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【Unite Japan 2014】リッチ化するスマホゲームで、ミドルウェアができること~CRI・ミドルウェアのミドルウェア群と採用事例

ゲームビジネス 開発

【Unite Japan 2014】リッチ化するスマホゲームで、ミドルウェアができること~CRI・ミドルウェアのミドルウェア群と採用事例
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競争が激化するソーシャルゲーム業界。「グラフィックは一枚絵が当たり前」「サウンドは鳴らないのが当たり前」といったフィーチャーフォン時代の常識は、すでに過去のものとなっています。そこで注目を集めているのがCRI・ミドルウェアが提供するミドルウェア群。動画再生ミドルウェアの「CRI Sofdex2」、オーディオ総合ソリューションの「CRI ADX2」などです。

すでにコンソールゲーム業界ではデファクトスタンダードとなっていますが、Unity対応が進むとともにソーシャルゲームでも俄然、採用事例が増加中。Unite Japanで4月7日、同社の櫻井敦史と柴田修作氏は、これらの機能をおさらいすると共に、さまざまな採用事例について紹介しました。

「Sofdex2」の特徴はムービーで演出を強化できること。中でも強力なのがポリゴンにムービーをテクスチャとして貼り付けられる点です。ループ再生や連続再生、条件分岐による複数ムービーファイルの切り替え再生なども自由自在。光系エフェクトの演出もアルファプラスムービーを再生できます。カードバトル形式のゲームなら、カメラの前に板ポリゴンを一枚表示して、そこにさまざまなムービーを流すだけで、多彩な演出が可能になります。


一方で「ADX2」の特徴はリッチなサウンド演出です。高圧縮・低負荷の独自音声コーデックを搭載し、ゲームでありがちな十数種類のサウンドの同時発生などでも、メモリ使用量を最小限に抑えられます。サウンドデザイナーとプログラマーの作業を切り分けられる点も特徴で、サウンドデザイナー側で発生数の制御やダッキング処理、インタラクティブミュージックなどの演出も自由自在。バイナリファイルをプログラマ側に送るだけで、手を煩わせずに実装できます。

Unity対応においても、ADX2から順次拡大中です。iOS、Android、Wii Uではすでに両ミドルウェアとも対応済み。PS3、VitaはADX2のみ対応しています。今後はPS4、Xbox ONEにも対応が進む予定です。採用アプリ事例も急増中で、中でもパチンコ・パチスロの実機シミュレーターアプリが増えているとのこと。短い尺のムービーをさまざまな分岐条件で複雑に再生させる仕様上、Sofdex2の高度な再生機能が重宝されているのです。

こうした基本条項をおさえつつ、櫻井氏と柴田氏は採用事例について紹介しました。Sofdex2で上げられたのが『ドラゴンリーグA』『ワンダーフリック』『双刻のレガリア』です。『ドラゴンリーグA』ではバトルのカットイン演出が動画になり、さらに派手になりました。余談ながら本作ではアプリのリリース後に、バージョンアップでsofdex2が組み込まれており、実装のしやすさを体現するタイトルにもなっています。

『ワンダーフリック』ではチュートリアルにも使用されました。「ここをフリック」といった場面で、指で画面の特定分をなぞるようなムービーを貼り付けたのです。『双刻のレガリア』ではバトル演出のほとんどをSofdex2のムービー再生で実現。一部のエフェクトではシェーダーにより意を路変えて、バリエーションアップをはたしています。ガチャ演出においても複数パートのムービーを連続再生させ、最後にタップでガチャ後のムービーをつなげるという演出を盛り込みました。

もっとも櫻井氏は「ムービーを使うと高度な演出ができるが、パタパタアニメならメモリに載せておけば再生開始のレスポンスが早く、ランダムアクセスも簡単」などのメリットも併せて紹介。状況に応じて使い分けてほしいと補足しました。

動画をテクスチャとして使うαムービーの活用
『ドラゴンリーグA』での利用事例『ワンダーフリック』での利用事例
『双刻のレガリア』での利用事例『双刻のレガリア』での利用事例
『双刻のレガリア』での利用事例アルファプラスムービー


続いてADX2の採用事例では『ワンダーフリック』『ガンズアンドソウル』『Republique』の3タイトルが紹介されました。『ワンダーフリック』ではサウンド全般に使用され、独自コーデックのHCAとHCA-MXを併用することで、500MB以上あった音声素材を48MBにまで圧縮することに成功。同じ素材でもピッチを変更したり、音量を変えたりすることで、サウンドのバリエーションを増やすことに成功しています。

『ガンズアンドソウル』でも大量のボーカル入りBGMやフルボイスの台詞データなどを圧縮し、「歌いまくる」「喋りまくる」ゲームを実現しました。大量の素材のボリュームバランスもツール上で一元管理しています。本格スニーキングゲームの『Republique』では、足音など同じシーンに複数のSEを登録しておき、ランダムで再生させるランダムトラック機能が大活躍。状況に応じてサウンドを調整するインタラクティブミュージックも盛りだくさんとなりました。台詞が再生される時だけBGMの音量が下がるダッキングも、ツール上で簡単に実装できています。

『ワンダーフリック』での活用事例『ワンダーフリック』での活用事例
『ワンダーフリック』での活用事例『ワンダーフリック』での活用事例
『GUNS N' SOULS』での活用事例『GUNS N' SOULS』での活用事例


最後に櫻井氏はAndroid向けの機能として、「ネイティブサウンドレンダラ」という低レイテンシ再生モードも紹介しました。iOSに比べてAndroidでは画面タップからサウンドのなり始めが遅れる、低レイテンシー問題が発生しがちで、その対策として組み込まれた機能です。すべてのサウンドに使用するのは非現実的ながら、システム音など高レイテンシが求められるサウンドに限定して使うのが効果的としました。

またアプリ起動時にiPodの音楽が流れると、アプリ側のサウンドを停止させるか否かを設定できるiPodの音楽検知機能も紹介されました。一方でAndroid側では鋭意開発中とのことです。

iOSとAndroid用に実装されている機能iOSとAndroid用に実装されている機能


このように、すでにスマホアプリといえども、ミドルウェアを使ってリッチな表現を行うのが当たり前の時代になってきました。もっとも、いきなりミドルウェアの契約というのは、敷居が高いのも事実です。櫻井氏はインディ向けの「ADX2 LE」をあわせて紹介。制約はあるものの商業アプリにも使用でき、企業の評価用としても使用できるため、ぜひダウンロードしてみて欲しいと呼びかけていました。
《小野憲史》

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