!

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

過重圧殺!過重圧殺!

UEの音の聞こえ方で、ピアノ曲を聞くとどうなってしまうのか? そしてまた、どがしゃあああああん!! を体感するとどうなってしまうのか?

両方を確かめられる方は本当に幸せだと思います。実際にバンドのリハも拝見したのですが、これがまたカッコイイ。確かにみんなおっさん(失礼)ですが、おっさんのカッコ良さって正にこの事ですよ。おっさんは汗水たらして泥臭くていいんです。そんな勇気と、明日への活力を全身に浴びてきました。

先日のイベント「FINAL FANTASY XIV FAN FESTIVAL 2014」での熱い演奏を終え、一つの節目を超えた「THE PRIMALS」。現在発売中の『新生FFXIV』アレンジアルバム「From Astral to Umbral」をじっくり味わいつつ、彼らの今後の活躍やパフォーマンスに期待を高めておきましょう。
《平工 泰久》

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