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【TGS 2014】『テイルズ オブ ゼスティリア』馬場Pが語る最新作の魅力・・・次世代機での展開、予約特典についてもコメント

東京ゲームショウでは、シリーズ最新作となる『テイルズ オブ ゼスティリア』について、プロデューサーの馬場英雄氏に直接インタビューを敢行。本作の魅力はもちろん、今後のシリーズ展開、話題の予約特典についてもお話を伺いました。

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【TGS 2014】『テイルズ オブ ゼスティリア』馬場Pが語る最新作の魅力・・・次世代機での展開、予約特典についてもコメント
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バンダイナムコゲームスの『テイルズ オブ』シリーズ最新作となる『テイルズ オブ ゼスティリア』ですが、プロデューサーの馬場英雄氏にインタビューすることができました。最新作の魅力はもちろん、話題の予約特典や今後の展開についてもたっぷりと話して頂きました。



■20周年記念タイトルでは「変化」ではなく「進化」を目指した

――会場で体験版を試遊しましたが、非常に高い完成度だと感じました。改めて本作について馬場さんよりご説明頂いてもよろしいでしょうか。

ありがとうございます。『テイルズ オブ ゼスティリア』ですが、『テイルズ オブ』シリーズ20周年記念タイトルとなります。無事発売日も2015年1月22日に決まりましたが、今回は「変化」よりも「進化」を重視して開発を進めてきました。

まず、1つめがキャラクターデザインについてで、『テイルズ オブ エクシリア』ではいのまたむつみ先生と藤島康介先生のコラボレーションがありました。本作では、さらなる「進化」として『テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー』でキャラクターデザインを担当している岩本(岩本稔氏)、『「テイルズ オブ シンフォニア-ラタトスクの騎士-』の奥村(奥村大悟氏)を起用しました。4人の絵師を起用したというのが「進化」の1つです。

さらに、全体的なゲームデザインについても「変化」ではなく、「進化」を念頭において開発を進めました。やはり「冒険」であるということで、全てが地続きに感じられるシームレスの様な作りが「進化」を感じるポイントではないかと思います。

また、バトルシステムについても「進化」を強く意識しました。『テイルズ オブ』シリーズは、何回やっても楽しい、何度戦っても爽快、自ら戦闘をしたくなるようなゲームの作り方をしています。特に本作では「神依」というシステムが特徴的です。この「神依」というのは、全シリーズ作品の物語の根幹にある「共存」というテーマをシステム化したものです。本作では「人間」と「天族」という2つの種族がいますが、システムとして「共存」を取り入れられないか模索していました。その中で“バトル中に2つの種族を融合させる”というアイデアを上手くシステムに落とし込んだのが「神依化」です。

――シナリオモードのボス戦も、イベントシーンから途切れることなく戦闘にはいり、まさに「地続き」になった印象を受けました。

そうですね。やはりRPGなので冒険している雰囲気を非常に大事にしたくて、ローディングというのはゲームでは避けられないのですが、いかに自然に、違和感なく遊んでもらえるかにこだわって作っています。そういう風に感じて頂けると非常に嬉しいですね。

――シリーズ作品ではそれぞれ色々なメッセージが込められていますが、本作で伝えたいメッセージ、物語の主軸はどこにあるのでしょうか?

今回の作品でぜひ皆さんに注目して頂きたいのは「情熱」です。『ゼスティリア』というのは「ゼスト」(zest:英語で情熱・熱意)からきた言葉です。この情熱というものがどういうものかを皆さんに遊んで、感じ取って頂ければと思います。僕たち人間の、“何かをやりたい”“何かをしたい”という行動原理には、かならず心からわき上がる情熱だったり、強い心があったりすると思うんです。まずは僕たちを突き動かすのは、そういう強い心があるからなんだということを知ってもらいたいと思います。そして、どんな状況下においても、その情熱を忘れずに成し遂げて欲しいという思いを、主人公であるスレイの冒険を通じて表現しています。

■ザビーダは味方か敵か

――ここから少し作品の詳細についても聞かせて頂きたいのですが、第3弾のPVではザビーダが非常に印象的な描かれ方をされていますが、彼は果たして・・・



聞いちゃいますか(笑)。過去作品でもそうなのですが、キービジュアルに描かれたキャラクターは物語において非常に重要な役割を担っているということは現時点でお伝えできる部分です。じゃあどれだけ重要なの?となると思うんですが、彼自身の天族としての生き様であったり、スレイ達との関わり合いだったりというところは、ぜひ実際に遊んで頂いて「なるほど!」と思って頂いたほうが、みなさんの驚きもあると思います。

――人間と天族という2つの種族がパーティーにも混在していますが、それぞれ1対1のペアで戦うことになるのでしょうか?

体験版のメニュー画面を見て頂いても分かるように、今回のバージョンではスレイとアリーシャ(どちらも人間)が左側、その右側に天族4人という配置になっています。そこで人間のパートナーを選ぶ形になりますね。

――では、天族4人で戦うということはないのでしょうか?

そうですね。基本的には必ずスレイがいるという形になると思います。

■予約特典はあくまで「おまけ」・・・本編要素は今まで通りキチンと収録されている!

――少し作品の話しからは離れてしまうのですが、予約特典についてもお伺いしたいと思います。今回特典が秘奥義であるという発表をうけ、良くも悪くも大きな反響をよんでいます。改めてその狙いについて教えて頂いてもいいでしょうか?

