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F1ライターによる『F1 2014』レビュー、F1日本GPの行方をゲームで疑似体験!

2014年のF1の世界をいち早く体験できるゲームが、10月2日にプレイステーション3とXbox 360で発売されるコードマスターズの『F1 2014』。今回は特別に先行でプレイできたので、この作品の魅力をご紹介していこうと思う。

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世界最高峰の自動車レースであるF1世界選手権のシリーズ第15戦日本GPが、10月3日から10月5日にかけて三重県の鈴鹿サーキットで開幕する。すでに現地には各チームのマシンや機材が運び込まれ、コースサイドの看板なども全てF1仕様に変わり、開幕直前の緊張感が早くも漂っている。

今シーズンは車両規定が大幅に変わり、1.6リッターのターボエンジンにエネルギー回生システムが導入。これにより勢力図も大きく変わり王者レッドブル勢は低迷。メルセデス勢が躍進しニコ・ロスベルグとルイス・ハミルトンがチャンピオン争いを繰り広げている。特に今週末の日本GPは両者の差がわずか3ポイント。残りレースを考えるとイーブンと言っても良い僅差なのだ。その分、どちらが鈴鹿サーキットでの1戦で先手となる勝利を挙げるのか、目が離せない。また今季は苦戦が続き、まだ勝利がないセバスチャン・ベッテル(レッドブル)やフェラーリのフェルナンド・アロンソ、キミ・ライコネンも注目だ。そして唯一の日本人ドライバーとして活躍中の小林可夢偉もケータハムから参戦。今季は苦しい戦いが続いているが自身初の表彰台を勝ち取った思い出の地で今季ベストリザルトを目指す。

そんな2014年のF1の世界をいち早く体験できるゲームが、10月2日にプレイステーション3とXbox 360で発売されるコードマスターズの『F1 2014』。今回は特別に先行でプレイできたので、この作品の魅力をご紹介していこうと思う。


■全体の印象は“100%に近い再現力”

『F1 2014』最大の魅力は、細かいところまで“本物の再現“にこだわっているというところだ。2014年シリーズに参戦している11チーム22名のマシン・ドライバーはもちろん、今季開催予定の全19コースも完全再現されている。こういった部分は、以前の公式F1ゲームでも再現されていたが、このF1 2014では細かい演出までこだわっている。


■こだわりのドライバー・チームメカニック目線


グランプリモードやキャリアモードでは、レース開始前の緊迫したピットガレージ内の様子から始まる。ドライバー目線で狭いコックピット(運転席)に乗り込み、シートベルトを装着してもらう。続いてテレビ放送でもよく見るドライバー専用のモニターがセットされ、コースの状況やライバルのラップタイムを確認することができるなど、まさにF1ドライバーが普段現場で行っているのと全く同じことを体験できる。さらにガレージ内を見渡すと、所狭しとタイヤやパーツが並び、パソコンでデータをチェックするスタッフの姿も見られ、天井からは各種ケーブル類も繋げられている。この他にも挙げれば切りがないほど細かくF1のピットガレージが再現されており、プレイヤーを「1人のF1ドライバー」になりきらせてしまう演出が用意されている。

またレース画面は、車載カメラのアングルを基準に、ノーズ先端部の視点や俯瞰(ふかん)視点に加え、ドライバー目線の視点も収録されている。このコックピット視点は以前から存在するが、『F1 2014』ではステアリング(ハンドル)に付いているボタン類やインジケータなども再現されている他、両側のバックミラーもしっかり後方から来るマシンが映し出されるようになっている。


さらに決勝レース中のピット作業時はタイヤ交換をするメカニックの目線に自動的に切り替わり、わずか2~3秒で行われるピット作業に参加しているかのような緊迫感を味わうことが出来る。

今まで日本GPを現地へ観戦に行った際も、スタンドからF1マシンが走っている風景しか観ることができなかったが、ゲームの『F1 2014』ではドライバーやチームの目線になって、F1の“内側”を疑似体験することができる。特にF1をよく知るファンにとっては、興奮するような作品に仕上がっている。


■2014年のF1ルールも完全再現


『F1 2014』が完全再現にこだわっている部分はグラフィックや演出面だけではない。2014年のF1世界選手権シリーズのルールも同様だ。グランプリモードやキャリアモードでは金曜日から始まるフリー走行から土曜日の公式予選、日曜日の決勝と実際のレースウィークエンドと全く同じスケジュールを用意。その中で各ドライバーに与えられるタイヤの本数制限も忠実に再現されている。もちろん決勝ではオプション(即効性があり予選でタイムを出すのに向いている)とプライム(耐久性があり決勝での連続走行に向いている)の両方を使用しなければいけないルールはもちろん、追い抜きの手助けをしてくれるDRS(可変リアウイング)機能が搭載されているだけでなく、その使用ルール(レースでは前のマシンの1秒以内にいると稼働できる)から各コースでのDRS使用可能ゾーンまで完全再現されている。

F1を毎回テレビで観戦している方にとっては、当たり前のルールかもしれないが、それがどれほど難しく、各チームが決勝での戦略立てなどで頭を悩ませているのかをゲームの世界で類似体験することが出来る。例えばタイヤの使用本数。フリー走行でたくさん練習をしたいと思えば、その分タイヤもたくさん使用する。しかし、ここでタイヤを使いすぎると予選・決勝で新品タイヤが残っておらず不利なレース運びを強いられることもある。逆に先を見据えてタイヤを温存するとフリー走行で走り込めず練習ができない。このようなジレンマをゲームで実際に体験できるようになっているのだ。


