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「All for Gamer」中国市場にプレイステーションが遂に参入―SCEJA織田氏インタビュー

ソニー PS4

「All for Gamer」中国市場にプレイステーションが遂に参入―SCEJA織田氏インタビュー
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12月11日中国上海にて行われたソニーコンピューターエンターテイメント(SCE)チャイナカンファレンス。カンファレンス直後にSCEJAデピュティプレジデント織田博之氏にインタビューを行いました。

先日お伝えしたように中国では2000年から13年に渡り、ビデオゲームが青少年に悪影響を与えるとし政府より家庭用ゲーム機の販売が禁止されていました。

そんななか、今年5月に14年ぶりに家庭用ゲーム機の販売が遂に解禁、Microsoftをはじめとし、多くの企業が中国へ進出を進めています。9月のXbox One発売より少し遅れて、来年1月11日にPS4およびPS Vitaの中国での販売が決定。SCEが狙う中国マーケットでの展開を織田氏に語ってもらいます。




―――今回のカンファレンスの感想は?

我々ももちろんそうなのですが、ユーザーのみなさまも待ちに待ったといいますか、満を持して発表させて頂いたのでホッとしている、というのが正直なところです。

―――内容的にはかなり盛り沢山でした

カンファレンスの中でも述べさせて頂いたのですが、単にプレイステーションのプラットフォームを中国に持ってくるということではなく、中国内の企業さんと一緒にマーケットを作っていくということを我々も目標として持っていました。それで登壇する方も少し多かったのですが、目標が達成できて、今日は良かったなと思います。

―――価格について。かなり頑張ったなという感じを受けたのですが、価格設定についてお伺いできますか?

プレイステーション4はグローバルで価格が399ドルという形で発表されています。当然中国は付加価値税が高いのですが、納得してお求めやすい価格から入っていこうと考えていました。我々もそうですし、パートナーさん、流通さんを含めて、いろいろ相談をさせて頂き、納得感のある価格設定にしました。

―――PS4もPS Vitaも発表された時、会場で歓声が上がりましたがどのように受け止めていますか?

実は、こちらのWeChatやWeiboなどで「いくらくらいで発売される」というインフォメーションがありました。例えばPS4ですと「2,999元か?」「いやそれは楽観的だろう。3,499元くらいでは?」という話が賑わっていて、そこで2,899元という形で発表致しました。ちょっと驚かれたかと思います。

―――Xbox Oneと比較して、という感じなのですかね

そうですね。それももちろんあると思うのですが、我々が一番できることをしたいな、と思いこの価格設定にしました。

―――今回流通にデジタルチャイナが入っていますが、それはなぜでしょう?

やはり、はじめて正規版を国内で流通させますのでどこのユーザーさんにリーチするかということが非常に重要です。0から考えないといけないなというところで非常に慎重に検討をし、流通さんによって得意な販路がありますので、いろいろなチャネルで相談をさせて頂き、今回のローンチとなりました。

―――ソニーの流通ももちろん使いますか?

そうですね。例えば、直営店、ソニーストア、ソニーの看板を掲げたストアでも取り扱おうかなと考えています。

―――物流について。本体はもちろんそうなのですが、ソフトウェアについてはどのように考えていますか?

我々がセカンドパーティーパブリッシャー的にやっていこうと考えています。もちろんファーストパーティも行います。実はパブリッシュそのものは我々はできないんです。

―――合弁会社でもパブリッシングできない?

はい、できません。100%国内企業でないとパブリッシングできません。センサーシップを通ってパブリッシュをするところは国内の出版会社にお願いし、出版し、出版番号をもらったものを、我々が買い取って流通する形になります。これは中国のレギュレーションなので、少し複雑な経路をとりますが、我々はパブリッシュはせずに、流通はする形になります。

海外のタイトルも、我々がお願いしている出版会社に出版してもらい、出版番号をもらって、セカンド的に流通することになります。当然、すでに中国で流通しているパートナーさんに関しては、我々の流通を使うか、もともとお持ちの流通を使うかは、これからのご相談になります。

―――パッケージ版、ダウンロード版の両方を売る形になるのでしょうか

はい、両方の準備をしています。



―――PS Vitaについて。会場の反応も良く、Vitaに期待している人も多いと思いますが。

そうですね。実は当然、香港、日本で購入したユーザーさんも多くいらっしゃいます。その中で中国の学生さんは学生寮に住んでいることが多く、プライベートスペースがあまり多くないようです。そういったところで、パーソナルユース、携帯機というものは非常に根強いニーズがあるということが、市場調査で分かってきました。特に日本のタイトルに対し興味を持っているユーザーさんも多いようです。また「PS Vita向けに作らせて欲しい」というデベロッパーさんも多く、良い感触ではあります。

―――BesTVのようなものは考えていますか?

