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【そそれぽ】第77回:読書の秋に血なまぐさいノベルゲームはいかが?『トガビトノセンリツ』をプレイしたよ

任天堂 Wii U

少年少女たちが殺し合いの「プリズナーゲーム」に巻き込まれてしまう
  • 少年少女たちが殺し合いの「プリズナーゲーム」に巻き込まれてしまう
  • 平和な日常
  • 物語を彩るキャラクターたち
  • こんな小さな子どもまでもが・・・
  • そして日常は突然崩れる
  • 「プリズナーゲーム」の始まり
  • 死と隣り合わせという現実
  • 時には生死をも分ける選択肢
インサイドをご覧の皆さま、こんにちは。そそそこと津久井箇人です。皆さんのゲームライフを充実させるゲームプレイレポート、第77回を迎えました【そそれぽ】のお時間です。

「東京ゲームショウ 2013」を挟んで少しご無沙汰している間に、すっかり季節が秋めいてきました。もう10月ですよ、10月。今年もあと3か月を切っているのです。それはそれは恐ろしい現実なのです。

というわけで、今回プレイするのはケムコのWii Uダウンロードソフト『トガビトノセンリツ』です。

現実よりも恐ろしく、圧倒的に理不尽な殺人ゲーム「プリズナーゲーム」に巻き込まれた主人公が、「監獄」からの脱出を目指す「サイコサスペンス・アドベンチャーゲーム」な本作。もともとスマートフォン向けにリリースされていたタイトルがWii Uに最適化されて配信されています。秋の夜長、読書の秋。CERO「D」のちょっと怖そうなノベルゲームをビクビクしながら楽しむなんていかがでしょうか。それでは、早速プレイしていきましょう。

・・・ノベルゲームは、そのゲーム性ゆえにネタバレが絶対にできないので、プレイレポートを細かにお届けするのは難しい部分があり、ややぼんやりとした表現に留まってしまっている部分が多いです。何卒ご容赦頂ければ幸いです。


■テレビ画面、Wii U GamePad、好きな環境でプレイ
本作は、テレビ画面とWii U GamePadの画面に、常に同じ画面が映し出されています。もともとスマートフォン向けのタイトルなので、タッチ操作はもちろん、ボタン操作にもしっかり対応しています。自分のプレイスタイルに合わせた環境でプレイしましょう。個人的にはノベルゲームは手元で読んだ方がより雰囲気が出ると感じているので、Wii U GamePadでプレイしていきたいと思います。


■平和な日常から異常な状況に切り替わる落差
プレイヤーは、このテのゲームにはやや珍しい(?)、熱血漢の主人公・竹井和馬の視点で物語を読み進めます。「プロローグ」、11人が殺し合いの「プリズナーゲーム」に巻き込まれるまでは、平和で明るい日常のシーン。普段どんな高校生活を送っているかが垣間見れ、登場人物たちがどのようなキャラクターであるかわかりやすく描かれています。そんな平和な和気あいあいとした日常からスタートするので「プリズナーゲーム」に巻き込まれるという異様な事態が余計に際立ちます。


■プレイヤーが「プリズナーゲーム」をするワケではない
というと、やや語弊があるのですが、殺し合いを強制的させられる「プリズナーゲーム」は、あくまで読み進める「物語」の主軸となる「エッセンス」であり、プレイヤーが「ゲーム」を直接行うわけではありません。あくまでも「プリズナーゲーム」という状況に巻き込まれてしまった人物を描いた「ノベルゲーム」です。したがって、「プリズナーゲーム」に存在する細かなルールや決まりごとは、別に100%を理解していなくても特に問題ありません。

とは言え、「プリズナーゲーム」のルールや設定は細かに決められており、別途「ルール」が読めるコンテンツがゲーム内に用意されているほど。「プリズナーゲーム」がどういうものかを理解しているほど、読み進める際の推理が楽しく感じられます。物語を追っていれば自然と理解できるので、基本的には「ノベルゲーム」を進めればOKですが、より深く物語を楽しみたい人は「プリズナーゲーム」について考えながらプレイしてみてください。


■物語の展開と「トガビトノセンリツ」の謎
タイトルにもなっている「トガビトノセンリツ」は、本作の物語の鍵にもなる重要なキーワードです。何が「トガビトノセンリツ」であるかは、プレイすればすぐにわかるのですが、「トガビトノセンリツ」が何であるかは、物語を読み進めなければなかなかわかりません。

一見、殺し合いの「プリズナーゲーム」とは関係なさそうな「トガビトノセンリツ」の謎が解けた時に、はじめて本作のストーリーの全体像が見えてくるので、そのあたりの展開にはなかなか惹き付けられるものを感じました。ぜひプレイして味わってほしいと思います。


