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【TGS 2014】東京ゲームショウ出展作品から来場者が選んだ期待の新作は? 12作品を一挙紹介

ゲーム雑誌にあってオリコンにないもの。それが「期待の新作」ランキングです。いろいろな背景があって誕生し、現在も続く定番コーナーになっているわけですが、まさにその東京ゲームショウ版ともいえるのが、日本ゲーム大賞のフューチャー部門。

ゲームビジネス 市場
【TGS 2014】東京ゲームショウ出展作品から来場者が選んだ期待の新作は? 12作品を一挙紹介
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ゲーム雑誌にあってオリコンにないもの。それが「期待の新作」ランキングです。いろいろな背景があって誕生し、現在も続く定番コーナーになっているわけですが、まさにその東京ゲームショウ版ともいえるのが、日本ゲーム大賞のフューチャー部門。東京ゲームショウ2014で展示された全タイトルを対象に、9月18日から20日までの来場者の投票をベースに絞り込み、選考委員会による最終審査を経て選定されます。

今年も個性豊かな12作品が受賞しました。またトロフィーの授与を電撃プレイステーション編集長の西岡美道氏と、週刊ファミ通編集長の林克彦氏が行い、一言ずつ質問を行いました(カッコ内)。担当者の受賞挨拶と共に紹介しましょう。

■英雄伝説 閃の軌跡 II(日本ファルコム)

昨年も『閃の軌跡』をフューチャー部門を受賞し、2年連続で選んでいただきありがとうございました。開発チームも励みになると思います。『軌跡』シリーズ10周年の記念シリーズで、集大成というタイトルです。前作で残された謎が解き明かされ、クライマックスに向けて盛り上がっていきます。「騎神戦」と呼ばれる巨大ロボット同士の戦いなど、新要素ももりだくさんで、操作性も改良されていますので、ぜひ遊んでみてください。

(ユーザーからの投票が毎年高いことについて)弊社は丁寧なゲーム作りがモットーです。本当に細かいところまで丁寧に作られているので、そこが評価されているのだと思います。



■The Order:1886(ソニー・コンピュータエンタテインメント)

開発会社のReady At Dawnにとって初めてのオリジナルIPです。東京ゲームショウでもミーティングを行いましたが、外部のミドルウェアやツールをほとんど使わない、プリレンダムービーを使わないなど、彼らの作品に対する信念と情熱を改めて感じました。ジャパンスタジオのローカライズ部もスペシャルチームを組んで、最高のクオリティのローカライズを行います。

ゲームの舞台となるイギリスのビクトリア朝時代は、フィクションで言えばシャーロック・ホームズが活躍したり、切り裂きジャック事件がおきたり、電信が発明されたりと、日本人にも身近な時代です。その上で円卓の騎士といったモチーフや、半獣というファンタジー要素も盛り込まれています。

(ゲームをプレイしておもしろかったという得票が一番多かった)洋ゲーということで取っつきにくい印象があるかもしれないが、ローカライズはこれ以上ないくらいこだわっているし、一度ストーリーにハマってもらえれば、操作もそこまで複雑ではありません。短い期間ではありましたが、実際に遊んでもらっておもしろいと感じてもらえたことが、そうした得票につながったと思います。



■キングダムハーツ -HD2.5リミックス-(スクウェア・エニックス)

開発チームが大阪にあるので会場に来られなかったが、みな受賞をとてもよろこんでいます。本シリーズは全世界で2000万本を出荷した大人気シリーズになりました。その中でも本作はPS2で発売された『2』と、PSPで発売された『バースバイスリープ』に加えて、映像作品ではありますが、ニンテンドーDSで発売された『Re:コーデッド』をHDリマスターしました。HD化で魅力あるディズニーキャラクターがさらに魅力的になり、ゲームに華をそえています。

(HD化で印象が変わった作品は?)『Re:コーデッド』はもともとニンテンドーDSのゲームだったので、そういう意味ではもっとも印象が変わったのではないでしょうか。



■GOD EATER 2 RAGE BURST(バンダイナムコゲームス)

3年連続3回目の受賞となり、ユーザーの皆さんと一緒に作ってきた『ゴッドイーター』がこんな賞をもらえる作品になり嬉しいです。『2』でいただいたご意見を受け止め、さまざまな新規要素を組み込んで、正当続編タイトルに進化させました。ハードもPS4が加わり、アクション・ムービー・ストーリーと、すべてパワーアップしています。全力で満足できるクオリティをめざします。

