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【ガチレポ!】第47回 クラシックFPSを意識した『ウルフェンシュタイン:ザ ニューオーダー』、濃密なシングルプレイでナチス軍をぶちのめせ

みなさんこんにちは。第47回となる今回は、PS4/PS 3/Xbox 360の新作FPS『ウルフェンシュタイン:ザ ニューオーダー』をご紹介します。マルチプレイ全盛の昨今、あえてオンライン要素をなくしてシングルプレイのみに特化した、ゲーマー向けの1本です。

ソニー PS4
主人公属するレジスタンス本部。仲間からちょっとした依頼をうける事も
  • 主人公属するレジスタンス本部。仲間からちょっとした依頼をうける事も
  • 重苦しい世界観を描くグラフィック表現は非常に美しい
  • 巨大メカは複数同時出現することも。あらゆるリソースを活用し、撃破しよう
  • 鉄板を切断すれば、新たな道や隠しアイテムが手に入ることも
  • 机や本棚など、周囲をじっくり見てみよう。いいものが見つかるはずだ
  • 高火力な2丁拳銃。強力だが弾薬の消費も激しいので、ここぞという時に使おう
  • これは・・・!?
  • 『ウルフェンシュタイン:ザ ニューオーダー』
みなさんこんにちは。第47回となる今回は、PS4/PS 3/Xbox 360の新作FPS『ウルフェンシュタイン:ザ ニューオーダー』をご紹介します。マルチプレイ全盛の昨今、あえてオンライン要素をなくしてシングルプレイのみに特化した、ゲーマー向けの1本です。


◆巨大メカも!ナチスが支配する半SF近代世界


「第二次世界大戦にナチスが勝利した」という恐ろしい設定の下で展開する本作。敗戦国となったアメリカの兵士である主人公・ブラスコヴィッチは、少数の同志たちとともに、世界を恐怖で支配するナチスに対する反撃の狼煙を上げることになります。

本作のナチスは、1960年という時代には有り得ない、半SF世界といえそうな高度な技術を保有しています。メカメカしく重量感たっぷりのアーマーとゴツイ銃器で武装した兵士たちや、鋼鉄の巨大ロボ兵器、小型偵察機をはじめとする大小様々なロボが敵として登場。単身生身でそれらに立ち向かう、ヒロイックで迫力のある戦闘が見ものです。

また、舞台設定から似たようなロケーションが続くのかと思いきや、実際は市街、地下、刑務所、水中、宇宙などなど意外と豊富。その中で、建物であれば無骨な外観と無機質なグレーに統一されていたり、水中はほの暗く閉塞感をもたせるなど、ナチスに抑圧された雰囲気がよくでています。ゴア表現も強めで、世界観構築にひと役買っています。ただ、いくつかグロいシーンがあるので、苦手な方は気に留めておいたほうがいいかもしれません。


◆程よい自由度、自然な探索


ベセスダのゲームというと、自由度・探索・キャラ育成といったイメージが浮かんでくる人も多いはず。本作はガチガチのFPSですが、そうしたエッセンスもしっかりと盛り込まれているため、目標達成までにどういったルートを通り、どのように戦うか、ある程度自由に決めることができます。

たとえば、戦闘では2丁拳銃で正面から突入すれば、多くの増援と対峙するマッチョな戦いが。ナイフ片手にステルスキルを狙っていけば、最小限の戦いで的確に切り抜けていけるでしょう。プレイヤーには4種類の戦闘スタイル(PERKS)があり、戦い方によって、リロード速度上昇や移動速度アップなどの能力を取得していきます。育成の面を考えればひとつの戦闘スタイルを貫くのがいい……のかもしれませんが、個人的には、ステルスキルで敵のリーダー・司令官を葬って増援を断った後、残党たちを銃乱射で掃討するハイブリッドな戦い方を好んで進めていました。PERKS取得は若干遅めですが、比較的安全に派手な戦いができるのでオススメですよ。

