人生にゲームをプラスするメディア

韓国のゲーム業界、スマホシフトが明確に……スマホゲーム市場は1兆ウォン超の予測

矢野経済研究所は10日、韓国のスマートフォンゲーム(アプリ)市場に関する調査結果を発表した。調査期間は1月~7月で、韓国のゲーム開発企業、スマートフォンゲームプラットフォーマーにヒアリングなどを行った。

ゲームビジネス 市場
韓国スマートフォンゲーム(アプリ)市場規模推移と予測
  • 韓国スマートフォンゲーム(アプリ)市場規模推移と予測
 矢野経済研究所は10日、韓国のスマートフォンゲーム(アプリ)市場に関する調査結果を発表した。調査期間は1月~7月で、韓国のゲーム開発企業、スマートフォンゲームプラットフォーマーにヒアリングなどを行った。

 それによると、2012年の韓国スマートフォンゲーム市場規模は、前年比79.4%増となる7,600億ウォン(事業者売上高ベース)と推計された。2012年7月に、韓国最大のユーザーを持つメッセンジャーアプリ「Kakao Talk」がゲームサービス(カカオゲーム)を導入したことを契機に、市場が飛躍的に拡大したと見られる。

 今年に入ってもカカオゲームの勢いは止まらず、さらに市場は活性化しているという。カカオゲームの2013年上半期までの累計提供ゲームタイトル数は180本、うちダウンロード数2,000万を突破したタイトルは2本、1,000万を突破したタイトルは6本となっている。特に、パズルゲーム「ANIPANG」の人気が突出しており、累計ダウンロード数2,500万、最多DAU(Daily Active Users)が1,000万人を突破した。日本のカードバトル系のゲームなど、海外タイトルの人気も高く、2013年の韓国スマートフォンゲーム市場規模は、前年比64.5%増の1兆2,500億ウォンとなる見込みだ。

 またこういった状況を受け、韓国のゲーム業界構造が変化しつつあるとのこと。韓国はネットカフェ(PCバン)文化を持つ“オンラインゲーム大国”であるが、近年は、モバイルゲームとくにスマートフォンゲーム(アプリ)に注力してきている。そこでさらにカカオゲームのプラットフォームを利用することで、ベンチャー企業でも単独展開が可能となった。

 一方、大手・中堅のゲーム開発企業もカカオゲームに参入しているが、ベンチャーの独立を受け、新規ゲームタイトルの確保が困難になりつつあるという。そのため、自ら開発子会社を設立したり、開発会社(スタジオ)を買収したり、スタートアップ向けインキュベータープログラム等を展開するなど、少しずつスマートフォンゲーム開発のための体制に変わりつつあると、同調査では考察している。
《冨岡晶@RBB TODAY》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

ゲームビジネス アクセスランキング

  1. 「キミの心の応援団長」バーチャルYouTuber富士葵が込める想いとはーーキーマンインタビュー

    「キミの心の応援団長」バーチャルYouTuber富士葵が込める想いとはーーキーマンインタビュー

  2. 【CEDEC 2014】知っておきたいゲーム音楽著作権、JASRACが教える有効な利用法

    【CEDEC 2014】知っておきたいゲーム音楽著作権、JASRACが教える有効な利用法

  3. 【CEDEC 2009】猿楽庁の橋本長官がゲームのチューニングを語る・・・「ゲームチューニングってなんだろう?」

    【CEDEC 2009】猿楽庁の橋本長官がゲームのチューニングを語る・・・「ゲームチューニングってなんだろう?」

  4. ポケモンはここで作られる!ゲームフリーク訪問記(前編)

  5. 任天堂がマイクロソフトにレア社を売却した経緯とは・・・3億7500万ドル巨額買収の裏側

  6. 【レポート】進化を続けるLive2Dの現状と未来…「2Dと3Dのいいとこ取りを目指す」

  7. なぜ「アイカツ」のライブ映像は、ユーザーを魅了するのか…製作の裏側をサムライピクチャーズ谷口氏が語る

アクセスランキングをもっと見る