(意気込みを改めて聞かせてください)前作も多くのユーザーに遊んでいただきましたが、厳しいご意見もたくさんいただきました。その不満に応えるために、開発チーム一同、強い気持ちでチャレンジしています。



■サイコブレイク(ベセスダ・ソフトワークス)

個人的にも久々のタイトルになりましたが、今回みなさんの投票で賞をいただいたことが何よりうれしいです。サバイバルホラーの原点に立ち返って 怖さとゲームのおもしろさを両立させるべく注力した、渾身の作品となっています。

(どういうホラー作品をめざすか)これまで手がけた作品は現実世界が多かったが、今作は人の頭の中に入り込んで恐怖を楽しむような世界観です。映画なら「見て怖い」だけですが、ゲームなのでコントローラーで遊べます。この恐怖に満ちた世界から脱出していくか、久々にコントローラーを汗でびしょびしょにするような怖いゲームに仕上がっていますので、期待してください。



■テイルズ オブ ゼスティリア(バンダイナムコゲームス)

いつもフューチャー賞をいただいていて、20周年タイトルもなんとか受賞できてホッとしています。ありがとうございました。20周年を迎えるシリーズで、これまで参加いただいた4名のキャラクターデザイナーにご参加いただき、それぞれ異なるキャラクターが彩る冒険譚となりました。「変化」ではなく「進化」を大事にしながらとりくんでいます。新しい要素と変わらぬ要素の両立をめざして作ってきましたので、楽しみにしてください。

(記念タイトルなので特別な思いもあると思うが)歴史あるシリーズなので、新規要素を入れつつも、従来の良さを失わないように気をつけています。テイルズらしさを保ちつつ、新しいことにチャレンジする・・・難しいですが、ここに挑戦しています。



■ファンタシースターノヴァ(セガ)

大変光栄です。シリーズの中でも新機軸のプロジェクトで、開発スタッフ全員ものすごいプレッシャーでしたが、この賞をもらったことで苦労も少しはねぎらわれました。本作はセガとトライエースがタッグをくんだ新しいプロジェクトで、惑星から攻撃を受けて墜落した世界をサバイバルしながら、巨大なエネミーとの戦いを生き抜いていきます。惑星から脱出する過程で、仲間達とのキズナが描かれるという内容です。特にギガンテスという超巨大エネミーとの戦いをアドホックで楽しめる点が特徴ですので、期待してください。

(遊んで持て面白かったランキングで2位となった)超巨大なエネミーとの戦いは、これまでシリーズになかった要素です。どのようにして戦うか、その迫力などが遊んで見て伝わったのではないでしょうか。



■Bloodborn(ソニー・コンピュータエンタテインメント)

あまり賞などに縁がないので多少緊張しています。来場者の投票で選ばれる賞と聞いています。選んでもらってありがとうございます 期待にこたえられるようにがんばります。

『デモンズソウル』以来のSCEとフロム・ソフトウェアの共同タイトルです。ビクトリアやゴシックホラーをベースとした、独特の恐ろしい世界観です。舞台はヤーナムという古い町で、獣の病にとりつかれた敵を、狩人となって戦っていくという内容になっています。かつてない死闘、血まみれの戦いを通して、圧倒的な達成感と喜びを提供したいと思います。

(日本のファンには初公開となった)PS4での完全新作ということもあり、若干不安だったが連日多くの人に並んでもらってホッとしています。その反面あまり多くの方に遊んでいただけず申し訳ありません。『デモンズソウル』はユーザーの口コミの力で、全世界でミリオンまで到達する大ヒットになりました。今作も皆さんのご支援お願いします。



■メタルギアソリッドV ファントムペイン(コナミデジタルエンタテインメント)*映像出展

制作チームを代表してお礼を申しあげます。本作は刻々と環境変化するオープンワールドで自由潜入するというコンセプトです。メタルギアシリーズとして新たなストーリー展開と共に新しいゲーム性が期待されて、受賞に繋がったと思います。この賞をはげみに、皆さんに喜んでいただける作品をめざして制作を続けていきます。

(現在の手応えは?)プロローグ版の『グラウンド・ゼロズ』と比べてステージが200倍となり、このとてつもない大きさをどう完成させるかが、スタッフの共通の思いとなっています。一歩ずつ着実に進めていきます。