いまのところは予定しておりませんが、今後はOTTの様なサービスは考えられますが、まずは1からのスタートとなりますので、分かりやすいコミュニーケーションとして「これは最高のゲームマシンです」というグローバルでも発信しているこの部分を、中国ではダイレクトに伝えていきたいです。

―――ハードの価格はかなり気を遣われたと思いますが、ソフトの価格はいかがでしょう

実は、本日、ソフトの価格は申し上げておりません。1月から順次許可が取れ次第発売をする予定ですが、基本的にはグローバルスタンダードでの価格を中国でもアプライしようと考えています。中国だけの特別な価格帯はいまのところは考えておりません。

―――ローンチ時は、何タイトルくらい考えていますか

私が知りたい、と(笑)。既にセンサーシップを通過し、許可を頂いているタイトルは複数あります。二桁数はあるのですが、まだどれをどのタイミングで出すということは、パッケージ版とデジタル版で審査のタイミングが違ってきたりしますので、直前になってから
「何タイトル」と申し上げたいと考えています。それから、どのタイミングでどのソフトを出す、という情報を伝えることが重要となってきますので、これから発売までの1ヶ月、続々と発信していくよう頑張ります。

―――リージョンロックは、最終的にはどうなったのでしょうか

添田も説明していましたが、まずは上海のフリートレードゾーンで、コンソールゲームの輸入販売製造が市場開放されました。コンソールのハードウェアの販売許認可を持っている局があり、そこに対して我々は、「プレイステーションはグローバルで統一規格の商品を出します」ということで販売認可を頂きまして、先日販売認可を頂きました、というのが今日のスタートです。というところでご理解頂ければと。

―――水面下でかなりの努力があったのでしょうか?それとも最初から王道で進めるつもりでしたか?

世界中のお客さんがそうだと思うのですが、中国のお客さんは、何かマイナスであることに過敏に反応します。とにかく「グローバルスタンダード」というのを、私たちも推したいところなので、これからも努力は必要だと思いますがまずはそこから切り込んでいこうと思います。



―――海賊版に対しての対策は?例えば「コードを入力しないとゲームができない」といったものは仕込んでいたりしますか

歴史的にはいろいろな経緯があったと思いますが、PS3、PS4、PS Vitaに関しては、まだジェイルブレイクされていないんです。マーケットに海賊版、コピー版のソフトウェアは存在していません。いわゆる、外でコピーしたものは存在しておりませんので、そういった意味ではソフトメーカーさんにも安心して中国向けにもソフトをお出しいただけると環境だと思っています。

―――決済手段は?

いまの段階では、申し上げられないのですが、中国のお客様が安心して購入できる決済手段を考えています。

―――「なんだよ、これ対応してないのかよ!」ということにはならない?

ならないつもりではいます。

――PS4、PS Vitaに対しての空気感はいかがですか?

非常に期待をしてもらっているなと。その表れとして、海外を含め70社以上のソフトウェアの企業様がプレイステーションのプラットフォームに参入することになっています。非常に積極的です。「新しい何かが作れるのではないか」という期待感はたしかにあります。

一方でPCオンラインゲームで世界最大のマーケットを持っていますから、いま調子がよいので「ちょっと様子を見させてください」という中国国内のデベロッパーさん、パブリッシャーさんもいます。総じて、空気感でいうと非常にポジティブです。

―――それはプレイステーションに対してポジティブ、ということでしょうか

新しいマーケットが広がる、という興奮を我々だけでなく、国内のデベロッパーさん、パブリッシャーさんも感じて頂いていると思います。

―――待ちに待った、という感じでしょうか

ありますね。それと同時に、お手並み拝見と。両方混在しています。

―――中国に関しては、センサーシップがひとつのポイントになってくるかと思いますが、センサーシップの勘所みたいなところは、つかめてきた感じですか?

非常にクリアで、カンファレンス内でも政府の方がおっしゃっていましたが「健康的である」ということが重要です。やはり暴力表現や少しエロティックな表現、あと政治的な領土問題はタイトルを出す前にわかりますので、どのタイトルを中国にだすかということで、判断はしています。

―――今回公開されたデモでも、かなり配慮が感じられましたね。『GTA』等は難しいのでしょうか

率直にいうと、センサーシップは通らないかと思います。グローバルでいちばん売れているタイトルなので、中国のユーザーさんがどう判断するのか、ということはありますが、国の政策とソフトウェア産業を育てたいというモチベーションに対して、我々はプラットフォームフォルダーとして、どうやっていっしょに成長していくのかという感じなので、最初からそういったところでケンカをしても、市場の育成には役に立ちませんのでそこは冷静に大人の対応をしております。とはいえ、中国の、特にコアゲーマーさんにそういったトリプルAのタイトルは好まれる傾向にあります。

―――発売日が2015年1月11日となりましたが、これにはどのような狙いが?

