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記野直子の『北米ゲーム市場分析』2014年4月号―マイクロソフトの気になる動き

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(C) Getty Images
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こんにちは。E3(Electronic Entertainment Expo)が近づいていますね。世界最大のゲーム見本市(業界関係者向け)は年現地時間6月10日(火)~12日(木)の間、例年通り米国ロサンゼルスのLAコンベンションセンター(LACC)にて行われます。ショーに先駆けて前日から各プラットフォーマーやソフトメーカーがこぞってプレスカンファレンスを行い、日本でも生中継を見られるという便利な時代ですが、私は現地まで行って臨場感を味わってきたいと思っています。

さて、2014年4月度の北米小売市場販売データが発表されました。すでに主要な数字は速報でもお伝えしていますが、より詳しく市場動向をご報告します。


■市場全体動向

4月に入ってから、3月までのような勢いはなかったものの、引き続き新ハードが市場をけん引しています。市場全体では前年比17%増の売り上げ規模とのことで、残念ながらソフトウェアだけで見ると前年比10%ダウンではあるものの、あくまでもパッケージの結果なのでネットでダウンロードしたものは含んでいませんから、これも文字通りダウンとみるのは早計かもしれませんね。


■ハード動向

NPDによると、PS4とXbox Oneのローンチ後6カ月の当該機種向けソフト総販売数と前ハードPS3/Xbox 360のそれと比べると、40%増との結果が出たとのこと。今のところ次世代ハードへの移行は前世代機に比べても順調と言えるでしょう。

PlayStation 4が4カ月連続でナンバー1セールスハードの座を守りました。これでPS4とXbox Oneは北米でおよそ50万台の差がついたことになります。前回も書きましたが、北米単体で見ると両者ともインストールベースは拮抗していたのですが、PS4がリードをすすめましたね。

次に、ハード関連のニュースを二つほど。

少し 前に「任天堂がE3で新たなハードを発表するぞ!」というリークがありました。どうやら新興国向けのハード・ソフト一体型ゲーム機のようで、2015年に発売とのことでしす。確かに新ハードだけどニュースの取り上げ方は小さかったですね。個人的にはとても楽しみにしています。

これも日本ではあまりフォーカスされていないニュースですが、Microsoftが100ドル安価なXbox Oneを発表しました。E3 2014前日の6月9日(月)から発売される399ドルのXbox OneはなんとKinectなしのバージョンで、Amazon、GameStop、Best Buyなどの小売店ですでに予約が受け付けられています。これはまったく値下げではなく、Kinectがないバージョンということで「Kinect非同梱版」と呼びます。

Kinectを前提とした『Kinect Sports Rivals』や『Just Dance 2014』などのソフトはこのKinect非同梱版では遊べません。マルチプラットフォームの1つとしてXbox Oneに供給しているビッグタイトルなどは問題なしとのことです。ハード普及で水をあけられているPS4と同額に下げたら売れるのでは?という見方はある意味で正しいのかもしれませんが、KinectはXbox Oneの肝だと思っていたのでちょっとガッカリ。コストを下げずに値段を下げるための手段としてKinectを外すなんて浅はかすぎやしませんか? ダッシュボードをスタンダードコントローラーで操作するとはどうなのでしょうか?

タッチ対応だったWindows 8に対する最近のマウス対応強化とかぶってイタい気がします。プレE3の発表はここまでですから、6月9日(月)のマイクロソフトのプレスカンファレンス「Xbox E3 2014 Media Briefing」でのサプライズに期待しましょう。


■ソフト動向

ソフトウェアランキングを見てみましょう。

1. Titanfall (PC/X360/X1) - Electronic Arts
2. Call of Duty: Ghosts (PC/PS3/PS4/X360/X1/Wii U) - Activision Blizzard
3. NBA 2K14 (PC/PS3/PS4/X360/X1) - 2K Games
4. Minecraft (X360) - Microsoft
5. LEGO the Hobbit (PS3/PS4/360/X1/Wii U/3DS/PSV) - Warner Bros. Interactive
6. The LEGO Movie Videogame (PC/PS3/PS4/360/X1/Wii U/3DS/PSV) - Warner Bros. Interactive
7. LEGO Marvel Super Heroes (PC/PS3/PS4/360/X1/Wii U/3DS/PSV) - Warner Bros. Interactive
8. The Amazing Spider-Man 2 (PS3/PS4/360/ Wii U/3DS) - Activision Blizzard
9. Grand Theft Auto V (360/PS3)- Take-Two Interactive
10. Assassin's Creed IV: Black Flag (PC/PS3/PS4/X360/X1/Wii U)-Ubisoft

『Titanfall』は4月にXbox360版が発売されたため首位をキープしていると言われています。やはりダントツにインストールベースの多い前ハードにもコンテンツをしばらく供給し続けるメーカーが多いのは否めません。マルチプラットフォームに加え、マルチレイヤーとなり、これをゲーム業界では「ハイブリッド」と呼んでいます。

LEGO軍団が5~7位を独占していますね。LEGOのゲーム化シリーズは、スター・ウォーズを始め映画タイトルとのコラボが軒並み大ヒットしています。大人が子供にテレビゲームを遊ばせるにあたり、激しいバイオレンスを想像させるアクションゲームというジャンルでも「LEGO」がついているタイトルであれば安心マークと認知しているようです。


■マイクロソフトの気になる動き

さて、最後に気になる話題を。今年初めに就任したマイクロソフト社長Satya Nadella氏がマイクロソフト社を再編するとさまざまなところで語っていたことから、実は業界内ではマイクロソフトがXbox事業部を売却するのではないかと言われて久しいのです。私もこの噂はかなり前から耳にしていました。OSとビジネスソフトをドミネートしているマイクロソフトからすればXbox事業がそれほど大きい比重をかけるべき事業とは思えなかったからです。

ただ、Xbox Oneもローンチされそんな話もなくなったと思っていたところ、創業者であるビル・ゲイツ氏が「Nadella氏がMSの部門の一つを売却するのであれば、自分はそれを支持するだろうと述べた。」との驚きのニュースが今月初め海外で報じられていました(※その後、MSは声明で発言を訂正)。

あくまでも憶測とは言え、ゲーム業界再編がこんな形で起こるのかもという観点で今後数カ月ウォッチしていくのも興味深いです。売却先の噂はいくつかありましたが、どうやらFire TVを発売したAmazonではなさそうですね。

それではまた来月!
《記野直子》

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