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【TGS 2014】話題の新作ホラー『P.T.』小島監督らが語る、その開発舞台裏 ― 「純粋な怖さを伝える実験が出来た」

東京ゲームショウ2014にて、PS4向け新作ホラー『P.T.』開発者ら三人による舞台裏トーク「P.T. Special Stage -Visible-」が催されました。

ソニー PS4

東京ゲームショウ2014にて、PS4向け新作ホラー『P.T.』開発者ら三人による舞台裏トーク「P.T. Special Stage -Visible-」が催されました。

司会を担当したのは、DJの森一丁氏とコナミ広報担当の小林睦氏。二人に紹介されながら登壇した『P.T.』を手掛けた小島秀夫監督、國府力氏、伊東幸一郎氏らを拍手で迎える観客達でしたが、話題のホラータイトルを目前にして、どことなく緊張した面持ちでした。しかし、イベントが始まってすぐ森氏に諭され、多くのゲーマーを恐怖の渦に巻き込んだことに対し一言「すみません!」と謝罪してしまう小島監督。会場を支配していた緊迫感は一気に解放され、早速小島監督ならではの和やかなトークが幕を開けました。

國府氏、伊東氏からは、動画配信などで盛り上がり、『P.T.』ならではの新たな楽しみ方を発見してくれたゲーマー達へ感謝のコメントが伝えられました。敢えて宣伝と言う手法を使いながら、小島プロダクション関連作であることや、『サイレントヒル』シリーズであることを明かさずに配信した『P.T.』を振り返り、「純粋な怖さを伝える実験が出来た」と小島監督は語ります。


「全く情報がない中での恐怖」を世界中のユーザー同士で共有し、皆で謎を解く設計思想が為された本作。小島監督は「クリアまでに一週間はかかる」と想定していた模様ですが、実際はイギリス在住の少女によるTwitch配信で、4時間ほどでのクリアが報告されていました。これに対し國府氏は「すみません!」と突然謝罪。開発段階では配信版以上にランダム要素が多く含まれており、より高難度なゲームバランスとなる予定であったことも打ち明けます。


トークも中盤に差し掛かり、森氏は『P.T.』における「恐怖の定義」を尋ねます。これに伊東氏は、オープンワールドゲームとして開発された高い自由度を持つ『MGS V:TPP』の魅力を挙げながら、逆に『P.T.』では意図的な束縛性を意識したとコメント。そして、自身はゾンビ映画を好んでいると語りながらも、実際には落語やお笑いが持つ“緊張や緩和”を参考にしたと、興味深い発言も見られました。

更にイベント中では、『サイレントヒルズ』と並んで期待度大な新作『MGS V:TPP』と『MGSV GZ』における引き継ぎコンテンツについても触れました。具体的な内容こそ明らかにしていないものの、小島監督も森氏もこのデータ引き継ぎ要素を力強くプッシュ。『P.T.』とは関係のない「CM」とも話していましたが、小島監督作品のファンにとっては続報が気になるところではないでしょうか。


そして最後に國府氏は『サイレントヒルズ』の開発も期待して欲しいとファン達に伝え、伊東氏はゲーム配信や動画共有コンテンツを指して「面白い時代になったな、と思っています」とコメント。小島監督は「怖がることで世界中のユーザーと繋がり、“恐怖”と言うキーワードで生活を豊かにするようなものを作りたい」と、“恐怖“をポジティブなエンターテインメントとして語りました。ホラー映画「エクソシスト」のエンディングを例に挙げながら、「人間の強さ」を伝えられるような作品にしたいと、イベントを締め括りました。

記事提供元: Game*Spark
《Game*Spark》
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