来年は2月19日が中国旧正月の元旦になります。旧正月の直前は日本のボーナス商戦、もしくはそれ以上に流通・消費市場が盛り上がる時期で、ちょうどお客様がお年玉をたくさん頂くということなので、この最大の商戦期に合わせてローンチをしようと。あまりギリギリになると、先にお年玉が使われてしまいますので(笑)。これから使おうかな、というタイミングを狙って、ギリギリの1月11日で決めさせて頂こうかなと思いました。

―――日本では、発売日を重要視して、2月22日であったり11月11日であったりしますが、そういったものではなく、タイミングの問題で1月11日発売ということにしたのでしょうか

今回最も考慮しているのが、どれだけのタイトルを揃えられるか、それからいろいろな許認可を持ってハードウェアの市場を展開しますので、許認可取得タイミングとかリードタイム、それから市場性であるとか。すべてのことを考えて判断させていただきました。

12月12月0時から予約スタートなのですが、12月12日はリテールマーケット的には中国で盛り上がる日らしいです。11月11日は「シングルデー」で、ブラックフライデー、サイバーマンデーみたいなものらしく非常にEコーマスが活発になるようです。12月12日はゾロ目で、中国の方はその日を楽しんでお買い物をなさると。12月12日にあまり意図はなかったのですが「良い日です」と言われました。

――PS4は9月の段階でグローバルで1,350万台が普及しているのですが、来年1月に中国市場が追加されますが、本年度の目標は?

これは50万でも100万でも申し上げたいのですが、まず中国のコンソールゲーム市場は今日から作らないといけないので。先ほども申し上げましたが、本当にどれくらいのお客様がコンソールゲームを買ってくださるか、どれくらいのタイトルを準備できるか。それから、デベロッパーさん、政府もそうですし、当地のメディアさんもそうですし、どれくらいポジティブにコンソールビジネスを捉えてくださるかで、ずいぶんと環境は変わってくると思います。

1台でも多く売りたいというのが私の気持ちなのですが、単にプラットフォームを持ってきて売ってということではなくて、いっしょに産業を育てましょうというところなので、まずは小さいケーキを大きくして、大きくなってから切り取りましょうと。小さいケーキを切って食べてもお腹はいっぱいになりません。変な例えですが、ケーキを大きくする活動を、少し時間をかけてやっていきたいなと思っています。

―――PlayStation Nowであったり、PlayStation Plusのサービスは最初のタイミングでは実装されないのでしょうか?今後の予定は?

PlayStation Nowは、まだアメリカでもベータ版の段階ですし、まだ他の地域でもサービスを開始していません。これは次の検討課題としています。オンラインのサービスに関しても、実は少し準備しておりまして、これも1月の発売日の前には、ご案内できると思います。

―――中国オリジナルのオンラインサービスでしょうか

いえ、オリジナルではないです。プレイステーションネットワークを考えていますが、これもいろいろと規制がある世界ですので、どういう形でできるか一生懸命考えて、準備しているところです。

―――グローバルに接続するわけではなくて、基本はドメスティックで中国のみでの接続になりますか?

そこも含めて、いろいろと考えています。先ほども申しました通り、グローバルスタンダードのプラットフォームですので。ただし、コンテンツに関しては非常に厳しい審査があるので、両方を両立させるようなオペレーションでないと、中国ではビジネスできないので、そこの部分ははいろいろな方と相談しながら、一番良い形で導入したいなと思っています。

―――発売に向けて、中国国内でどのようなプロモーションを行う予定ですか?

まずは、今日から上海のソニーストアでタッチ&トライのコーナーを開設しました。タイトルの審査が通っていないので、プレイルームくらいしかできないのですが、そういった体験コーナーをたくさん作っていくというのが、啓蒙活動としてあるのかなと。1月11日の発売日には、上海に来て、中国特別版の龍のデザインのコンソールをお客様にお渡ししたいなと考えています。

―――ローンチイベントは考えているということでしょうか?

はい、いまのところは予定しており、これから準備を進めていき盛り上げていきたいなと。



―――龍のデザイン(中国限定デザイン)はどれくらい作るのですか

限定版なので、数は申し上げないようにしています。中国のデザイナーの方に作って頂いたので、日本の方が考えるよりも、ちょっと怖めのデザインになっていますが「これがいいんだ」と中国の方が仰るので「わかりました!」とそこはお任せしました。

―――グローバルでは販売しないのでしょうか

はい。中国限定です。

―――最後に、今後の抱負をお願いします。

何度も申し上げますが、大変お待たせしました。今後、非常に中国市場に期待をしています。ただ、期待と同時に時間がかかったりなど、まだまだ乗り越えなければいけないハードルはありますが、期待を持ちつつ、着実に中国の数多くのゲーマーの皆さんに、プレイステーションのサービス・タイトルをお届けしたいです。これから頑張りたいと思います。

ーーーありがとうございました



超巨大なマーケットになりうる可能性が非常に高い中国。今後、どのようにプレイステーションプラットフォーム、家庭用ゲーム産業がスケールしていくのか注目です。
《森 元行》

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