■登場人物が多すぎる、もしくは個性が活かしきれていない
あくまでも個人的な感想ですが、登場人物が多く、そのキャラクター性や個性が活かしきれていない人物が多かったように感じました。11名の登場人物が必要であったかどうかという部分が、一番疑問に思う部分なのですが、必要であるならば、一部のキャラクターに、もうひとつ個性や物語が見出だせるエピソードを描いてほしかったです。各キャラクターの持っている物語性の深浅にけっこうな差があるように感じました。


■Wii Uである必然性はないけど、必要
スマートフォンアプリがオリジナルなので、ハードがWii Uである必然性は感じられませんでした。しかし、個人的にはコンテンツ不足を感じるWii Uに、こういったジャンルのゲームが、例え移植であってもリリースされることは歓迎です。また、スマートフォンアプリ=タッチ操作という前提もあり、GamePadでのプレイは快適で、特に本作はタッチとボタンの両対応。筆者の場合は、無意識でボタンとタッチの両方を使ってプレイしていたので、デバイス、もしくはインターフェイス的に与えられるストレスは全くありませんでした。


■バグ?がある模様
環境にも依存するかもしれないので、一応こういうことが起きることがありました、という報告を。物語を長時間かけて一気に読み進めると、なんというか、文章を読み進める以外の操作が重くなりました。酷いときはセーブなどを行うメニューが開かなかったり、選択肢を選ぶカーソルが動かなかったりしました。タッチ操作もボタン操作もダメでした。また、この症状が起きた状態でエンディングまでたどり着いた場合、エンディングも流れずにエラーでフリーズしてしまいました。

こまめにセーブを行っておけば、このバグ(?)に遭遇しても致命的な事態にはなりませんが、自分の場合、重くなったことに気付いてからも無理に読み進めてしまい「メニュー開かないや~まあなんとかなるか~」というのを繰り返して、バッドエンドに遭遇したりで、1時間ほど元に戻らなくてはならなくなる場合なんかもありました。スキップによって選択肢まで一気に読み飛ばせるので、事なきを得ましたが・・・。プレイする際、特に選択肢を選ぶ際にセーブをしておくことをオススメします。



■総評:恐怖以上のグロさ、グロさ以上の心理描写
序盤がややまったりしているものの、中盤以降一気に物語が動き出して夢中になれる内容の、シンプルなノベルゲームでした。ややこしいのは、物語における「設定(ルール)」ですが、これはプレイしてみれば意外にも自然と理解できる程度のものだったので、その部分に不安を覚えている人も問題なくプレイできると思います。

選択肢が現れる回数は決して多くなく、分岐もあまり複雑ではないようです。間違った選択肢を選ぶと直後にバッドエンドにつながることが多かったので、主軸となる物語の全体像は基本的には一本道です。ただし、一度エンディングを迎えることにより、本作の物語をより楽しめるモードが解禁されるので、一本道であっても決して物足りないという印象はありませんでした。

恐怖感よりも、表現のグロさが目立つので、そういったものが苦手な人にはあまりオススメできません。それさえ大丈夫なら、タイトルにもなっている「トガビトノセンリツ」に秘められた謎を考えながら、殺し合いの「プリズナーゲーム」が展開する物語にすんなり惹き込まれます。また、主人公や登場人物たちの葛藤・心理描写が泥臭く、生臭いです。登場人物たちの「心の生々しさ」も本作の魅力であると思います。

【こんな人にオススメ】
・アクションゲームなど難しいジャンルが苦手な人
・ノベルゲームが好きな人
・「少年少女による殺し合い」的な展開のストーリーが好きな人

ゲーム要素があまり多くないタイトルですが、プレイヤーなりに推理してみたり、時折現れる選択肢を選んだりするだけで、しっかりゲームをやっている気分になれました。ノベル部分をがっつりと「読む」ので、読書の秋にまさに相応しいタイトルです。ちょっとエグい内容ですが、ジャンル的に不得意でない方にはオススメできる内容なので、ぜひプレイしてみてください。


【そそれぽ】第77回、いかがでしたでしょうか?怖いゲームをやってみても、今がもう10月という恐怖は拭えませんでした(笑)。もう年末商戦が始まりますね!やばいですね!!次回もどうぞお楽しみに!


『トガビトノセンリツ』は、好評配信中で価格は1,000円(税込)です。

(C)2011-2013 KEMCO


■筆者プロフィール
津久井箇人 (つくいかずひと) a.k.a. そそそ
愛内里菜らに楽曲提供をし、VOCALOID音楽のクリエイターとしても有名な作・編曲家。ゲームを紹介するブログ記事が評価され、2011年からINSIDEでライター活動を開始。レトロゲームから最新ゲーム、戦略SLGから格ゲーまで、幅広いジャンルのゲームをプレイする。
Twitter:@sososo291
ブログ:sososo activity
《津久井箇人 a.k.a. そそそ》

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