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【GDC Next 2013】ユービーアイが貴重なデータで示す家庭用、PC、ブラウザ別のF2Pのユーザー動向や売上の違い

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ユービーアイソフトでデジタルパブリッシング担当副社長を務めるChris Early氏は「What Are the Differences in Free-to-Play Player Behaviors Across Console, PC and Mobile Platforms?」(プラットフォームの違いによるユーザーのF2Pへの行動の違い)と題した講演を行い、同社が提供している幾つかのF2P(基本プレイ無料)タイトルの豊富なデータを示しながらプラットフォーム毎の差異についてのインサイトを紹介しました。

題材とされたのはPS3/Xbox360のグラディエーターが戦うアクション『SPARTACUS LEGENDS』、iPhoneの元レーシングゲーム『MOTO HEROZ』、そしてPCのファンタジーバトルゲーム『The Mighty Quest for Epic Loot』、街作りゲーム『The Settlers Online』、「Might & Magic」をモチーフにしたカードバトルゲーム『Duel of Champions』、人気FPSシリーズの『GHOST RECON: ONLINE』の計6タイトル。いずれも基本的には無料で遊べ、より良く遊ぶための有料アイテムを販売するというモデルです。日本のユーザーには慣れないタイトルもありますので、イメージを掴むために以下にトレイラーを紹介します。

『SPARTACUS LEGENDS』(PS3/Xbox360)


『MOTO HEROZ』(iPhone)


『The Mighty Quest for Epic Loot』(PC)


『The Settlers Online』(PCブラウザ)


『GHOST RECON: ONLINE』(PC)


家庭用ゲーム機、スマートフォン、PCというプラットフォームの違い。『GHOST RECON: FUTURE SOLDIERS』のようなコアユーザーが多そうなタイトルから、大半がカジュアルユーザーであろう『MOTO HEROZ』まで、どのような違いが出てくるでしょうか?

さてデータです。



タイトル毎の違いを如実に示すのは「初日にドロップオフする割合」(2日目以降にログインしない割合)です。割合が最も高いのは『The Settlers Online』で、低いのは『MOTO HEROZ』です。前者はコア、後者はカジュアルというような言い方も出来るでしょうか。



続いては「一般的なユーザーの継続プレイ日数」です。青が全体、赤が無課金者、黄色が課金者で、『MOTO HEROZ』が圧倒的に低いのを除けば、全体の数字はどのタイトルも余り差は見られません。しかし課金者に限定すれば、初日にドロップオフするユーザーが多い『The Settlers Online』は圧倒的に長く100日を超えます。また、コアユーザーが多いであろう『GHOST RECON: ONLINE』も長くなっています。他のタイトルでは無課金者も課金者もプレイ期間は10日程度の差しか出ないようです。 ※「一般的な」というのは平均ではなく、中央値を採ったものです



「一般的なユーザーのプレイ時間」(週)は、課金の有無でプレイ時間に差が出るかを示したものです。全体的には課金者の方がプレイ時間が長い傾向がありますが、『Duel of Champions』は拮抗しています。また『GHOST RECON: ONLINE』は課金者が圧倒的に長いプレイ時間となっています。



関連して月曜日から日曜日までの曜日別のプレイ時間を時間帯に落とし込んだ図です。PCブラウザの『The Settlers Online』は曜日による変化が余り感じられません。PCクライアントの『GHOST RECON: ONLINE』では週末の方が23%長く、かつ週末はプレイのピークが午前中という早い時間帯にきます。家庭用ゲーム機の『SPARTACUS LEGENDS』は週末の方が約30%長くなります。ピークは機種によって異なり、PS3は午後4時、Xbox360は午後6時という違いは興味深いところです。



続いては課金者の分析です。「プレイヤー全体のARPU」では、『Mighty Quest for Epic Loot』が圧倒的な10.72ドルという数字を叩き出しています。また、『Duel of Champions』や『The Settlers Online』も『SPARTACUS LEGENDS』や『GHOST RECON ONLINE』と比べれば高い数字です。



『Mighty Quest for Epic Loot』の数字は「課金者へのコンバージョン率」を見れば説明可能です。何と実に39.4%のユーザーが課金しているというのです。他のゲームは全て1桁台ですので違いは明確です。同作はタワーディフェンスとアクションゲームを融合したようなゲームで、課金への誘惑が多いとも評されています。βテスト中のタイトルということも影響しているのかもしれません。



一方で「売上の課金者平均」を見ると『Mighty Quest for Epic Loot』はそう多くはありません。少ない金額を多くのユーザーが行っているという理屈になります。驚くべきは『Duel of Champions』や『The Settlers Online』の100ドルを超える金額です。「課金者へのコンバージョン率」と合わせて考えると、課金者にすることが難しいゲームほど一人あたりの売上は大きいという構図が見えてきます。



これを補足する数字として「平均的なユーザーの最初の課金までの時間」というものも示されています。『Mighty Quest for Epic Loot』はなんと1.4時間で課金するそうです。家庭用ゲーム機のユーザーは比較的、長い時間吟味してからお金を払うようです。



最後に示されたのは「課金者のタイプ別の売上」です。タイプを「ワンショット」(一度だけ課金した)、「リピーター」(複数回課金した)、「ハイペイヤー」(金額の上位10%)で別けると、どのゲームも「ハイペイヤー」が飛び抜けた数字を出している事が分かります。特に長く遊ぶPCゲームではその傾向が強いようで、『The Settlers Online』は何と982ドルという結果になっています。

かなり貴重なデータが示されたセッションでしたが、Early氏は「ただのデータだから、上手く使ってね」とあっさりした言葉で締め括りました。今回のラインナップではスマートフォンのミッドコアタイトルが無いのが残念ですが、全体的な傾向はつかめるのではないでしょうか。

ちなみにデータ収集については家庭用ゲーム機やPCでは内製ツールで行っているほか、スマートフォンではFlurryを用いているとのこと。ただし、Early氏は「異なるデータシステムを用いることは分析に困難さを与えるもので、本来的には統一されるか、もしくはデータを統合できることを前提に最初から行うべき」と話していました。また、プラットフォームによって入手できるデータにも違いがあり、苦労する点だということです(例えばブラウザゲームのプレイ時間は信ぴょう性が薄い)。
《土本学》

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