まだしっかりと説明できていないのですが、最近の『テイルズ オブ』シリーズはおまけとして歴代シリーズキャラクターの衣装を予約特典としてきました。毎回新作発売する度にWebでアンケートを実施しているのですが、そこで多くの方から「予約特典についてはもっと実用的なものが良い」という意見を頂いていたんですね。今までは衣装の他にカスタムテーマを配布したりしていましたが、「秘奥義が特典だったらゲーム中でも使えて便利だ」という意見も数多く頂いたんです。

僕らとしては「えっ!?ホントに秘奥義を特典にしてしまって良いの?」という思いはあったのですが、やるからにはゲーム内に最初から導入予定の秘奥義はちゃんと用意した上で、あくまでオマケとして歴代キャラクターの秘奥義を使える形にしようということになりました。ですので、誤解されている部分かもしれませんが、ゲーム内に元々入れる予定の秘奥義を切り離しているわけではないですし、それを販売するということでもありません。今回登場するキャラクターについてはそれぞれ複数の秘奥義をちゃんと用意してあります。

――今後、DLCとして秘奥義を販売していくということは?

ないですね。DLCについては21日のステージでも簡単に発表する予定ですが、これまでとは大きく変わらないコンテンツを提供していく予定です。今までのシリーズ作品で提供したDLCをイメージして頂ければと思います。

――これまで通り、衣装やアタッチメントなどを提供していくということでしょうか?

そうですね。あくまでプラスαとしての遊びを提供するものという位置づけです。なので、ゲーム中に必要な技などを切り離して売って、それを買わないとコンプリートできないということは全くないです。そこはしっかりとお伝えできればと思います。

■今後のシリーズ展開は市場とファンの動きをみながら

――先日Xbox Oneも発売になりましたが、次世代機を含めた今後の『テイルズ オブ』シリーズの展開についてもお伺いしたいと思います。

『テイルズ オブ』シリーズのメインマーケットは日本です。なので、その市場で1番多くのユーザーに遊んで頂けるハードでゲームを提供しきたいと考えています。本作は日本で1番成熟しているハードであるPlayStation 3で販売していこうという方針です。とはいえ今後は、次世代機も普及していくと思いますし、2~3年で市場の動向も大きく変わってくると思いますので、そういったハードへ提供することは可能性としてはあると思います。

――Oculus RiftやProject Morpheusなど、今回のゲームショウではVRも1つのキーワードになっていますね

いち開発者としては非常に興味深いハードだと思います。色々面白そうなゲームを作れそうだなーと思うのですが、とかくRPGというのは物語がある以上40~50時間遊ぶものなので、プレイアビリティが損なわれると思われるようなやり方をするとユーザーさんが引いてしまいかねないんですよね。長時間遊ぶゲームにおいては、いかに自然な形で提供できるかというのが大事になると思います。

■海外でのシリーズ展開

――近年の『テイルズ オブ』シリーズは海外での評価も高いと認識していますが、『ゼスティリア』の展開について教えて下さい。

僕の考えはずっと一貫していて、日本で提供した内容をそのまま海外にお届けしていきたいと思っています。海外版でなにか変えるのではなく、日本のみなさまに楽しんで頂いた作品をそのまま遊んでもらえればと考えています。とはいえ、日本の環境と海外のそれは異なるところもありますし、海外では特にアニメやコミックファンに受け入れられている作品ですので、そうした人達にしっかりと届くような情報の出し方をしていきたいと思います。

――海外での情報の出し方というところで意識しているところはありますか?

これまで海外展開にあまり力を入れていなかった『テイルズ オブ』シリーズなのですが、3年前からしっかり打ち出していこうということで戦略的に展開しています。具体的には、小さなイベントでもなるべく顔を出して、トークショーやサイン会などに参加してきました。そういったところでユーザーさんと直接コミュニケーションをとりながらシリーズを知ってもらうような動きをしてきました。

こうした取り組みが評価されて、去年発売された『テイルズ オブ エクシリア』はとても好評でしたし、今年の8月に『テイルズ オブ エクシリア2』も発売しましたが、こちらも高い評価を得ています。地道な活動ではありますが、確実に実を結んできていると実感しています。

――最後に読者に向けてのメッセージをお願いします。

20周年記念タイトル『テイルズ オブ ゼスティリア』ですが、発売日も2015年1月22日に決まりました。東京ゲームショウの会期中にはぜひ多くの方に遊んで頂ければと思います。我々が色々と考えて作り上げた「進化」の部分に注目して下さい!

――本日はありがとうございました!

『テイルズ オブ ゼスティリア』は、2015年1月22日発売予定。価格は、通常版が8,070円(税抜)、ララビットマーケット特装版が12,944円(税抜)です。
《宮崎 紘輔》

タンクトップおじさん 宮崎 紘輔

Game*Spark、インサイドを運営するイードのゲームメディア及びアニメメディアの事業責任者でもあるただのニンゲン。 日本の新卒一括採用システムに反旗を翻すべく、一日18時間くらいゲームをしてアニメを見るというささやかな抵抗を6年続けていたが、親には勘当されそうになるし、バイト先の社長は逮捕されるしでインサイド編集部に無気力バイトとして転がり込む。 偶然も重なって2017年にゲームメディアの統括となり、ポジションが空位になっていたGame*Sparkの編集長的ポジションに就くも、ちょっとしたハプニングもあって2022年7月をもって編集長の席を譲る。 夢はイードのゲームメディア群を日本のゲーム業界で一目置かれる存在にすること、ゲームやアニメを自分達で出すこと(ウィザードリィでちょっと実現)、日本武道館でライブすること、グラストンベリーのヘッドライナーになること……など。

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