また難易度が高いモードではレース中のショートカットや接触時のペナルティも本物同様に厳しく判定されるようになっており、ドライブスルーペナルティやグリッド降格ペナルティなど、実際にあるペナルティルールも再現されている。ゲームだからと言って少々荒っぽい運転をするとすぐにペナルティをとられてしまい決勝結果に大きく響いてしまう。そういったF1の世界のシビアさも体験できる。

ゲームでF1の世界を楽しみつつ、ルールも一緒に勉強できるという作品に仕上がっている。F1のルールをよく知るファンはもちろん、興味はあるけど複雑なルールを覚えられず困っていた方にとっては特にお勧めしたい作品だ。


■初心者からコアなファンまで様々なプレイスタイルに対応できる豊富な設定


忠実に再現されたF1の世界を少しでも多くの人に体験してもらおうと、今作から新たに「ベリーイージーモード」を導入。ステアリング補佐やブレーキアシストを従来よりさらに強力にしてプレイをサポート。F1が好きだけど、レーシングゲームのプレイ経験がないという方でも安心して遊べるようになっている。

また前述したレースウィークを全て忠実に消化すると、1グランプリあたり6~7時間近くかかってしまうが、レース前の設定でフリー走行や予選方式を簡略化した方式やレース距離も短く設定することができる。とにかくグランプリを進めていきたいという方やレースゲームに慣れていない方は短い設定がお勧め。逆に実際のF1同様にじっくりやり込みたいという方はフル・レースウィークエンドで楽しむことも可能だ。

現在もF1を観ている方の中には、幼い頃にF1ドライバーになることに憧れた人も少なくないだろう。この作品はF1ドライバーになりきって世界中を転戦することが出来る世界で唯一のゲームと言っても過言ではない。またルールなどが完全再現されており、それをドライバーの立場から体験できるため、複雑なF1のルールや戦略、さらに開催コースの特徴を勉強するのにも役立つため、色々な形でやりがいのある作品になっている。リアルのF1観戦を楽しみつつ、ゲームでもワールドチャンピオンに挑戦してみてほしい。


■注目の新コース“ソチ・オートドローム”もいち早く体験できる

F1 2014には日本GPの翌週に開催されるロシアGPの舞台「ソチ・オートドローム」も収録されている。今年2月に行なわれたソチ五輪の会場を使用して建設されたサーキット。しかし、まだレースが開催されていないこともありサーキットの風景などの情報は少ないが、一足早くオリンピックの施設が建ち並ぶ中に建設された新しいサーキットを体験できる。

ゲームで体験した筆者個人の感想として、ソチは全体的にストップ&ゴーの要素が強く、レース中の追い抜きバトルが期待できるコースに仕上がっている。


■2014年F1日本GPは誰が勝つ? F1 2014で模擬レースを実施


今回、先行プレイの機会を利用して、実際に2014年のドライバー・チームでF1日本GPを疑似体験させてもらった。とは言ってもフル・レースウィークエンドをやる時間がなかったので、ワンショット(1周のタイムアタックのみでグリッドを決めるゲーム専用の簡易方式)と決勝周回数は実際の25%(13周)という設定。以前にも同シリーズをプライベートでプレイしたことがあったため中級に設定した。

今週末は、やはりメルセデスの2人による優勝争いになることは確実なので、この2人を選んでも面白くないということで、来季からホンダとタッグを組むことが決まっているマクラーレンを選択。エースドライバーとして鈴鹿でも優勝経験のあるジェンソン・バトンを選択してレースに臨んだ。

鈴鹿は、細かなコーナーが連続し、一瞬たりとも気の抜ける場所がないコース。世界的にも難易度が高いサーキットと言われており、ドライバーたちからの評価も非常に高い。ただ、過去のプレイ経験を活かして大きなミスなく無難に周回。その結果、なんとポールポジションを獲得することができた。ただ、1分45秒台と現実より10秒以上遅かったため、それこそ難易度に助けられた部分が大きかった。


続く決勝レース。スタートをきっちり決めてトップで1コーナーへ。S字を通る際もバックミラーに後方マシンが写るためプレッシャーになる。なんとか後続を引き離し予定しているタイヤ交換のタイミングが迫るが、周回を重ねていくごとにタイヤの摩耗が進んでいくのも現実同様に再現されており、何も考えずに各コーナーを攻めているといきなり曲がりが悪くなりペースを乱してしまう。特にピットに入る直前の周はアンダーステア(思った以上に曲がっていかない症状)で後ろから来るマシンにかなり接近された。

なんとかトップを守り切りピットへ。わずか3秒程度の作業で再びコースに戻る。ライバルの戦略の違いで一時は8位に順位を落とすが、その後再びトップに浮上。今度は即効性の少ないプライムタイヤなので、慎重にコーナーを攻めていく。それでも終盤は摩耗による変化を感じペースダウン。一時は1秒以内にまで迫られたが、バックミラーを上手く使って抑えこみ、無事にトップのままでチェッカーを受けることが出来た。


こういった形で、実際のF1と同じような白熱したレース展開をドライバーの立場で体験できるのが、『F1 2014』というゲームなのだ。
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