■モンスターハンター4G(カプコン)

ユーザーの方に選んでいただいたことで、期待の大きさを感じています。本作は『4』をベースにもっと広く、たくさんの方に遊んで欲しいという意気込みで、多くの要素を追加しています。『4』がどれくらい受け入れられるか不安でしたが、今回こうして評価いただいて、自分たちの思いがユーザーに届いていることがわかりました。ありがとうございます。

(さまざまな新要素がますます充実している)『4』のユーザーに対して同じ世界観でもっと楽しんで欲しいと思い、さまざまな追加要素を盛り込みました。『4』で高低差という要素をはじめて入れたことで、あれもできる、これもできるとアイディアが広がりました。それらを思い切ってどんどん取り入れています。『4』のセーブデータもほぼ引き継げますが、それでもたっぷり遊べますので、楽しみにしてください。



■龍が如く0 誓いの場所(セガ)

本シリーズはこれが8回目のフューチャー賞の受賞になりますが、実は発表間際になると毎年そわそわしています。10年目を迎えるシリーズですが、これまで初心を忘れたことはありません。今回も『0』ということで初心に返ることがコンセプトです。もともと社内外からかなりぼろくそに叩かれたタイトルで、まさか10年経って、こんな賞をいただけるようになるとは誰も予想していませんでした。初心を忘れないで作ってきた、ゲームを愛するスタッフたちによる執念の結晶です。そうした意味も含めて感謝しています。

本作は1988年のバブルの絶頂期を舞台にしています。ある程度年配の方には懐かしく、でも若い人にはフィクションの世界かもしれません。そうした世界にタイムスリップするような感覚も楽しめると思います。豪華キャストや熱い人間ドラマ、ミニゲームなども含めて注目してください。

(今回シリーズではじめて0となった)シリーズ物はどんどんナンバリングが増えていくものです。しかし開発チームの中でも桐生一馬たちの若い頃の物語を作りたいという思いが次第に膨らんできました。一方でそうしたタイトルの希望も結構な数をお客様からいただいていたんです。これまで機会がありませんでしたが、今回10周年ということで実現できました。これを一回バチッとおもしろい形で作ることで、さらにステップアップできるのではと思います。

(豪華キャストなどはどのように?)ユーザーの皆さんに常に驚いてもらうために、毎日のようにスタッフと話し合ったり、アイディアが出たりしています。その集合体ですね。



■Oculus Rift(Oculus VR)

蒼々たるゲームの中で我々ハードウェアが受賞して良いのかという思いもありましたが、ありがたくいただくことにしました。Oculus Riftはバーチャルリアリティのヘッドセットで、体験してくださいとしか言えません。まだまだ開発キットの団塊で、製品版がいつ、いくらで、どんな仕様で出るのかは自分たちもわかりませんが、こんな状況でも開発者や開発会社が未来を感じて面白いコンテンツをどんどん出してくれています。それをTGSで展示できて光栄です。未来を作っていく一員になれれば嬉しいです。

(体験された方の感想は?)たいていのお客様は「やばい」と言われます。具体的にここが新しいなどのコメントはあまりないですね。新鮮な体験として、素直に捉えていただけたように思います。現在はDK2ですが、これからもどんどんデバイスを進化させて、未来の幅を広げていきたいですね。



最後に審査委員長でKADOKAWA常務取締役の浜村弘一氏が講評を行いました。浜村氏は「スマホゲームが全盛期だが、一方でPS4やXbox Oneも出展している。AAAゲームもあればインディゲームもある。ゲーム実況もあればHMDも出展されている。今回ほどたくさんの切り口があるTGSはない」と現状を分析。その上でフューチャー賞はゲームらしいゲームが数多く選出された点が興味深かったと語りました。「PS4やXbox Oneのタイトルがしっかり入っていた点が印象深かったです。選出されるべきゲームがしっかり選出されました」。

またゲームデバイスのOculus Riftが受賞した点について、HMDは多様化するゲーム業界の象徴であり、その先鞭をつけたオキュラスリフトはぜひ選出されるべきだと、審査委員会の総意だったことをあきらかにしました。その上で「秋口から年末にかけて、たくさんのゲームらしいゲームが発売されます。ますます盛り上がっていきますし、自分自身も遊ぶのが楽しみです」とまとめました。
《小野憲史》
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