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『フリーダムウォーズ』における設計思想「性善説と自由」とは ─ 新たなボランティア、アブダクターの詳細も

SCEJAは、PS Vitaソフト『フリーダムウォーズ』の最新情報を公開し、ゲームデザイナーの保井俊之氏が公式ブログを更新しました。

ソニー PSV
『フリーダムウォーズ』における設計思想「性善説と自由」とは ─ 新たなボランティア、アブダクターの詳細も
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SCEJAは、PS Vitaソフト『フリーダムウォーズ』の最新情報を公開し、ゲームデザイナーの保井俊之氏が公式ブログを更新しました。

生きていることが罪とされる過酷な世界で、市民を奪還しアブダクターと戦うことで自由に近づく権利を手にする『フリーダムウォーズ』。その魅力を味わえる体験版の一般配信を間近に控え、本作への関心や興味はユーザーの間で熱量を増す一方です。

そんな本作の開発に携わる保井氏が、本作における戦闘から都市国家対戦まで、全てに透徹されている設計思想「性善説と自由」に関して、公式ブログでその想いを語りました。

まず保井氏が挙げたのは「カメラ設定」。これは、上を向きたい時に「スティックを上に倒したい」タイプから「下に倒したい」タイプまで、人により異なる操作環境を求めるため、垂直移動、水平移動の反転機能を実装したことを明らかとしています。また同様の理由から、操作タイプも様々な要求に応えるべく、いくつものパターンを用意しています。

荊による立体起動、高速戦闘が大きな魅力となっている本作だけに、その荊をスムーズに使いたい人にとっては、Rボタンで素早く射出したいと思う人も多いでしょう。しかし、FPS操作になれている人からすれば、Rボタでは銃を撃ちたいと考える人も少なくないはず。そのためボタンの優先順位整理の際には、ものすごく揉め…もとい、「喧々諤々あった」とのことです。そのため本作には、それぞれに特化した操作方法を複数用意し、個々のユーザーが自分の好みに合う操作系統を選べるというスタイルとなりました。

ここまでが主に操作系回りの「自由」に関する話となっており、そして後半からは「性善説」と掲げられた話が展開されます。本作は、「アクションが得意な人と苦手な人の、気持ち良い共存」などもテーマのひとつとして目指しており、そのための工夫や仕組み作りも行われてきました。得意な人は苦手な人を、助け、守り、導くという役割を自然に担うようにし、また苦手な人は、得意な人に恐縮することなく、できることをしたり、支援する役割を自然に担うようにする、といったものです。

それを実現するために必要な最後のピースとなるのが「適切な戦況情報」とのことでした。腕前に応じた役割が用意されていますが、「適切な戦術的な指示」があることで、同一の目的となる「チームの勝利」のためにそれぞれが貢献できます。初心者や苦手な人も、チームに貢献したい気持ちは上級者と変わりません。そのために必要なのは、「今、如何なる行動を取れば貢献に繋がるのか」という状況判断です。

その状況判断を助けるため、優先される目的と違う行動をプレイヤーが行っている場合、生体アクセサリがガイドするといった機能が用意されており、貢献への道筋を分かりやすく提示してくれています。もちろん、もっとも頼りになるのは、共にプレイしている上級プレイヤーであることは間違いありません。腕に覚えがある彼らならば、より正確に、適切なタイミングで状況判断を行い、支持を下すことができるでしょう。

システム面における自由度合や貢献へのアナウンスなども極力徹底されていますが、同時に戦闘術・戦術のゲームデザインは性善説に基づいた設計がされているとのことです。ゲーム内設定では性悪説な世界観を持つ本作だけに、そのギャップもなんだか魅力的に感じます。

この他にも公式ブログでは、「都市国家における貢献と利益の関係」などにも触れているので、興味がある方はそちらを一読してみるのも一興ですよ(URL:http://freedomwars-yasui.tumblr.com/post/87880044532)。また公式サイトでは最新情報が明かされているので、下記にして詳しく紹介します。こちらも併せてチェックし、体験版の一般配信に備えておきましょう。

◆アクセサリ奪還ボランティア


■さらわれる“アクセサリ”
咎人の監視者兼パートナーであるアクセサリは、市民と同様、資源として認識されているため、ボランティア中に敵のアブダクターにさらわれることがある。タイムカウントが0になる前に奪還できれば問題ないが、アクセサリがさらわれた状態でボランティアが終了すると、当然ながら咎人のそばからアクセサリは居なくなってしまう。

アクセサリがいない場合通常の咎人生活がままならないため、咎人には代わりの代替アクセサリが配給される。基本的に受けられるアクセサリサービスは同じだが、見た目等は受け継がれない。「協汎者奪還ボランティア」に参加し、自分のアクセサリを救出・奪還せよ。

■プ211号作戦:協汎者奪還
この協汎者奪還ボランティアでアクセサリはアブダクター「ディオーネ」にとらわれた状態である。戦闘には臨時の代替アクセサリを連れてゆくことになる。ボランティアに成功すれば、無事自分のアクセサリが帰ってくるが失敗すればもちろん戻らない。ディオーネの鳥篭(ケージ)を溶断し、アクセサリを奪還してボランティアを成功せよ。

◆天獄アブダクター“ディオーネ”


人工アブダクターの解析基となった、天獄が運用する"天然物"のアブダクターの一種。上空に浮かぶ天獄が開発した代表的なアブダクターであり、人工アブダクターにはない飛行能力を持つ。そのため天罰の攻撃の際にはその先兵として現れることが多い。無数のディオーネが上空から降り注ぐ姿は、天罰の始まりの恐怖として人々の記憶に深く刻み込まれている。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆


『フリーダムウォーズ』』は、2014年6月26日発売予定。価格は、パッケージ版が5,800円(税抜)、ダウンロード版が4,800円(税抜)です。

(C)Sony Computer Entertainment Inc.
《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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