マップは広すぎず狭すぎず、適度に入り組んだ構成で、リアルタイムにあれこれと考えながら動くのが面白いです。また、フィールドには単なる背景オブジェクトに混じって、体力回復アイテムと武器、弾薬、アーマー、シークレットアイテムやイベントアイテムがあらゆるところに落ちています。とくに意識をせずとも、自然な形で探索が行える点も楽しいところでした。


◆ヘルス&アーマー性を採用、オールドスクールな現代FPS


本作では現代FPSでありながら、クラシックなFPSを意識した戦闘システムが採用されています。分かり易いのがプレイヤーの体力とアーマーです。自動回復が当たり前の現代FPSに対し、本作では体力の自動回復量に制限が設けられ、アーマーは自動回復しない仕様となっています。たとえ瀕死状態であっても自ら動いて回復アイテムを取りに行かねばならず、総じて難易度は高めになっています。筆者はハードモードで開始したため、少し後悔を感じたほど。

プレイヤーは意外と打たれ弱く、敵の一斉攻撃は苛烈です。全面戦闘時はカバーポイントを活用しながら、折を見て2丁拳銃で一気に攻めるなど、静と動で戦うといいかもしれません。なお、難易度はオプションからいつでも変更できます。辛いと感じたならば思い切って下げてしまうのも手です。

難しくはあるものの全体のゲームバランスは良好で、操作性に関してはオートエイムが期待できないかわりにヌルヌルとスムーズに動きます。リトライ時のロード時間は平均的。取り立てて言うほどのバグにも遭遇していません。快適に遊びすすめることができました。

気になる点としては、主人公・ブラスコヴィッチが時折囁くポエムのような独り言がくらいでしょうか。いつもの逞しい姿に反してあまりにネガティブな内容を呟くため、次第に主人公=不気味な人という認識に…。

なお、本作はゲーム序盤に大きな分岐点があります。どちらを選ぶかで後の展開に違いがでるので、じっくり両パターンを試してみるのもいいでしょう。達成感のあるゲームプレイ、男くさい世界観が好きな人は、ぜひ手にとってみてください。



★こんな人にプッシュ★
・クラシックなFPSが好き
・シングルプレイをがっつり楽しみたい
・世界観が好き

★その他備考★
・某敵キャラクターが、こわい!!

ナチスに抗う骨太FPS『ウルフェンシュタイン:ザ ニューオーダー』は現在好評配信中。価格はPS4版が7,800円(税別)、PS3とXbox 360版が6,800円(税別)です。

Wolfenstein(R): The New Order (C) 2013 ZeniMax Media Inc. Developed in association with MachineGames. MachineGames, Bethesda, Bethesda Softworks, ZeniMax and related logos are registered trademarks or trademarks of ZeniMax Media Inc. in the U.S. and/or other countries. Wolfenstein, the W (stylized) and related logos are registered trademarks or trademarks of id Software LLC in the U.S. and/or other countries. All other trademarks or trade names are the property of their respective owners. All Rights Reserved.
Wolfenstein(R): The New Orderは1960年代の仮想世界に基づくフィクションです。各名称、登場人物、団体、場所、事象は架空のもの、またはフィクションに基づく描写によるものです。本作品のストーリーとコンテンツはナチス政権の信念、イデオロギー、事象、行動、党員、行為を解釈、称賛、是認を意図するものではなく、またナチス政権による戦争犯罪や虐殺、その他人権に反する犯罪を矮小化する事を容認するものではありません。

■筆者プロフィール
Ami
元・ゲームグラフィッカーのボス戦好きなアマゾネス。ブラスコヴィッチのアゴ、ほんとに逞しい。
ゲームは雑食で、国産から海外、RPGからFPSまでなんでも遊ぶ、食い散らかし系です。とりあえず、ゲームができればそれで幸せ。
ブログ:http://blog.livedoor.jp/xxxplus/
《Ami》
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